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CNNがトランプとロシアとの戯言を流すのは視聴率稼ぎのためだと同局のプロデューサーが語った
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201706280000/
2017.06.28 17:26:56 櫻井ジャーナル
アメリカのニュース専門テレビ局、CNNでプロデューサを務めているジョン・ボニフィールドは同局のロシア話について、CNNのジェフ・ザッカーCEOの視聴率を高めたいという意向に基づくと語った。会話を隠し撮りした映像がインターネット上に流れているのだが、これを撮影したのはジェームズ・オキーフが組織したプロジェクト・ベリタスの潜入ジャーナリストだ。
ボニフィールドに言われるまでもなく、CNNを含む西側有力メディアのロシアやウラジミル・プーチンを悪魔化して描く「報道」に根拠がないことは明確で、ユーゴスラビア、アフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ウクライナなどを侵略する前に展開された「報道」の嘘も次々に暴かれてきた。
例えばシリアの場合、西側の政府や有力メディアの宣伝とは違って市民の蜂起などはなく、したがって政府による弾圧もなかった。西側の宣伝では2011年3月にそうした蜂起があり、多くの市民が殺されたことになっているのだが、2010年からシリアで活動を続けているベルギーの修道院のダニエル・マエ神父もそうした蜂起はなかったと語っている。
実は、そうした情報は戦乱が始まった当時から流れていた。当時、リビアも似たような状況になり、2011年10月にはNATO軍がアル・カイダ系武装集団LIFGと連携してムアンマル・アル・カダフィの体制を倒し、カダフィを惨殺するが、その後に戦闘員、武器、兵器がトルコ経由でシリアへ運ばれている。その後、シリアでの戦闘が激しくなったことは言うまでもない。
西側の有力メディアがシリア政府軍の残虐な攻撃を伝えるために使っていた情報源がシリア系イギリス人のダニー・デイエムやSOHR(シリア人権監視所)。デイエムの場合、現地からの報告だということで、その話に飛びついた人は少なくなかったようだ。
シリア政府の弾圧を訴え、外国勢力の介入を求める発言を続けていたのだ。シリアへの軍事介入を望む西側諸国、ペルシャ湾岸産油国、あるいはトルコの支配層にとって好都合な訴えで、西側メディアは盛んに彼の話を伝えていた。(例えば、ココ、あるいはココ)
しかし、2012年3月1日にダニーや彼の仲間が「シリア軍の攻撃」を演出する様子が流出して彼の情報がインチキだということが判明するが、CNNを含む西側メディアは偽情報を大々的に「報道」しつづけている。
そして2012年5月にホムスで住民が虐殺される。反政府勢力や西側の政府やメディアはシリア政府軍が実行したと宣伝、これを口実にしてNATOは軍事侵攻を企んだが、宣伝内容は事実と符合せず、すぐに嘘だとばれてしまう。その嘘を明らかにしたひとりが現地を調査した東方カトリックの修道院長だった。
その修道院長の報告をローマ教皇庁の通信社が掲載したが、その中で反政府軍のサラフィ主義者や外国人傭兵が住民を殺したとしている。その修道院長は「もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている。」と語っている。また、現地で宗教活動を続けてきたキリスト教の聖職者、マザー・アグネス・マリアムも外国からの干渉が事態を悪化させていると批判していた。
こうした状況の中、バラク・オバマ政権は「穏健派」を支援していると主張していたが、アメリカ軍の情報機関DIAはこれを否定する報告を2012年8月にホワイトハウスへ提出している。反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQIであり、オバマ政権が主張するところの「穏健派」は事実上、存在しないというわけだ。
また、オバマ政権が政策を変更しなかったならば、シリアの東部(ハサカやデリゾール)にはサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があるとも警告、それは2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)という形で現実のものになった。この報告書が書かれた当時のDIA局長がトランプ政権で安全保障担当補佐官に就任、1カ月足らずで辞任させられたマイケル・フリン中将だ。
こうしたことに限らず、CNNを含む西側有力メディアはアメリカによる軍事侵略を正当化するための偽情報を流し続けてきた。ドナルド・トランプとロシアとの問題だけではないのだ。
その背景にはCIAと有力メディアの緊密な関係がある。本ブログで説明してきたように、CIAの背景には金融資本が存在しているので、金融資本と有力メディアの関係と言うこともできる。
CIAは第2次世界大戦が終わって間もない1948年頃、報道をコントロールするためのプロジェクトを始めている。いわゆるモッキンバードだが、その中心にはアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズというCIAの大物やワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハムがいた。(Deborah Davis, “Katharine The Great”, Sheridan Square Press, 1979)
ワシントン・ポスト紙の記者としてウォーターゲート事件を明らかにしたことで有名なカール・バーンスタインは1977年に同紙を辞め、その直後に「CIAとメディア」という記事をローリング・ストーン誌に書いている。それによると、400名以上のジャーナリストがCIAのために働き、1950年から66年にかけて、ニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供しているとCIAの高官は語ったという。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)
最近では、ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙(FAZ)の元編集者、ウド・ウルフコテもメディアとCIAとの関係を告発している。彼によると、ジャーナリストとして過ごした25年の間に教わったことは、嘘をつき、裏切り、人びとに真実を知らせないことで、多くの国のジャーナリストがCIAに買収されているとしている。その結果、ヨーロッパの人びとはロシアとの戦争へと導かれ、引き返すことのできない地点にさしかかっているとしていた。そして2014年2月、この問題に関する本を出したという。
CNNが偽報道をする理由として視聴率が挙げられているが、これはダメージ・コントロールの可能性もある。アメリカの有力メディアは支配層が情報をコントロールするための機関にすぎない。「言論の自由」や「社会の木鐸」を彼らに期待するのは無理なのだ。これだけ騙されているのに、まだ西側の有力メディアを信じている人がいるとするならば、よほど愚かなのか、騙されたがっているのか、騙された振りをしているのかだろう。
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