金正恩のシナリオ通り…米国が迫られる北の核「容認」
　
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/212864
2017年9月5日　日刊ゲンダイ

　　
　　　北朝鮮に構っている余裕なし（Ｃ）ＡＰ

　トランプ大統領の「火力と怒りに直面するぞ」の警告を無視し、金正恩が６回目の核実験を強行した。６回の核実験によって北朝鮮は核弾頭小型化の技術を手に入れた可能性が高い。核開発をストップさせるのは、もはや手遅れとの見方が強まっている。とうとうアメリカでは、北朝鮮の核保有を認める容認論が広がっている。

　どうせアメリカは何もできない――と、金正恩がトランプの足元を見たのは間違いない。

　米朝開戦となったら、米兵５万２０００人が犠牲になるとシミュレーションされているだけに、たとえ北朝鮮が核実験を実施しても、アメリカが武力行使に踏み切るのはハードルが高いからだ。しかも、トランプは北朝鮮問題に関わっている余裕がない。

「今、アメリカ国民の最大の関心は、テキサス州を襲った大型ハリケーンです。被害総額は１２兆円とされ、死者は４４人、いまだに数万人が避難所に身を寄せ、復興には数年かかるといわれています。だから、トランプ大統領は２度も被災地に入った。対応に追われているトランプ大統領に、北朝鮮危機を考える余裕はないでしょう。アメリカ国民も北朝鮮への関心は薄い。トランプ大統領は、とても武力行使に踏み切れる状況ではありません。北朝鮮は、そうしたアメリカの状況を冷静に観察したはずです」（国際ジャーナリスト・堀田佳男氏）

　トランプは北朝鮮の核実験に対して、「アメリカにとって非常に敵対的で危険だ」とツイッターに投稿したが、経済制裁は効かず、カンタンには武力行使にも踏み切れず、手詰まりになっているのが実態だ。戦略の練り直しを迫られている。

　そこで、アメリカ国内では、北朝鮮の核保有を認める容認論が強まっている。

　オバマ政権で大統領補佐官を務めたスーザン・ライスは、ニューヨーク・タイムズ紙に「北朝鮮が核兵器を放棄する可能性は低い」「我々は北朝鮮の核兵器に耐えることができる」と寄稿している。北朝鮮の核保有はやむを得ないという立場だ。インドとパキスタンも、それぞれ６回の核実験を実施した後、事実上の核保有国として認められている。

「アメリカにとって最悪なのは、北朝鮮の核がアメリカに向くことと、テロリストに核が渡ることです。それを防ぐために、今ある核の保有を認めた上で、これ以上の開発を凍結させ、厳しく管理させた方が合理的だという声は根強くあります。インドやパキスタンと同じ扱いです。何より、北朝鮮が核を保有していることは現実ですからね」（堀田佳男氏）

　金正恩の狙いは「核保有国」としてアメリカと対等に交渉し、平和条約と相互不可侵条約を結ぶことだ。恐ろしいことに、北の独裁者のシナリオ通りに進み始めている。

金正恩のシナリオ通り…米国が迫られる北の核「容認」 https://t.co/qa1BP7tdR5 #日刊ゲンダイDIGITAL
それは無いと思います、もし、米が北の核を容認した場合
日米安保に亀裂が入り、うちらの国は条約破棄の可能性も有るでしょう

― 多摩人 (@jifusihotson1) 2017年9月4日

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『…経済制裁は効かず、カンタンには武力行使にも踏み切れず、手詰まりになっているのが実態だ。戦略の練り直しを迫られている…』

― 吉川　幸男 (@FP_Yoshikawa) 2017年9月4日

[金正恩の狙いは「核保有国」としてアメリカと対等に交渉し、平和条約と相互不可侵条約を結ぶことだ。恐ろしいことに、北の独裁者のシナリオ通りに進み始めている]

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― 詐欺師 (@ikeda_kozan) 2017年9月4日

