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日本では、北朝鮮は約束を守らない国であり、陰でこそこそ核兵器の開発を行っているといった言説がはびこっているが、米国は、
「1994年の核枠組み合意は、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)におけるプルトニウム生産を検証可能な形で凍結させることに成功した。同施設におけるプルトニウム生産が中止されたため、現在北朝鮮が所有しているのは、1994年以前の操業で秘密裏に得た可能性のある少量の核分裂物質に限られる。」
と、北朝鮮によって合意事項が守られていると認識している。
また、日本では、対北朝鮮融和策をとった金大中大統領などに米国はいらついているといった分析が流布されていたが、米国は、
「金大統領の見識と洞察は、朝鮮半島における米国の安全保障目標を達成するための中核となる。韓国との政策調整なくして米国の政策を成功させることは不可能である。韓国政府が現在採用している関与政策は、米国の政策にとって1994年当時とは大きく異なる条件と機会を与えている。」
と高く評価している。
このレポートを纏めたチームを率いたウィリアム・J・ペリー博士は国防長官経験者であり、支援を受けたと氏名が公表されているハーバード大学のアッシュトン・B・カーター博士も昨年まで国防長官を務めていた人物である。
このレポートは、02年の小泉訪朝そして「日朝平壌宣言」につながる提言としてたいへん参考になる。
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米国大使館のサイト(http://usembassy.state.gov/tokyo/)より:(現在は見当たらない)
米国の対北朝鮮政策に関する見直し − 結論と提言
ウィリアム・J・ペリー大統領・国務長官特別顧問
1999年10月12日
ウィリアム・J・ペリー博士率いる対北朝鮮政策見直しチームは、国務省顧問であるウェンディ・R・シャーマン大使を長とする省庁間グループとともに、1998年11月、クリントン大統領と国家安全保障担当補佐官らにより、米国の対北朝鮮政策の広範な見直しをするよう求められた。この政策見直しには約8カ月が費やされ、多数の米国政府高官とハーバード大学のアッシュトン・B・カーター博士の支援を受けた。また見直しチームは、国務長官、国防長官、国家安全保障担当大統領補佐官、および上級政策顧問らから定期的に広範な指導を受けるという幸運にも恵まれた。
見直しチームは、見直しの過程の全体にわたり、米国政府内外の専門家と協議した。ペリー博士は、連邦議会に出向き議員に対し見直しの進捗状況を定期的に報告することを重視し、対北朝鮮政策見直しチームが起草した構想に対して有益な意見を議員から得た。同チームはまた、米国の同盟国である韓国・日本をはじめ、北東アジアと朝鮮半島に利害関係を持つ多くの国の政府関係者とも意見交換を行った。さらに見直しチームは、人道支援に携わる機関の有力者とも会合を持ち、こちらからの要請の有無にかかわらず、豊富な資料を提供された。このほかにもチームのメンバーは、多数の個人や団体と会合を持った。
さらには去る5月、クリントン大統領の特使を務めるペリー博士の率いる見直しチームは、北朝鮮政府の見解を直接理解するため現地を訪問した。
以下に述べる対北朝鮮政策見直しの結論と提言は、見直しチームが膨大な時間を費やした作業と調査から生まれた総意を反映するものである。
米国の政策の根本的見直しの必要性
政策見直しチームは、1994年の危機以降、朝鮮半島の安全保障情勢が著しく変化しているため米国の政策の根本的な見直しが、確かに必要であると判断した。
北朝鮮の核兵器と長距離ミサイルをめぐる動向が、対北朝鮮政策見直しの最も重要な焦点となった。
1994年の核枠組み合意は、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)におけるプルトニウム生産を検証可能な形で凍結させることに成功した。同施設におけるプルトニウム生産が中止されたため、現在北朝鮮が所有しているのは、1994年以前の操業で秘密裏に得た可能性のある少量の核分裂物質に限られる。核枠組み合意がなければ、北朝鮮は現在までに相当数の核兵器のためのプルトニウムを追加生産することができたはずである。しかし、核枠組み合意の下で寧辺におけるプルトニウム生産を検証可能な形で凍結するとの極めて重要な成果にもかかわらず、政策見直しチームは、北朝鮮において核兵器関連作業が引き続き行われている可能性について深く懸念している。こうした懸念の一部については、米国は金昌里(クムチャンニ)へのアクセスと訪問を通じて取り上げている。
