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トランプ氏の入国禁止令、米金融業界から批判 米フォード反旗翻す 欧州にトランプ型衝撃 ISの正当化材料 サウジ板挟み
http://www.asyura2.com/17/kokusai17/msg/668.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 1 月 31 日 17:26:35: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

トランプ氏の入国禁止令、米金融業界から批判

米金融業界の幹部はトランプ大統領の難民入国禁止令を批判した。写真は補佐官らが見守るなか大統領令に署名するトランプ氏 PHOTO: EVAN VUCCI/ASSOCIATED PRESS
By LIZ HOFFMAN
2017 年 1 月 31 日 13:07 JST

 米金融業界の幹部らはドナルド・トランプ大統領の難民入国禁止令について、世界から集まっている自社従業員に悪影響が及ぶうえ、自社の理念に反すると批判している。

 今回の大統領令は、イスラム教徒が多い7カ国の人々の米国入国を制限している。ニューヨークの連邦裁判所は米国の空港で拘束されているこうした国々の市民の強制送還を一時差し止める判断を下した。

 ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーといった銀行の幹部は今回の大統領令を批判することで、減税や銀行規制緩和など業界に有利な計画を打ち出しているトランプ政権の怒りを買うリスクを冒している。

 民主党支持者として知られ、大統領選でヒラリー・クリントン氏を支持したゴールドマン・サックスのロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は、最も強い反応を示し、従業員あてのボイスメールで、今回の措置が「当社、特に一部の従業員とその家族を混乱させている」と述べている。ゴールドマンは米国を中心に約3万2000人の従業員を擁する。

 同CEOは「多様化は選択肢ではなく、われわれのあるべき姿である」とする自社の経営理念を引用し、「今はこの言葉とその根底にある理念について熟考するのにふさわしい時間だ」と述べた。

 ゴールドマン出身者は、ナンバー2の地位にあったゲーリー・コーン氏など数人がトランプ政権の要職に就いている。

 一方、自身がオーストラリアから移民したモルガン・スタンレーのジェームズ・ゴーマンCEOは30日、同社が状況を「注視している」と述べ、自社従業員5万5000人に影響は出ていないと述べた。全従業員あての電子メールに、「世界中から人材を集め続けることはモルガン・スタンレーの文化の重要な要素だ」と記している。

 シティグループのマイケル・コルバットCEOは従業員あてのメールで、「大統領令が発しているメッセージについて懸念している」と述べ、政治家に対し、自国を守ることと移民を歓迎する開かれた社会という長年の役割の間で適切なバランスを見つけるよう呼びかけている。

 JPモルガン・チェースのジェームズ・ダイモンCEOなど首脳陣は29日に従業員あての文書で、「揺るぎない取り組み」を表明。さらに同社が労働ビザを提供し、入国制限の影響を受ける恐れのある従業員に対して、「私たちの国、経済、幸福は、周りの世界の豊かな多様性によって強まる」との認識を示した。

 資産運用大手ブラックロックでは、ローレンス・フィンクCEOとロブ・カピト社長、世界の人事を統括するジェフ・スミス氏が30日、連名で送った従業員あてのメールで、米国の安全保障および対テロ政策は「適正な手続き、個人の権利、多様性受け入れの原則にのっとって」なされるべきだと書いている。

 それらの幹部によると、同社は大統領令が自社従業員に及ぼす影響を調査しており、影響を受ける人数は「比較的少ない」とみている。

 マスターカードのアジャイ・バンガCEOは30日、従業員あてのメールで、過去数日に国内外で起きた大規模なデモや懸念の声に言及し、米国社会の分断に対する懸念を表明。自身が移民であることに触れたうえで、「多様な労働力が当社最大の強み」だとし、従業員に対する「大統領令の影響は限定的かもしれないが、私たちの誰か1人に影響があれば、全員に影響する」と述べた。

 バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハンCEOは30日に従業員あてのメールで、ウェルズ・ファーゴは同日に社内ウェブサイトで、それぞれ多様性を重視する姿勢を示した。

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難民入国禁止令への抗議、トランプ政権に大打撃も
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黒田総裁悩ます「トヨタとトランプ大統領」
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トランプ氏、入国禁止に反旗翻した司法長官代理を解任
サリー・イエーツ米司法長官代理
サリー・イエーツ米司法長官代理 PHOTO: J. DAVID AKE/ASSOCIATED PRESS
By DEVLIN BARRETT AND DAMIAN PALETTA
2017 年 1 月 31 日 12:34 JST

 

米ホワイトハウスは30日、サリー・イエーツ米司法長官代理を解任した。ドナルド・トランプ米大統領が発したイスラム圏7カ国の市民の入国を一時禁止する大統領令について、同氏が司法省の弁護士らに対し擁護しないよう指示したことを受けた処置。

 事情を知る関係者によると、イエーツ氏はホワイトハウスの人事局から手渡しで受け取った書簡で解任を知った。

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スパイサー米大統領報道官はイスラム圏7カ国の市民の入国を一時禁止する大統領令について、「米国民の大半が大統領と同意見だ」と述べた(英語音声のみ) Photo: AP
 

 ホワイトハウスは声明で、イエーツ氏は「米国民を保護するための法令の施行を拒否することで司法省を裏切った」としている。

 イエーツ氏の後任はバージニア州東部地区連邦検事のダナ・ボエンテ氏。トランプ大統領が司法長官に指名したジェフ・セッションズ上院議員(共和党、アラバマ州)が上院で承認されるまでの暫定措置。セッションズ氏の指名は来週にも上院本会議の採決で承認されるもよう。

