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中東情勢をさらに不安定化するサウジの対カタール断交の愚
http://kenpo9.com/archives/1600
2017-06-07 天木直人のブログ
サウジがカタールと国交断交に踏み切った。
中東情勢を少しでも知っている者なら、これがいかに危険な動きであるかわかるだろう。
菅官房長官は5日の記者会見でエネルギー安全保障上の懸念を語っていたようだが、本当の懸念は中東の政治的不安定化に対する懸念のほうだ。
ますますテロの脅威が高まるだろう。
カタールと断交した理由を、サウジは自らが脅威と認識するシーア派大国イランにカタールが融和的な姿勢を見せたからだという。
しかし、サウジが真に懸念するべきは、反王制を掲げるスンニ派原理主義だ。
それを利用しようとするのがISだ。
ISとの戦いを最優先すべきであるのに、ISと戦うイランと敵対してどうする。
イランを一番警戒しているのがイスラエルだ。
なぜならいまやイスラエルにとって唯一の中東の脅威がイランだからだ。
サウジはそのイスラエルと連携を強めてイランを敵視してる。
しかし、イスラエルは今でも中東不安定化の最大の原因であるパレスチナ問題の元凶だ。
いまでもパレスチナを不法占拠し、入植という名の領土拡張を続けている。
アラブが結束してイスラエルと戦うという中東紛争の構図はすっかりなくなってしまったが、それでもイスラムの総本山を抱えているサウジアラビアがイスラエルと連携するのは、アラブへの裏切りだ。
腐敗したサウジ王制に向かうイスラム原理主義のテロを助長することになるだろう。
サウジのカタール断交は、自らの保身を最優先する王制サウジの誤りを象徴する愚策である(了)
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