また1994年以降、北朝鮮は、米国の領土に到達する能力を持つものも含めて、より射程の長い弾道ミサイルの開発、実験、配備と輸出を行ってきた。
この他にも、顕著な変化が見られる。核枠組み合意に関する協議が1994年夏に開始されて以降、北朝鮮の正式な指導者の地位は、金日成主席から子息の金正日総書記に移行した。
そして金総書記は、徐々に名実共に最高権力を握ってきた。このように北朝鮮は核枠組み合意協議開始時とは異なる指導者の下にある。この期間、北朝鮮経済は著しく悪化し、工業生産と食糧生産は1994年に比較して僅かな水準にまで減少した。その結果として、今回の政策見直しの焦点ではないものの、人道上の悲劇が生じ、否応なく米国民の同情を喚起させるとともに、北朝鮮体制の行動の一部にも間違いなく影響を与える。
これとは別の変化として、大韓民国(韓国)政府においても金大中が大統領に就任した。金大統領は、北朝鮮への関与政策に着手した。国際的に影響力のある指導者として、また米国の同盟国として、そして3万7000人の米軍の受け入れ国として、金大統領の見識と洞察は、朝鮮半島における米国の安全保障目標を達成するための中核となる。韓国との政策調整なくして米国の政策を成功させることは不可能である。韓国政府が現在採用している関与政策は、米国の政策にとって1994年当時とは大きく異なる条件と機会を与えている。
この地域における米国のもう1つの緊密な同盟国である日本は、近年、北朝鮮に対する懸念を強めている。この懸念は、1998年8月、日本の領土越えにテポドンミサイルが発射されたことにより増大した。日本の国会は核枠組み合意に沿って朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)が進めている軽水炉プロジェクトに対する拠出を可決し、また日本政府は核枠組み合意の維持を望んでいるものの、再度ミサイル発射があった場合には、核枠組み合意に対する日本国内の政治的支持に深刻な影響が出るとともに、安全保障政策をめぐって日本国内に大きな波紋をもたらすことが予想される。
最後に、米中関係は、時に地域における安全保障政策をめぐる意見の相違を反映するが、その一方で政策見直しチームは、クリントン大統領と江沢民主席の会談を含む米中間の広範な対話を通じて、北朝鮮の核兵器とミサイルに関連する動きが地域と世界の安全保障に与えうる悪影響に関する米国の懸念を中国が理解していることを学んだ。
こうしたすべての要因が絡み合い、1994年当時とは大きく異なる環境を作っている。政策見直しチームは、こうした環境の変化が、クリントン大統領と国家安全保障担当補佐官らが見直しチームに要請したような包括的な見直しを迫っているとの大統領の見解に強く同意した。また、政策見直しチームは、北朝鮮に対処するには明解な道のりをつけること、また、米国の安全保障上非常に重要なこの問題について行政府と立法府の間により緊密な協力関係を持つことに関する議会の懸念も認識した。見直しチームも同様の懸念を抱いており、それに対応すべく努力してきた。
朝鮮半島における安全保障情勢の評価
政策チームは、見直しの過程において米軍指導部と同盟国とも協議した上で、同地域における米軍と同盟国の軍事力は、1994年当時と同様に強力であり、即応体制がとれていると結論づけた。事実、米国は1994年以降、自国軍を増強するとともに、同盟国との軍事協力に関する計画と手続きを強化してきた。われわれは、同盟国の軍隊が韓国領土を成功裡に防衛する能力と意志を有することを確信している。われわれはまた、北朝鮮軍指導部もこのことを認識しており、その結果、攻撃を開始することが抑止されていると考える。
しかしながら、クウェートとイラクにおける「砂漠の嵐」作戦とは全く対照的に、朝鮮半島における戦争は、人口の密集地域で戦われることになる。非武装地帯周辺に100万人に上る北朝鮮軍が配備されていることを考慮すると、朝鮮半島における新たな戦争は、米国にとって1950年から53年までの朝鮮戦争以降経験したことのない激しいものになる。数十万人に上る米国、韓国、北朝鮮の軍人と民間人が犠牲となり、数百万人もの難民が発生する可能性が高い。もちろん米国と韓国には戦争を挑発する意図はないが、北朝鮮には、米韓にその意図があると信じる人々がいる。しかしそうした人々は、そのような破滅的な戦争となることが予想されることで、米国または同盟国が連合して無謀な行動にでることは抑止されていると認識すべきである。
