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カタール首長に、歴史の流れを変える好機を与えたサウジアラビア
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2017年7月 1日 マスコミに載らない海外記事
2017年6月29日
Paul Craig Roberts
カタールに関する大騒ぎにお気づきで、一体何が問題かと不思議に思っておられるだろうか。ペルシャ湾岸の石油・ガス首長国を支配する首長が設立した報道機関アル・ジャジーラこそが問題なのだ。アル・ジャジーラは欧米のいかなるマスメディアよりも遥かに優れている。アル・ジャジーラの問題は、実際のニュースを扱い、真実を語っていることだ。サウジアラビアとアラブ首長国連邦とワシントンは、これが容認できないのだ。
アメリカによるイラク侵略時に、UAEの皇太子が、アメリカによるイラク攻撃の誠実な報道で、アラブ世界が激怒しないようにするため、アル・ジャジーラを爆撃するようワシントンに要求した。2003年4月、アル・ジャジーラのバグダッド事務所が、アメリカ・ミサイルに攻撃され、ジャーナリスト一人が死亡し、一人が負傷した。もちろんワシントンは間違いにすぎないと主張した。http://www.globalresearch.ca/uae-crown-prince-asked-us-to-bomb-al-jazeera-says-2003-cable/5596718
カタールは、一人当たり国民所得が世界最高で、2016年で、129,700ドルで、この額に比べれば、アメリカ一人当たり国民所得はみじめなものだ。
カタールは中東最大のアメリカ軍基地を受け入れている。この事実が、サウジアラビアがカタールに渡した要求項目リストをややこしくしている。カタールは、首長がアル・ジャジーラが真実を語るのを許し、“テロ支援”しているとサウジアラビアが非難したのが本質だ。要求リストの二番目は、カタールが、アル・ジャジーラを閉鎖することだ。
首長はアル・ジャジーラを誇りにしているが、それも当然だ。一方、カタールはサウジアラビアと国境を接している。しかし、サウジアラビアは、ワシントンの代理勢力として、イエメンとの戦争で行き詰まっている。サウジアラビアは、第二戦線が欲しいのだろうか? ワシントンの中東最大の軍事基地を受け入れている国をサウジアラビアが攻撃したら、ワシントンは一体どう対応するのだろう?
カタールは、サウジアラビアに吸収されるのだろうか? もしそうなれば、メッカの聖なる神殿を守っている国に、異教徒が軍隊を置いているという問題が再発する。ワシントンが中東最大の基地を手放すつもりがないことは確実だ。
それでも、ワシントンは、アル・ジャジーラを憎悪している。すると、ワシントンは、サウジアラビアの要求に従うよう首長に圧力をかけると予想できるだろうか? もし首長が、ワシントンに出てゆけと命じて、首長が良好な関係にあるロシアかイランを招いたらどうなるだろう? もし首長がCIAによる暗殺の企みをうまく逃れることができれば、彼はたった一人で歴史の進路を変えることができるだろう。
ただの首長に、それほどの好機を与えられるのは、腐敗したサウジアラビア君主国と、ワシントンのうつけものどもしかいない。もし私が首長だったら、ウラジーミル・プーチンに電話をしたに違いない。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/06/29/saudi-arabia-handed-emir-qatar-opportunity-redirect-history/
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