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金正男氏事件、女1人逮捕=ミャンマー人か―北朝鮮トップ指示、毒物で暗殺?【2/15 19:30】
【ソウル、クアラルンプール時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏殺害事件は15日、発生から3日目を迎え、現場となったマレーシアでは容疑者が逮捕されるなど解明に向けた動きが進んだ。韓国では情報機関、国家情報院(国情院)が15日、「金正恩政権発足後(暗殺の)継続的な指示があった。5年前から暗殺を試みていた」と国会情報委員会に報告、事実なら正男氏は北朝鮮最高指導者の指示で常に命を狙われる身だったことになる。
マレーシア警察は15日、実行犯とみられる女2人組のうち1人をこの日朝(日本時間同)、暗殺現場と同じクアラルンプール国際空港で逮捕したと発表した。警察によると、女はベトナムの旅券を持っていたが、ミャンマー人とも報じられている。もう1人の女と、監視カメラの映像から浮上した仲間とみられる男4人の行方を追っている。
マレーシアの報道によると、警察は殺害に使用されたとみられる有毒薬物を特定したと主張している。15日に逮捕された女は、残りの仲間が逃走するため、おとりにされた可能性があると警察は考えている。
一方、国情院によると、正男氏は2012年4月、「私と家族を助けてほしい」と暗殺指令の撤回を求める助命嘆願書を正恩氏に送っていた。しかし、その後も北朝鮮当局は暗殺の機会をうかがっていたとみられる。
正男氏の身辺を保護していたのは中国当局で、暗殺を強行すれば中国との関係悪化が予想される。それにもかかわらず殺害した理由について国情院は「正恩氏の性格に起因しているのではないか」と分析した。
韓国亡命阻止を狙ったという報道もあるが、国情院は「これまで亡命を試みたことはなかった」と説明した。家族は北京とマカオにおり、中国当局が保護しているという。
ベトナム旅券持つミャンマー人か=逮捕の女、逃亡のおとり?―金正男氏・マレーシア【2/15 19:26】
【クアラルンプール時事】マレーシア警察は15日、北朝鮮の金正男氏殺害事件で、容疑者とみられる女1人を逮捕した。警察は女がベトナムの旅券を所持していたと発表した。一方、ベルナマ通信は、女はミャンマー人だと伝えた。謎が深い事件は、東南アジアの国名が入り乱れる複雑な様相を呈しつつある。
警察は、殺害犯と伝えられた女2人組のうち1人を15日午前8時20分(日本時間同9時20分)ごろ、クアラルンプール国際空港で逮捕した。もう1人の女と事件に関与したとみられる男4人の行方を追っている。
マレーシア紙「東方日報」(電子版)によると、2人が犯行後、クアラルンプール国際空港から乗ったタクシーの運転手も13日に逮捕されたが、事件と無関係と分かり既に釈放された。当局者は女2人について「ある国に金氏暗殺のために雇われたと考えている」と述べた。また、殺害に使用したとみられる有毒薬物を特定したと語ったが、薬物名の言及は避けた。
星洲日報(電子版)は、逮捕された女について、犯行時と同じような時間帯の15日朝、空港内を徘徊(はいかい)していたと伝えた。当初は取り調べに対し、もう一人の女からの指示で正男氏に何らかの物体を浴びせたと供述したが、調書を取ろうとすると否認に転じた。
星洲日報によると、男4人の存在は監視カメラの映像から浮上。また、女1人が空港を徘徊していたのは、残る仲間が逃げるためのおとりだったと警察は考えている。東方日報は「女は犯行後、5人に捨てられた」と報道。犯行後、一緒に行動し、ホテルまで行ったが、突然残る5人は消えてしまったという。
一方、金氏の遺体は15日朝、検視のためにプトラジャヤの病院からクアラルンプール市内の病院に移された。
情報提供:株式会社時事通信社
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