したがって現状下では、朝鮮半島における戦争に対する抑止力は、軍事的には双方に安定したものとなっている。孤立状態にある北朝鮮政府が判断を誤る可能性は常にあるものの、北朝鮮にとっても戦闘が悲劇以外の何物ももたらさないことは、いかなる軍事的計算からも明白である。この相対的な安定は、それが乱されない限りにおいて、朝鮮半島における恒久和平を追求する時間と条件を当事者全てにもたらし、ついには朝鮮戦争に終止符を打ち、究極的には南北朝鮮の人々の平和的な再統一につながる。これが、米国の政策の変わることのない目標である。
しかし、北朝鮮が核兵器または長距離ミサイルを獲得すれば、特に両方が結びついた場合(つまり長距離ミサイルに核弾頭が搭載された場合)には、この相対的安定性は揺らぐことになる。北朝鮮軍がそのような兵器を獲得すれば、抑止力を弱体化するだけでなく、抑止力が機能しなかった場合の被害を大きくする可能性がある。したがって、その結果として緊張緩和、関係改善、そして恒久和平を追求するための条件が悪くなる。また北朝鮮がそうした武器を獲得すれば、地域の軍拡競争を誘発する可能性もあり、核兵器と弾道ミサイルを対象とする世界的な拡散防止体制に大きな打撃を与えることは確実である。外貨獲得のためにミサイルを売却するという北朝鮮の行動様式が継続することは、中東をはじめとする他の地域にも不安定要因を拡散させる可能性もある。
このため見直しチームは、米国の対北朝鮮政策は、核兵器および長距離ミサイル関連活動を中止させることを最重視すべきであると結論づけた。これは、朝鮮半島の安全保障問題に関する他の側面よりも不拡散だけに焦点を当てるということではなく、むしろ、この地域に特に必要とされるより幅広い形での安全保障を追求するには、大量破壊兵器の管理が不可欠であるとの事実を反映するものである。
米国がこれらの兵器をめぐる活動を終結させる取組みに直面するに当たり、米国の対北朝鮮政策はすべて以下の3つの事実の制約の中で立案されなければならない。
第1に、論理的には、北朝鮮の歴然とする問題が究極的には体制の変化につながると思われるが、変化が差し迫っているとの徴候はない。したがって米国の政策は、米国が望む姿の北朝鮮政府ではなく、あるがままの姿の北朝鮮政府に対処するものでなければならない。
第2に、破滅的な戦争が、韓国駐留の3万7000人の米兵とそれを支える多数の人員、南北双方の朝鮮半島市民、そして地域内の米国の同盟国と友好国に与えるリスクを鑑みて、米国は分別と忍耐をもって目標を追求しなければならない。
第3に、米国、韓国、日本、そして事実北朝鮮においても核枠組み合意を批判する意見はあるが、核枠組み合意は、寧辺におけるプルトニウムの生産を検証可能な形で凍結してきた。また、核枠組み合意は、プルトニウム生産の代替施設として計画された可能性があると米国が危惧した金昌里の地下施設に関して、今年の前半に米国が北朝鮮と成功裡に協議を持つための基盤にもなった。北朝鮮にとっては、寧辺の凍結を解除することが、核兵器への最も迅速で確実な道である。そのため、米国の安全保障目標のために核枠組み合意を補足する必要はあっても、合意を弱体化したり新たなものに代えたりしてはならない。
地域各国の見解
政策見直しチームは、地域における各国の見解に関する理解を深めるため、政権以外の人々と広範な協議を行った。そうした見解は以下に要約される。
韓国: 韓国の利害は米国と一致するものではないが、重要な部分で重なる。韓国は、米国のように国際的な影響力を持たないため、世界的な拡散防止の推進に米国ほど積極的ではないが、北朝鮮が核兵器を保有すれば朝鮮半島における抑止力が揺るがされることは認識している。また韓国国民は、長期間にわたり北朝鮮のスカッド弾道ミサイルの射程内で生活してきているが、より射程の長い北朝鮮の新たな弾道ミサイルが、米国および日本に対して新たな脅威をもたらしていることを認識している。したがって韓国は、北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルに関して、米国の目標を共有している。韓国はまた、朝鮮戦争で引き裂かれた離散家族の再会、南北基本合意書の実施(南北共同委員会の再開を含む)などの懸案事項を抱えている。米国は、こうした懸案事項を強く支持している。
「関与」政策として知られる金大中大統領の対北朝鮮政策は、北に対する姿勢の根本的な転換を示した。金大統領の政策の下で韓国は北朝鮮を弱体化あるいは吸収する意図を一切排することを明確にし、公式・非公式の南北接触の拡大を求めてきた。韓国は核枠組み合意およびKEDOにおける自国の役割を支持しているが、韓国国会は米議会と同様に、KEDOへの拠出を検討するに当たり北朝鮮の行動を慎重に見極めている。
