トランプ米大統領は９日、コミー連邦捜査局（ＦＢＩ）長官を解任した。セッションズ司法長官とローゼンスタイン司法副長官の助言を受けたもので、ヒラリー・クリントン氏が国務長官時代に私的メールサーバーを使っていた問題に関するＦＢＩの対応の不備を理由に挙げた。

　　ホワイトハウスの声明によると、「トランプ大統領はきょうコミーＦＢＩ長官に対し、免職・解任を通告」した。「大統領はジェフ・セッションズ長官とロッド・ローゼンスタイン副長官の明確な助言に基づいて行動した」という。

　　コミー長官は2016年の米大統領選へのロシアの干渉や、これにトランプ氏の側近らが関与した可能性を巡る捜査を指揮していた。これまで解任されたＦＢＩ長官はコミー氏のほかは、クリントン政権時代のウィリアム・セッションズ氏のみ。

　　ＦＢＩは現在、ロシアを巡る捜査に本腰を入れており、独自に調査を進めている議会の情報委員会もＦＢＩの助力を期待していた。こうした中で、トランプ大統領は後任のＦＢＩ長官を指名することになる。また民主党は特別検察官任命の要求を強めそうだ。

　　ホワイトハウスの声明はロシア関連の捜査に直接言及しておらず、クリントン元国務長官のメール問題の捜査を大きく取り上げた。

「司法長官の権限を侵害」

　　ローゼンスタイン副長官はホワイトハウスが９日送付した別の文書で、コミー長官がクリントン元国務長官の捜査を終了するという自身の決定を公表したことを批判。「2016年７月５日に」コミー長官は「司法長官の権限を侵害し、刑事訴追せずに捜査を終了すべきだとの自身の結論を公表した。このような発表はＦＢＩ長官の役目ではない」と指摘した。
　　ただトランプ大統領はコミー長官宛て書簡で、「３つの別個の問題で、私が捜査対象になっていないと教えてくれたことには非常に感謝しているが、それでもあなたがＦＢＩを効果的に率いることができないという司法省の見解に私は同意する」と述べ、ロシア関連の捜査について暗に言及した。同書簡はホワイトハウスが公表した。
　　コミー長官は今年３月、ＦＢＩがトランプ氏の側近とロシア政府が連携していた可能性について捜査していることを明らかにした。また、オバマ政権が昨年、トランプタワーを「盗聴」していたとするトランプ大統領の主張を同長官は否定した。

後任候補

　　コミー氏解任に伴い、マッケイブ副長官が少なくとも暫定的に後任を務める見通しだが、マッケイブ氏はトランプ大統領と側近らに受け入れられない可能性がある。

　　マッケイブ氏は昨年、クリントン元国務長官の捜査に関わったが、妻が15年にバージニア州議会の上院選挙に立候補して民主党政治団体から献金を受けていたことが分かり、問題となった。ＦＢＩはこの時、マッケイブ氏は妻の選挙運動に「全く関わっておらず」、「支援や資金集めにも加わっていなかった」と説明していた。

原題：Trump Fires FBI Director Comey, Citing Need to Restore ‘Trust’（抜粋）

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-05-09/OPPI8C6JIJUO01

ＦＢＩ内部腐敗をさぐる目的で今まで泳がせておいただけのこと。コミーはとっくに

隠れトランプ派。あとはＣＩＡとＣＮＮ対峙だにゃ。