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フリン氏は最初の“犠牲者”なのか?(※写真はイメージ)
側近更迭から始まるトランプ政権崩壊劇〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170220-00000089-sasahi-n_ame
AERA 2017年2月27日号
ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領に就任して約1カ月。新大統領は意に沿わない企業やメディアをツイッターなどで厳しい言葉で恫喝してきた。グローバル企業は戦々恐々としている。トランプ政権で世界はどう変わるのか。AERA 2017年2月27日号では、「トランプに勝つ日本企業」を大特集している。
米人気のホワイトハウスをめぐる復讐ドラマ顔負けのトランプ劇場。政権発足直後の大統領補佐官更迭という衝撃は、この舞台の序章にすぎない。
* * *
前代未聞なだけではない。週替わり、猫の目のように、「トランプ劇場」の主役はくるくる代わる。役者は皆、トラブルメーカーだ。
「(大統領の娘の)イバンカ・トランプの商品を買いに行きましょう。私は今日、ここで無料のテレビCMをするつもりです。みなさん、今日買いに行きましょう! オンラインでも買えます」
ケリーアン・コンウェイ大統領上級顧問は、ニュース番組の生出演中に、涼しい顔でこう言った。
●側近で混乱競い合い
トランプ大統領は、米百貨店大手がイバンカさんのブランドの販売契約を打ち切ったことを受けて、娘をかばうツイートを発した。身内の懐を潤すビジネスに大統領がコメントするだけでも「とんでも」政権だが、側近が、テレビでそれを擁護することも「利益相反」に上塗りしている。選挙戦中、スポークスパーソンとしてテレビに出ずっぱりで、急速に注目されたコンウェイ氏は、いきなり、懲戒処分の可能性にさらされている。テレビでの発言後、米政府倫理局は、ホワイトハウスに書簡を送り、同氏が倫理規定を破ったと確信する「確固たる理由」があるとした。
「ここで、何をしているんだ?」
トランプ氏は2月10日、フロリダ州で食事中、国家安全保障担当のマイケル・フリン大統領補佐官(当時)が近くの席にいるのを見て、こう言った(米紙ウォールストリート・ジャーナル)。3日後、フリン氏は、国家安全保障担当トップの座を辞任する羽目になった。ロシア政府関係者との過去の電話内容について、大統領や副大統領と情報をシェアしなかったというのが理由だ。24日間という過去最短の任期で、元陸軍中将という華やかな軍歴に泥を塗った。
トランプ氏が以前、人気のリアリティーショー「アプレンティス(見習い)」の最後に、競争の敗者に「You’re fired!(お前はクビだ!)」と言う姿が重なる。フリン氏は、ホワイトハウスで、その最初の“犠牲者”となった。
大統領の側近中の側近であるべきラインス・プリーバス大統領首席補佐官も、トランプ氏の強力な支持者から突き上げられている。
●共和党は政権に見切り
「プリーバスは、フリンを絞首台まで送っていった。これは、トランプ派にとっては、真珠湾攻撃の瞬間だ。彼の忠誠心は、共和党全国委員会に向いていて、大統領ではない」
と、トランプ氏の長年の友人、ロジャー・ストーン氏がツイートした。一枚岩であるべき共和党とホワイトハウスを支持するのではなく、トランプ氏への忠誠を優先するべきだとの異様な発言だ。ストーン氏のように、側近や政権高官は、忠誠心と言いながらも、トランプ氏への影響力と政権内での存在感を強めようと必死だ。フリン氏が消え、プリーバス氏やコンウェイ氏も「風前の灯」とあれば、その高官職を狙う輩もたくさんいる。
与党である共和党も、政権の「機能不全」の可能性に追い風を送っている。共和党が多数派の下院監視委員会は、政府内の利益相反についての調査に乗り出した。ロシアが昨年の大統領選の結果に影響を及ぼしたかどうかという問題に絡み、連邦議会の委員会が複数、調査をしている。政権の「汚点」が今後、議会の手で暴かれていく可能性がある。
「クビだ!」というテレビのセリフを思い出させる犠牲者と自滅寸前の側近たち──。「劇場」のようなホワイトハウスだが、その主は日々、何食わぬ顔で演出にあたっている。(ジャーナリスト・津山恵子)
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