日本: 韓国と同様に、日本の利害も米国と同一ではないものの、多くの部分で重なる。1998年8月の、北朝鮮による日本列島越えのテポドンミサイルの発射により、日本ですでに高い優先事項になっていた北朝鮮問題の重要性はいっそう高まった。日本は、北朝鮮のミサイル活動を直接的な脅威と見なしている。日本との2国間協議の場で、北朝鮮代表は今世紀前半の日本による朝鮮占領を繰り返し持ち出すことにより、歴史に由来する憎悪感を募らせている。こうした理由により、日本のKEDOに対する支持は、国会で危機にさらされている。核枠組み合意の崩壊が北朝鮮のミサイルに核弾頭が搭載されることにつながり、その脅威が激増する可能性があるにもかかわらず、北朝鮮によるミサイル発射が再度起こった場合、日本政府が核枠組み合意を維持できるか否かは不透明である。日本にはまた、北朝鮮によって拉致された疑いのある日本人行方不明者の安否などの根強い懸念がある。米国は、こうした懸念を強く支持する。
中国: 中国は、朝鮮半島の平和と安定に強い関心を有し、半島における緊張の高まりによる影響も認識している。中国はまた、北朝鮮の弾道ミサイルが、中国にとって望ましくない米国の本土ミサイル防衛および戦域ミサイル防衛の重要な推進力となっていることも理解している。最後に中国は、北朝鮮の核兵器が地域の軍拡競争を誘発し、核保有国として中国が維持することに関心を持つ拡散防止体制を弱体化する可能性があることを認識している。こうしたすべての理由により、北朝鮮の核兵器と弾道ミサイル計画に対する中国の懸念は、多くの面で米国の懸念と類似している。中国が米国、韓国、日本の政策に足並みを揃えることはないが、独自の意思疎通経路を利用して、北朝鮮がこうした計画を追求しないよう働きかけることは中国の利益にも資する。
北朝鮮: 世界各国の情報機関や専門家との広範な協議、最近の北朝鮮の行動の見直し、そして北朝鮮指導部との話し合いに基づき、この不可解な国に対する政策見直しチームの見解はある程度まとまった。しかし、引き続き多くの面で、未知の領域が既知の領域を上回っている。したがってわれわれがここで強調したいのは、米国は、北朝鮮の認識や将来の行動に関する推量だけに基づいて政策決定をすべきではないということである。
強い不安感に覆われている北朝鮮体制は、あらゆるレトリックと政策の基準として、自給自足、国家主権、自国防衛を強烈に推進してきた。北朝鮮は、自国の民主化や市場改革を進めようとする外部からの働きかけを、体制を弱体化させる試みであると解釈する。外国が北朝鮮の深刻な経済問題に対して援助を差し伸べる場合でも、北朝鮮は外国の影響力や外国との接触を厳しく統制する。北朝鮮は、米国が長年採ってきた広範な経済制裁の緩和をはじめ、米国との関係改善を重視していると思われる。
主たる結論
政策見直しチームの主たる結論は以下の通りであり、これらはわれわれの提言の基盤となった。
1.北朝鮮による核兵器の獲得、長距離ミサイルの開発、実験、配備および輸出の継続は、長期的視野での冷戦の終結と恒久和平の追求の前提条件である朝鮮半島における抑止力の相対的安定性を崩す。また、北朝鮮によるこうした活動は、地域的および世界的に米国の死活的な国益に反する深刻な結果をもたらす。したがって米国はこうした活動を中止させることを目標としなければならない。
2.朝鮮半島において再び戦争が勃発した場合、米国と同盟国は、迅速かつ確実に勝利を収めることができるが、その際の人的被害・物的損害は、近年の米国の経験をはるかに超えるものになる。米国は、北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルに関する目標を追求するに当たり、抑止力を弱めたり北朝鮮による判断ミスの可能性を増すような行動を控える必要がある。
3.北朝鮮の核兵器と長距離ミサイル関連活動を協力的な形で終結させることを通じて安定を確保することができる場合、米国は北朝鮮とより正常な外交関係を樹立し、韓国の関与・平和的共存政策に加わる用意を持つべきである。
4.北朝鮮にとって、寧辺の施設の凍結を解除することが、核兵器を獲得する最も迅速で確実な道である。したがって、米国と同盟国は、核枠組み合意を維持し実施すべきである。核枠組み合意によって、寧辺における北朝鮮のプルトニウム生産能力は検証可能な形で凍結されている。しかし、核枠組み合意がなければ、北朝鮮は相当数の核兵器を毎年製造するための十分なプルトニウムの再処理できると推定される。すべての核兵器関連活動を検証可能な形で凍結していない、また弾道ミサイルには適用されないといった核枠組み合意の限界に対処するには、核枠組み合意を(新たなものと)代替するのではなく、補足することが最良の方法である。
5.北朝鮮に対する米国のいかなる政策も、韓国と日本によるそうしうた政策への積極的な支持や実施への協力がなければ成功しえない。この3カ国の利害は同一ではないもののかなりの部分で明確に重なるため、そのような3国間協調を確保することは可能なはずである。
