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北朝鮮の挑発にむきになる米国など見た事がない
http://kenpo9.com/archives/1360
2017-04-28 天木直人のブログ
金正恩が米国を激しく挑発するのは驚かない。
北朝鮮の瀬戸際政策の常であるからだ。
金正恩が米国の斬首作戦におそれをなしているからだ。
しかし、私が驚いたのは、そんな金正恩の挑発に対し、米国がむきになって軍事的圧力を高めていることだ。
ハリス太平洋軍司令官が、いつでも北朝鮮を攻撃できる態勢にある、などと議会で証言している。
このタイミングでミニットマン大陸弾道弾の発射実験を行い、それを北朝鮮に見せつけている。
韓国だけでなく日本も巻き込んだ軍事演習は、北朝鮮の演習をしのぐ激しさだ。
このような子どもじみた反応は、これまでの米国では考えられないことだ。
いうまでもなく米国は圧倒的な軍事力を誇る。
いくら核保有国になったとはいえ、北朝鮮の軍事力は米国にとってはその気になればあっという間に吹っ飛ばせるはずだ。
それにもかかわらず、あたかも米国は北朝鮮の挑発にむきになって激しく反応しているごとくだ。
こんな余裕のない米国を見たのははじめてだ。
すべては大統領としての資質に欠けているトランプのせいだ。
そのトランプに従うしかない米国閣僚たちの従属ぶりのなせるわざだ。
マティスやティラーソンやトランプ政権の閣僚たちが有能だと報じられているが、私はまったくそうは思わない。
彼らはトランプに異を唱えればたちどころに首にされる、トランプへの追従者でしかない。
そもそも優秀ならトランプ政権に入ろうとするはずがない。
そのトランプが史上最大の減税の大ぶろしきをひろげた
法人税を一気に20%引き下げるという。
しかし、その減税額(10年間で4兆ドル、つまり約4百四十兆円)に見合う税収はどこにもない。
移民禁止令やオバマケアの廃止やメキシコ国境の壁建設と同様、この減税公約も頓挫すること間違いない。
結局今のトランプにとっては北朝鮮危機をあおるしかないのだ。
しかし、政策に行き詰ったからといって、北朝鮮の挑発にやすやすと乗って、対北朝鮮政策を硬化させ、長期化させているとすれば、これほど愚かな事はない。
そんなトランプの米国に迎合する安倍首相はもっと愚かだ。
日本の戦後政治史の中でも、ウソと悪政の限りを重ねて長期政権に固執した、最悪の首相で終わる、という事である(了)
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