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ブレジンスキーの娘がテレビ番組の中で自分たちの仕事は人びとが考えることを操ることだと口に
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2017.02.23 04:46:27 櫻井ジャーナル
西側の有力メディアが教育と並ぶ支配層の思想コントロール装置だということは言うまでもない。最近、それをテレビの番組の中で口にした人物がいる。ミカ・ブレジンスキーだ。ドナルド・トランプ大統領はメディアを傷つけ、自分自身の事実を作り上げようとしていると批判、その後で、人びとが考えることをトランプは正確にコントロールできるとしたうえで、それは自分たちの仕事だと口にしている。自分たちは庶民の考え方を操ってきたと言っているわけだ。
Our Job
ミカの父親はジミー・カーター政権で国家安全保障補佐官を務め、ソ連軍と戦わせるためにワッハーブ派やムスリム同胞団を中心とした戦闘集団を編成したズビグネフ・ブレジンスキーである。
ブレジンスキーの祖先はポーランドの東部、現在はウクライナに含まれるブジェジャヌイの出身だと言われている。ミカの母親エミリーはチェコスロバキアの元大統領、エドバルド・ベネシュの親戚だ。ちなみに、コロンビア大学でズビグネフに教わったマデリン・オルブライトはチェコスロバキアの外交官を親に持っている。ブレジンスキー家もオルブライト家も反ソ連/ロシアという共通項もある。
1992年2月、国防総省の内部でDPGとして作成された世界制覇計画の草案はウォルフォウィッツ・ドクトリンとも呼ばれているが、その理由は作成チームの中心がポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)だったからだ。そのウォルフォウィッツはポーランド系からアメリカへ渡ったユダヤ教徒の末裔である。
ネオコンの思想はウラジミール・ジャボチンスキーの思想から強い影響を受けている。「修正主義シオニスト世界連合」は1925年に彼が創設した団体。このジャボチンスキーが生まれたオデッサは現在、ウクライナに含まれている。キエフでネオ・ナチがクーデターを成功させた直後、反クーデター派の住民が虐殺された場所だ。
シオニストとはシオニズムの信奉者を指し、シオニズムとはエルサレム神殿があったとされる「シオンの丘」へ戻ろうという運動。近代シオニズムの創設者とされているのはセオドール・ヘルツル。1896年に彼は『ユダヤ人国家』という本を出版、この年が近代シオニズムの始まった年とされている。
しかしながら、1891年にはウィリアム・ブラックストーンなる人物がアメリカで「ユダヤ人」をパレスチナに返そうという運動を展開し、ベンジャミン・ハリソン米大統領に働きかけていた。イギリス政府は1838年、エルサレムにイギリスは領事館を建設し、その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査している。
1904年になると、ハルフォード・マッキンダーという地理学者が「ハートランド理論」と呼ばれる世界制覇計画を発表した。世界を3つに分け、ひとつはヨーロッパ、アジア、アフリカの「世界島」、ふたつめはイギリスや日本のような「沖合諸島」、そして最後に南北アメリカやオーストラリアのような「遠方諸島」だ。世界島の中心が「ハートランド」で、具体的にはロシアを指している。この理論はズビグネフ・ブレジンスキーの戦略に影響、21世紀に入っても生きている。
この当時、ユダヤ教徒の大半は生活している社会へ同化、パレスチナへ移住しようという人は少なかった。社会主義の立場をとるユダヤ人もシオニズムを批判していた。ナチスが台頭してユダヤ教徒が弾圧されるようになってもパレスチナ行きを望む人は少なく、行き先として望んだ国はアメリカやオーストラリアだったようだ。
ブレジンスキー家、オルブライト家、ウォルフォウィッツ家だけでなく、ジャボチンスキーもアメリカへ渡り、そこを拠点にしてロシア/ソ連の破壊と制圧を目論んできた。ロシアとの関係改善を掲げたトランプを彼らは許せないのだろう。有力メディアは攻撃の重要な手段だ。
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