6.現状に伴うリスク、そして北朝鮮の孤立、疑念、交渉スタイルに鑑みて、米国の対北朝鮮政策を成功させるには、挑発を受けても冷静さと忍耐を失わないことが必要となる。現在採用されているアプローチは、現政権の任期以降も将来にわたって維持されなければならない。したがって、政策とその実施の継続については、議会から可能な限り広範な支持と継続的な関与を得ることが不可欠である。
検討されたが却下された代替政策案
見直しの過程の中で、政策チームは北朝鮮がもたらす安全保障の問題に関して、さまざまな代替戦略案をはじめとして多数の貴重な助言を得た。見直しチームによって検討された主要代替案、そしてそれらを却下し、提言されたアプローチを採用するに至った理由を以下に列挙する。
現状維持: 数多くの政権外部の政策専門家が、過去10年間にわたり米国がとってきた対北朝鮮アプローチの継続を勧告した。すなわち、即応体制の整った軍事力と強固な同盟関係を基盤とする強い抑止力を維持し、そしてミサイル、捕虜・行方不明兵士、ならびに核枠組み合意の核関連条項の実施に関して現在行われている交渉以外には北朝鮮との関与を制限することである。これらの専門家は、寧辺において核枠組み合意の実施が検証可能な方法で行われており、北朝鮮は数年間は核兵器用核分裂物質の追加入手ができないとしている。核兵器を保有しなければ、北朝鮮のミサイル計画には、(現時点ではまだ結論の出ていない)現行の2国間ミサイル協議の枠内で間違いなく対処することができる。したがって、この説によれば米国の安全保障の主要目標は脅威の展開に対して適切な時間枠の中で追求されてきており、米国の政策転換の必要はないことになる。
現状の対北朝鮮政策が現時点まで米国の安全保障に貢献してきたことを考慮すれば、その継続にはいくつかの利点があるが、政策見直しチームは、現状の維持を却下した。これは、現状の政策が米国安全保障上の利害の観点から受け入れられないという理由からではなく、政策チームが現状の維持は可能ではないと危惧したからである。米国の懸念に直接対処していないこともさることながら、この現状が急速に危機に変わる状況が容易に想像できる。たとえば、北朝鮮の長距離ミサイル発射は、それが人工衛星を軌道に乗せるための試みであるか否かを問わず、米国、日本そして韓国においてさえ、核枠組み合意に対する政治的支持のあり方に影響を与える。そうした状況下では、北朝鮮が核枠組み合意の遵守を取り止め、寧辺の凍結を解除し、朝鮮半島を1994年と同様の核危機に陥れることもあり得る。このようなシナリオは、現状維持の不安定性を明らかにする。そのため米国は、現状維持を望んだとしても、それができない可能性がある。
北朝鮮の弱体化: 金正日政権の終焉を早めることを目的として、北朝鮮を弱体化させる政策を勧める意見もある。政策見直しチームは、この可能性についても慎重に検討し最終的にはいくつかの理由により却下した。北朝鮮体制が自国社会に課す厳しい統制、および体制に対して国内での組織だった抵抗が明らかに見られないため、この戦略は仮に成功するにしても膨大な時間を要する。したがってこの政策に要する時間は、北朝鮮が核兵器や弾道ミサイル計画を推進できるのに要する時間に相反する。さらに、こうした政策は、破滅的な戦争をもたらす危険があり、そうした戦争抑止の成否のカギを握るこの地域の米国の同盟国の支持を得られない。最後に、このような圧力を加える政策は、北朝鮮政府よりもその国民に被害をもたらすことが考えられる。
北朝鮮の改革: その他多くの専門家が提唱するのは、米国が既定の国際慣習に沿った北朝鮮の政治・経済改革の加速化を推進することである。米国は、北朝鮮人民の生活を改善し、同国が国際社会に平和裡に統合できる基盤を提供するため、民主主義と市場改革の実現を急ぐべきであるとする提案である。われわれがそうした成果をいかに望んだとしても、この政策の成功には北朝鮮の協力が必要となる。しかしながら政策チームは、北朝鮮体制はそうした改革に強く抵抗すると考え、この政策は弱体化政策と変わるところがないと判断した。改革政策も、弱体化政策と同様に時間を要し、北朝鮮が核兵器や弾道ミサイル計画を推進するために要するよりも長い時間がかかると考えられる。
「金銭による」目標の達成: 工業と農業の衰退という現状の中で、北朝鮮は、自国の核兵器に関わる活動や弾道ミサイル輸出に関する米国の懸念を、外貨と「交換する」意志があることを、折りに触れ示唆してきた。たとえば、北朝鮮は、ミサイル輸出中止による収入減の埋合せを米国が補償することに同意すれば、ミサイル輸出を中止すると申し出た。政策見直しチームは、安全保障を物質的補償と取引するとのこのような政策は北朝鮮が今後も恫喝を繰り返すことを促すだけであり、世界中の拡散国が同様の恫喝を行うことを促すことになると強く考える。このような戦略は米国政府の財政のカギを握る議会の支持を受ける可能性もなく、また支持されるべきでもない。