金正恩のシナリオ通り…米国が迫られる北の核「容認」
予想されたシナリオ。米国一強の国際秩序が破綻している今日、当てにならない米国への追従はリスクが高い。複数のチャンネルを持つ現実主義的外交が不可欠。メルケルの勧告を真摯に聞くべきだ。https://t.co/fGcDBvjfzq

― kita_yonosuke (@KitaYonosuke) 2017年9月4日

コメント
1. 2017年9月05日 17:51:17 : zsoZj8BPXw : ghVx8EizHow[1] ▲△▽▼ ＞恐ろしいことに、北の独裁者のシナリオ通りに進み始めている。 多くの識者の予想通りではないのかな。 核やミサイルなんて、５０年も前の技術。最先端技術でも何でもない。様々な情報が流通しているし、核技術者のスカウトもある。 時間とカネをある程度かければ、完成するのは昔からわかっていたこと。 国連に南北朝鮮がそれぞれ国として認められ加盟したのに、米は敵視政策を止めず、国家破壊の野心をむき出しにしてきたからこうなったのではないか。 １０年・２０年前に交渉して国家として認めておけばこうはならなかった。他方、北朝鮮はイラクやリビアを反面教師に開発に全力をあげた。 なるべくしてなったというだけ。 エントリー者はもっと客観的に冷静に物事を分析すべきだ。「恐ろしいことに」などと形容しているようじゃ話にならない。
2. 2017年9月05日 19:22:00 : GtKiigYRrE : J1zVX1W3Wag[102] ▲△▽▼ 核兵器なんて今やどこにでもあって、合衆国を狙っている核ミサイルだって、 半世紀以上前から存在している（露中）。 怖いのは核兵器の拡散（第三国やテロリスト）だけで、それが防止出来れば、アメリカはいいわけだ。 つまり、将軍様の「核」を国際管理すればいいだけのこと。日本を狙っている核ミサイルも半世紀以上前から存在しているんだから（露中）、そうなっても日本に実害は無い。 どうやら、将軍様の「判定勝ち」ってことで・・・Ｗ まぁ〜、この半世紀のアメリカの失政のつけを払わされているんだから、トランプ御大も気の毒だ〜　Ｗ
3. 仁王像[1706] kG2JpJGc 2017年9月05日 20:00:56 : z22dkj9zxE : h0Ao8oH47x8[1] ▲△▽▼ 　＞１、２ 　おっしゅる通りと思います。 ・http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/503.html 　＞〔筆者が夢想する落としどころ〕 第一段階：北が核・ミサイルの実験を一切中止する代わりに米は、米韓軍事演習や各種軍事的威嚇を止める。 第二段階：関係国が休戦協定を和平協定に移行させる。米は北を安堵する。これにより北は核・ミサイルを放棄し、その分を国内経済に回す。北は中国と同じ社会主義市場経済に移行する。 第三段階：一国二制度という形態で南北が統一する…。
4. 2017年9月05日 22:21:03 : mPOS5zDgq2 : yhfpZgpv2W0[76] ▲△▽▼ >>03 貴方の想像するその、 第一段階は、中露が提示するダブルフリーズです。 第二段階は、イラン方式と少し近い。 第三段階は、金日成の高麗連邦構想に近い。 ただし、二と三ははるか彼方… そして、一は米国にもメンツがあるが故に、難儀ではある。 が、トランプ政権に理性と常識が残っていれば一をのむのでしょうか。 手
5. 仁王像[1709] kG2JpJGc 2017年9月06日 06:38:10 : d3swhU1bCQ : lKSr0UrD33k[3] ▲△▽▼ 　>>4 　いや、私は第一段階にスイッチが入りさえすれば以降の流れは必然的にスムーズではないかと見ています。 　米国はそのスイッチを入れるかどうかの最終決断に自らを追い込んでいるようにも見ることも可能かと思います。
6. 2017年9月06日 20:49:55 : 2FbCg9vijk : ylRMDBXhDG8[650] ▲△▽▼ 容認を　さすべく迫る　アメリカが

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