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トランプ政権サウジ訪問の裏で暗躍する娘婿・クシュナー氏の存在感 「セールスマン・トランプ」の面目躍如に貢献(現代ビジネス
http://www.asyura2.com/17/kokusai19/msg/530.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 5 月 27 日 16:55:25: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


トランプ政権サウジ訪問の裏で暗躍する娘婿・クシュナー氏の存在感 「セールスマン・トランプ」の面目躍如に貢献
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51862
2017.05.27 歳川 隆雄ジャーナリスト 「インサイドライン」編集長 現代ビジネス


ホワイトハウス丸ごと中東へ

5月20日のドナルド・トランプ米大統領の初外遊先がサウジアラビアであったことは、日本ではその詳細が報じられなかったが、世界の外交コミュニティで大きな話題となった。



米外交史上のなかでも異例と言っていいほどの出来事だった。まず大統領の随員。

ホワイトハウスからラインス・プリ−バス大統領首席補佐官、ジャレッド・クシュナー大統領上級顧問=イバンカ・トランプ大統領補佐官夫妻、ゲイリー・コーン大統領補佐官(経済担当)、ステファン・ミラー大統領補佐官(政治担当)、スティーブン・バノン大統領首席戦略官、そして主要閣僚のレックス・ティラーソン国務長官、ウィルバー・ロス商務長官らである。

トランプ政権のオールスターキャストだ。ホワイトハウス留守役のマイク・ペンス副大統領と、ヒューバート・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)、ジェームズ・マティス国防長官、スティーブン・ムニューチン財務長官がワシントンに残っただけ。

そのマティス国防長官も25日にベルギーの首都ブリュッセルで開かれたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議のトランプ大統領出席に合わせて現地で合流している。

プリーバス大統領首席補佐官は、日本で言えば菅義偉官房長官に当たる人物であり、安倍晋三首相外遊に菅官房長官が同行することは我が国ではあり得ない。

閣僚級の大統領補佐官以外にも、国家安全保障会議(NSC)ナンバー2であるディナ・パウエル大統領次席補佐官(国家安全保障担当)、大統領のシェルパ(個人代表)であるケネス・ジャスター大統領次席補佐官(国際経済担当)、アレクッス・グレイ大統領次席補佐官(通商担当)らも同行した。

ホワイトハウス丸ごとの大統領外遊である。

サウジで何を?

最初の訪問国をサウジアラビアにする兆しは、実は1月のトランプ政権発足前からあった。

ユダヤ系米国人である娘婿のクシュナー氏は、昨年の大統領選最終盤の10月頃からサウジアラビアのサルマン国王の息子であり、同国の脱石油政策・国内改革の推進者であるムハンマド副皇太子(国防相・31歳)の実弟で、当時駐米サウジ大使館顧問のアルワリード王子(現駐米大使・28歳)と接触を繰り返していた。

2016年9月4日、ムハンマド副皇太子が中国・杭州で開催された主要20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)で「サウジ・ビジョン2030」を発表した直後から、当時のトランプ陣営との接触が始まったのだ。まるで11月8日の大統領選でトランプ共和党候補が勝利することを承知していたかのように。

その後、ソフトバンク・グループの孫正義社長が同ビジョンに呼応する形でサウジと組んだ「10兆円ファンド」構想を発表、アルワリード王子がパレスチナのインティファーダ(一斉蜂起)運動に関してイスラエル支持を表明、OPEC(石油輸出国機構)が裏面でのサウジアラビアとロシアの合意によって15ヵ月間の原油減産を発表、そして孫社長のトランプ次期大統領表敬(ニューヨークのトランプタワー)による5兆円対米投資計画発表、と続いた。

年が明けた17年3月。サルマン国王が12日に日本を公式訪問した同時期の14日にムハンマド副皇太子は外相と内相を同道して訪米、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談した。

大統領に同席したのはペンス副大統領、マクマスター大統領補佐官、クシュナー上級顧問という異例の厚遇だった(プリーバス大統領首席補佐官とバノン首席戦略官は陪席!)。

それからの展開が早かった。マティス国防長官がパウエル大統領次席補佐官(アラビア語が堪能)を伴い、4月19日にサウジを訪れてサルマン国王と会談。ムハンマド副皇太子は5月5日に再訪米し、クシュナー上級顧問と会談した。

そこで同副皇太子はサウジが駐イスラエル大使を派遣する、イスラエル機のサウジ上空飛行を認めるといった画期的な約束を行い、トランプ大統領2番目の訪問国イスラエルへの配慮を見せたのだ。

これでトランプ大統領のサウジ訪問のお膳立てが出来た。20日のトランプ・サルマン会談で米国史上最大規模の約1100億ドル(約12兆円)の武器売却の契約に調印した。「セールスマン・トランプ」の面目躍如である。

そして奇しくもサウジが鋭く対立するイランでロハニ大統領が再選された21日、トランプ大統領はリヤド開催された「米アラブ・イスラム・サミット」(イスラム教スンニ派諸国54カ国との首脳会談)で演説、「米国は共通の利益と全体の安全のために、あなた方と共に立つ用意がある」と言明した。

同スピーチの草案を書いたのはミラー大統領補佐官だったが、肝心な件はクシュナー上級顧問が朱入れしたという。36歳のクシュナー氏と31歳のムハンマド氏が新たな「中東和平」に向けたキーパーソンとなった瞬間である。


 

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