包括的・統合的アプローチ:2途路線戦略
より優れた代替案として、見直しチームが提言するのは、北朝鮮の核兵器とミサイル関連活動に対するわれわれの優先的な懸念に注目した2途路線戦略である。この戦略は、韓国、日本の両国政府との緊密な協議の下に立案され、両国による全面的な支持を得ている。事実、これは共通の目標を追求するに当たり、3カ国が協調し相互補完的な役割をになう共同戦略である。2つの路線は、共にわれわれの主要な安全保障利益を確保することを目的としており、そのうち最初の路線は、米国と同盟国そして北朝鮮にとっても明らかに好ましいものであるとわれわれは強く信じている。
第1の路線は、米国の対北朝鮮交渉への新たな包括的・統合的アプローチに関わる。われわれは北朝鮮が核兵器計画を持たないことが、完全かつ検証可能な形で保証されることを目指す。さらに、ミサイル関連技術輸出規制(MTCR)の枠を超えるミサイルの実験、製造、配備の完全かつ検証可能な形での中止、そしてこうしたミサイルならびに関連機器・技術の輸出の完全な中止も求める。安定を乱す北朝鮮の核兵器と長距離ミサイル計画の完全中止を交渉することで、この路線は朝鮮半島に安定した安全保障環境をもたらし、長期的にはより持続的・恒久的な和平をもたらす状況を生み、東アジアにおける冷戦に終止符を打つことにつながる。
この路線に沿って、米国と同盟国は北朝鮮が脅威と認識するような圧力を段階的かつ互恵的な形で減らしていく。脅威の認識が減ることにより、北朝鮮体制は米国や近隣諸国との平和的共存が可能となり、自国の経済的・社会的発展を進めることができるとの安心感を持つことになる。もし北朝鮮が核兵器と長距離ミサイルの脅威を排除する方向に進めば、米国は北朝鮮との関係を正常化し、長い間同国との貿易を制約してきた制裁措置を緩和する等、北朝鮮に対して機会を提供できる肯定的な措置をとることになる。
もし北朝鮮にこの路線を受け入れる用意がある場合には、韓国と日本も、協調しつつも並立する形で、北朝鮮との関係改善を進める用意があることを示唆している。
重要なのは、こうした広範囲に及ぶ話し合いを成功に導くための環境整備に、すべての当事者が寄与することである。北朝鮮による最も重要な1歩は、この第1の路線での交渉に際して、今後長距離ミサイルの試験発射を行わないとの確約をすることである。見直しチームは、北朝鮮がそうした実験を中止するならば、米国が撤回の余地もありうるが、北朝鮮に対する通商禁止措置の大統領令の緩和を行うことを提言した。韓国と日本も、こうした状況の中で、肯定的な政策をとる用意があることを示唆している。
大統領特使としてペリー博士を団長とした見直しチームは、5月に平壌を訪問し、北朝鮮高官と協議を行い北朝鮮側の見解を聞いた。また、包括的・統合的交渉の進行に適した環境整備に資する当面の措置についても話し合いを持った。9月初めに、チャールズ・カートマン大使と金桂寛(キム・ケグァン)外務次官との間で行われた協議に基づき、米国は、北朝鮮が米朝間の関係改善のための協議が続いている間はノドンおよびテポドンミサイルを含む長距離ミサイル実験を中止すると理解し期待した。その後、北朝鮮は、米朝間の協議が継続されている間はミサイル実験を一方的に中止すると発表した。これを受け、米国政府は制裁を緩和する措置をとった。この秋には、北朝鮮の高官がペリー博士の訪朝に応える形でワシントンを訪問し、関係改善に向けた交渉を継続する予定である。両国は、第1の路線に沿って果敢に意味のある行動をとってきた。これは、まだ最初の措置にすぎず、双方ともこれを覆すことは容易にできるが、われわれはこうした措置が朝鮮半島の脅威を減らすための長くも重要な道のりへの第1歩になることを望んでいる。
見直しにより立案された第1の路線は、米国の安全保障と東アジアの安定に大きな希望を与えるものであり、またここ数週間にとられた最初の措置はわれわれに大きな希望を抱かせるものであるが、この路線は、北朝鮮がわれわれとともにこの道を進む用意があるかどうかにかかっている。見直しチームは、北朝鮮が米国と歩調を合わせることに同意することを期待しているが、現在までの協議を見るかぎり、北朝鮮が同意するかは不明である。そこでわれわれは、慎重を期して第2の路線を立案するが、ここでも同盟国との協議とその全面的な支持を得ている。第2の路線では、交渉を通じては排除することができなかった脅威を封じ込め行動をとる必要がある。2つの路線を組合わせることで、見直しの中で立案された戦略は、北朝鮮の意図あるいは行動に関する推量に依存することを回避でき、また戦略の成功のために北朝鮮の国内体制の変化を前提にしたり、そうした変化を求めることもない。
