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安倍首相はすり寄るが トランプの傍若無人許せば乱戦模様
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/203435/1
2017年4月14日 日本経済一歩先の真相 日刊ゲンダイ
トランプ大統領(C)AP
いつか見た光景だった。米国のトランプ政権がシリアに59発もの巡航ミサイルを撃ち込んでから、たった4時間後、安倍首相は「日本政府は支持します」と表明した。
2003年にブッシュ政権が一方的に始めたイラク侵攻への「支持」をいち早く表明した小泉元首相を彷彿させるが、両者には似て非なる部分もある。なぜならイラク侵攻当時は、「国連」の現地査察といった国際的な枠組みが、まだ機能していたからだ。
シリアのアサド政権が本当にサリンなど猛毒の神経ガス兵器を使用したのか。現地の実態をロクに調べもしないで、あくまで「第三国」の立場の米国が、ミサイルをいきなりブッ放すとはムチャクチャとしか言いようがない。
今回のシリア攻撃について、米国のティラーソン国務長官は、北朝鮮への警告の意味もあるとの考えを表明。実際に米太平洋艦隊が誇る超巨大な原子力空母「カールビンソン」を朝鮮半島近海に派遣したが、これで「ハイ、分かりました」と引き下がるような金正恩ではあるまい。
簡単に言えば、トランプ政権は気に食わない相手国は容赦なく叩きのめす、と国際社会にアピールしているに等しい。曲がりなりにもシリアも北朝鮮も独立した国家である。トランプの、主権侵犯もへったくれもない傍若無人な振る舞いを許せば、世界は乱戦模様となるだけだ。
米国、中国、ロシア、それぞれの立場と思惑の違いから、国際協調体制をつくりにくい中、今こそ国連の出番ではないのか。安倍首相もトランプ大統領とせっかく電話協議の機会を与えられたのだから、国連に対応させる方向で話を進めるべきだった。
思い出すのは1993年、米国の衛星写真によって北朝鮮の核開発疑惑が初めて浮上した時の措置だ。当時の米クリントン政権は国連に対応を預け、紆余曲折の末に北朝鮮も国連傘下のIAEA(国際原子力機関)の査察を受け入れた。
本来なら、アサド政権の化学兵器使用の疑いも、北朝鮮の核開発問題も、まず国連に対応を任せて調査・査察すべき案件だ。両国とも査察を受け入れなければ、その時点で改めて対処を考えればよいのである。
国連が対応しないうちから、ミサイル攻撃を仕掛けたり、領海のギリギリまで空母を仕向けるトランプ政権の暴走ぶりは目に余る。国際法の理念からも大きく外れている。
これだけ国際社会を危うくする傍若無人な「米国第一」大統領に、すり寄るだけの態度しか取れない安倍首相の姿は見苦しい。日本国民として残念であり、とても悲しくなる。
高橋乗宣 エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
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― 吉川 幸男 (@FP_Yoshikawa) 2017年4月14日
『…本来なら、アサド政権の化学兵器使用の疑いも、北朝鮮の核開発問題も、まず国連に対応を任せて調査・査察すべき案件だ…』
アサド政権の化学兵器使用の疑いも、北朝鮮の核開発問題も、まず国連に対応を任せて調査・査察すべき案件だ。「米国第一」大統領に、すり寄るだけの態度しか取れない安倍首相の姿は見苦しい
― アトン (@aton_blog) 2017年4月14日
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『…国連が対応しないうちから、ミサイル攻撃を仕掛けたり、領海のギリギリまで空母を仕向けるトランプ政権の暴走ぶりは目に余る。国際法の理念からも大きく外れている…』
正論ですね。同感です。⇒安倍首相はすり寄るが トランプの傍若無人許せば乱戦模様 https://t.co/9gKJaqsIyo #日刊ゲンダイDIGITAL
― 松井計 (@matsuikei) 2017年4月14日
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『…国際社会を危うくする傍若無人な「米国第一」大統領に、すり寄るだけの態度しか取れない安倍首相の姿は見苦しい。日本国民として残念であり、とても悲しくなる。』
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