もし北朝鮮が第1の路線を拒否した場合、米国が北朝鮮と新たな関係を追求することは不可能となる。その場合、米国と同盟国は、自らの安全を確保し、脅威を封じ込める他の手段をとる必要がある。米国と同盟国がとる手段は、核枠組み合意をそのまま維持しつつ、可能ならば直接衝突を避けることを目指すべきである。しかしながら、北朝鮮が第1の路線に戻り地域の安全保障を乱さないよう説得するための断固たる、しかし慎重な措置をとる必要もある。
われわれが提案する戦略は、米朝の直接交渉の枠組みを超えた多数の課題、たとえば韓国の離散家族の再会、南北基本合意書の実施(南北共同委員会の再開を含む)、および日本人拉致疑惑や麻薬取引をはじめとするその他の主要な懸案事項を直接の対象とはしない。しかしながら、政策見直しチームは、北朝鮮と米国の関係が改善されるにつれて、こうした問題のすべてが真剣に取り上げられるべきであり、また取り上げられることになると信じている。
同様に見直しチームは、化学・生物兵器問題が多国間交渉の場で取り上げられることが最も望ましいと考える。また南北朝鮮の統一問題についても、多くの提言がなされているが、統一の問題は究極的には南北朝鮮の国民が決定する問題である。最後に、政策見直しチームは、米国はいかなる軍隊も朝鮮半島から引き上げるべきではないと固く信じている。軍の撤退は平和と安定に貢献するものではなく、むしろ現在の強力な抑止力を弱体化する。
提案する戦略の利点
提案する戦略には以下のような利点がある。
1.米国の同盟国による完全な支持を得ている。米国のいかなる政策も地域における同盟国の支持がなければ成功はありえない。全体的なアプローチは、韓国の指導者がペリー博士に直接、またクリントン大統領に対しても示唆したように、韓国の関与政策の上に成立するものである。また日本政府が提言したように、この戦略は、米国が北朝鮮のミサイル計画を中止させることと北朝鮮の核兵器計画を中止させることを同等に扱うものである。
2.米国の交渉の強みを利用する。提言されたアプローチに従い、米国は北朝鮮に政治的・経済的圧力の包括的な緩和を申し出る。北朝鮮は、こうした圧力を脅威と見なし、また主として米国が加えている圧力と見なしている。このアプローチは、韓国と日本がとろうとしている肯定的な措置を補完する。一方で米国は、北朝鮮に対して、安全保障面での適切な行動について有形の「報奨」を提供することはしない。そのような報奨の提供は、米国が重視する原則に反することであり、米国がさらなる恫喝の対象となることでもある。
3.安定した戦争抑止力を維持する。朝鮮半島における米国の強力な抑止態勢の変更することを提言しないし、米国はその軍事態勢を交渉のテーブルに乗せるべきではない。現在、朝鮮半島では双方向に強力な抑止力が働いている。安定を脅かすのは、北朝鮮の核兵器と長距離ミサイル関連活動である。同様に、この見直しが提言するアプローチは、米国の戦域ミサイル防衛(TMD)計画、あるいは韓国や日本がこうした計画を共有する機会を抑制するものでもない。事実、われわれはそのような関連をさせないことを明確に提言している。
4.核枠組み合意をさらに発展させる。提言されたアプローチは、核枠組み合意に謳われている以上のものを求めている。具体的には、提言されたアプローチの下では、米国は北朝鮮におけるあらゆる核兵器関連活動の全面的で検証可能な形での中止を求めるとともに、核枠組み合意の対象となっていない北朝鮮の長距離ミサイル計画にも取り組む。さらに米国は、核枠組み合意において米国と北朝鮮双方が予測し、合意文書に盛り込まれた平和的関係へのより広範な道を進むことを追求する。
5.北朝鮮の核兵器とミサイル関連活動に関する米国と同盟国の短期的な目標を、朝鮮半島の恒久和平というわれわれの長期的な目標に整合させる。提言されたアプローチは、北朝鮮の核兵器とミサイル関連活動が安定にもたらす短期的な危険性を重視するが、米国が4者協議を通じて追求しているように、長期的には朝鮮半島の恒久和平の条件を整備することを目標としている。上述の通り、提言されたアプローチは、核の分野における協力を超えてより幅広い正常な米朝関係へ移行するとの核枠組み合意の長期的な目標の実現も求めている。
6.北朝鮮の具体的な行動または意図に依存しない。提言された戦略は柔軟性があり、善意的・挑発的にかかわらず北朝鮮の意図または行動に関する推量や仮定に依存することを避けている。繰り返しになるが、戦略の成功のためにそうした意図あるいは北朝鮮の内部体制の変化を求めたり、それらに依存することがない。提言された枠組みには、適切な不測事態が組み込まれている。
主要な政策提言
上記の提言に基づき、見直しチームは次の5つの主要な政策を提言する。
1.北朝鮮の核兵器と弾道ミサイル関連計画に関して、見直しチームが提言し、地域における米国の同盟国が支持している包括的・統合的なアプローチを採用する。具体的には相互に脅威を低減するという構想に基づき、北朝鮮との交渉を開始する。北朝鮮がこれを受け入れなければ、われわれは米国と同盟国の安全保障を守るための適切な措置をとる必要がある。
2.米国政府内に、対北朝鮮政策実施のための強化されたメカニズムを作る。北朝鮮に関する政策調整のために、国務省内に大使クラスの高官を長とし、次官補代理委員会の指導の下に運営される小規模な高官レベルの省庁間作業グループを維持すべきである。
3.韓国と日本との緊密な協調体制を確保するため去る3月に設立された新たなメカニズムを継続する。この政策見直し期間中に設立された3カ国調整・監督グループ(TCOG)は、この3カ国の政府高官から成り、対北朝鮮政策の監督を任されている。同グループは定期的に会合を開き、北朝鮮に対する交渉戦略と全体的な政策を調整するとともに、米国大統領、韓国大統領、および日本の首相の間でこの問題について頻繁な協議ができる準備をすべきである。米国の代表団は、対北朝鮮政策を調整する高官が率いるべきである。
4.北朝鮮問題に対して、持続可能で党派を超えた長期的展望を確立する措置をとる。大統領は、上下両院議会の共和党・民主党双方の院内総務とともに、議会が現政権および将来の政権の対北朝鮮政策について超党派で協議できる方法を探るべきである。いかなる対北朝鮮政策も、米国と同盟国との間に統合された戦略がなければ成功しないのと同様、政策見直しチームは、いかなる戦略も議会からの助言と支持がなければ長期間維持することはできないと考える。
5.短期的には、長距離ミサイル発射も含めた北朝鮮による挑発という不測事態に対処するための行動計画を承認する。政策見直しチームは、北朝鮮の否定的な行動に対する提案された対応策が、朝鮮半島、米国、および同盟国にとって深刻な結果をもたらしうることに留意する。そうした対応策は、挑発的行動には重い懲罰が伴うことを北朝鮮に対し明確にすべきである。しかしながら、北朝鮮の行動が核枠組み合意の規定に違反していない限り、米国と同盟国の行動自体が核枠組み合意を損なわせるべきではない。そうすることは、米国を核枠組み合意に違反する立場に置き、北朝鮮が寧辺施設の凍結を解除する道を開くことであり、われわれを1994年夏の危機に逆戻りさせることになる。
結論
見直しチームが提言するアプローチは、北朝鮮に対する現実的な見方、軍事的な現実に対する冷徹な理解、そして米国と同盟国の利益を守る強固な決意に基づくものである。
われわれは包括的な枠組みに関するわれわれの提言に対する反応について、北朝鮮が相反する信号を送ってくる可能性があること、またこの交渉のプロセスを開始してからも、北朝鮮の行動の多くの側面が引き続きわれわれにとって非難すべきものであることを認識すべきである。したがって、われわれは、挑発的な不測事態に対する準備をしながらも、提言された包括的な枠組みに沿った慎重な行動をもって政策の進路を維持すべきである。
北朝鮮は、米国と同盟国に直接的な脅威となるある種の挑発的行動があること、そしてわれわれがそれに対して適切に対応することを理解する必要がある。
この点に関してわれわれは、北朝鮮による特定の挑発的行動が、米国に現在の援助水準の再評価を余儀なくさせる可能性があることを複雑な心境をもって認識している。
最後に、この見直しを終えるに当たり、この1年間の一連の出来事が、米国にとって北朝鮮との関わりでこれまでにない機会の扉を開いたことを指摘する必要がある。韓国、日本、米国の間に、北朝鮮への対処方法について明確な共通の理解がある。中国の戦略目標は、特に北朝鮮の核兵器と関連ミサイル運搬システムの問題に関して、米国の戦略目標と一致する部分がある。北朝鮮は核枠組み合意を遵守する意志があるように思われる。また現在のところ対米関係を改善することの意義を認識している。しかしながら、こうした肯定的な側面には常時圧力がかかっている。潜在的な緊張と疑念が、断続的な武力衝突や紛争に発展し、政治環境に影響を及ぼしている。数十年来の敵意に対抗するために必要な外交上の弾みをつけようとする努力はますます困難になっており、結局は失速している。にもかかわらず1999年は歴史的に見て、米国が朝鮮半島における主要な安全保障課題に取り組む上で最良の機会を与えてくれる年になる可能性がある。
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