 ホワイトハウスは声明で、イエーツ氏は「国境についての知識が浅く、移民についても非常に知識が乏しい」として厳しく批判した。そして、「米国を保護することを本気で考えるべき時が来た。危険な7カ国から渡航してくる人たちに対する監視の強化を求めることは極端なことではない。米国を保護する上で合理的かつ必要なことだ」と指摘した。

 ホワイトハウスはボエンテ氏の声明も発表した。ボエンテ氏は「セッションズ上院議員の指名が承認されるまでトランプ大統領の下でこの役割を担えることを光栄に思う。米国民と米国を確実に保護するための法律を擁護し施行していくつもりだ」としている。

 ロレッタ・リンチ前司法長官の辞任に伴い1月20日付で司法長官代理に就いたイエーツ氏の指示は、難民や移民の入国を停止・制限する大統領令の施行に伴い、同令署名からの24時間で訴訟が相次いだことを受けたもの。

 トランプ大統領は30日夜、「民主党議員らが全くの政治的な理由で、私の組閣を遅らせている。彼らは妨害するよりほかないのだ。それなら(バラク・)オバマ氏を司法長官にすればいい」とツイートした。

 ショーン・スパイサー大統領報道官は「大半の米国民が大統領と同意見だ。大統領が取った措置がこの国の安全を維持するためのもの、そして振り返って『ああしておけば良かった』と言うことがないようにするためのものであることを国民は分かっている」と述べた。

トランプ新大統領特集

米の入国禁止、イスラム過激派の正当化材料に
トランプ氏の入国禁止令、米金融業界から批判
【社説】難民入国禁止令への抗議、トランプ政権に大打撃も
全米各地で移民規制抗議デモ
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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjf3OeOzOvRAhWDj5QKHc4pApcQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11303642310634324165204582592372564092972&usg=AFQjCNHKkBZ7VXHNQFQGhH1Ng-a7FMnINQ


 

 

米フォード、トランプ氏に反旗翻す−入国禁止策を支持しないと表明
Craig Trudell、Jeff Green、David Welch
2017年1月31日 13:45 JST

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週末に沈黙を守ったフォードが30日、会長とCEOの連名で声明発表
トランプ氏の政策に抗議も示すべきだ−中東難民出身の弁護士

マジェド・モウグニ氏はアメリカンドリームを体現している。中東出身の貧しい難民だった同氏は、ホテルでの皿洗いや当時の米フォード・モーター最高経営責任者(CEO)の車の駐車係などを経て成功への階段を上り、弁護士登録した。同CEOが退任後に使っていたオフィスを現在、事務所としている。

  モウグニ氏は自動車メーカー各社のメキシコ生産を数カ月にわたって批判してきたトランプ米大統領の歓心をフォードの上級幹部らが買おうとしている背景には、今後の事業計画などの問題があるとみている。だが、大統領が中東7カ国の国民の入国を一定期間禁止する大統領令を発表したことは別問題であり、モウグニ氏はフォード幹部が先週末、沈黙を守ったことに失望を隠さない。

  「私はトランプ氏が禁止しようとしている製品だ」。モウグニ氏はこう語り、「軽率だ。この国は移民の国だ」と続けた。

  自動車メーカー各社は綱渡りをしている。トランプ大統領が打ち出す大気汚染防止基準や法人税、貿易に関する政策が各社の将来を左右する中で、トランプ氏の顔色をうかがっている。考慮すべき他の問題とのバランスも必要だ。米自動車大手3社はいずれもミシガン州に本社を置く。トランプ氏の予想外の大統領選勝利に貢献した州だが、同氏の入国禁止令の影響を受ける中東出身者が数多く暮らす場所でもある。

  フォードのビル・フォード会長とマーク・フィールズCEOは30日、トランプ大統領の入国禁止策、「および当社の価値に反するいかなる措置」をも支持しないとの声明を連名で発表した。ゼネラル・モーターズ(GM)は29日、米国に戻ろうとして困難に直面しているビザ保有の社員を支援するとの通知を社内向けに出した。

  フォード本社があるミシガン州ディアボーンは、人口の30%余りがアラブ系。同州は2005−15年にイラクとシリアから1万9545人の難民を受け入れた。共にトランプ大統領が入国を禁止した7カ国の一角だ。

  自動車メーカーの大半は入国禁止令に先週末の段階で声を上げなかった。フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)やトヨタ自動車、日産自動車、現代自動車、ホンダはコメントを控えた。

  モウグニ氏はレバノン内戦から逃れるため1977年に家族で米国に移住。当時6歳だった。同氏は「フォード社とフィールズ、フォード両氏がトランプ大統領と親しくなろうとするのは、その範囲であれば同社にとって悪いことと思わない」とした上で、そうであっても「彼らは今回の政策が世界各地に徐々に広がる恐れがあることについて抗議も示すべきだ」と述べた。
原題:Ford Breaks From Trump Over Ban as Detroit Muslims Protest (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-31/OKMGNB6TTDS201


 

 
欧州にトランプ型衝撃も−年収243万円仏労働者はフィヨン氏支持せず
Helene Fouquet、Mark Deen
2017年1月31日 07:13 JST

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フィヨン氏は壁にぶつかることが予想されるとダチ元法相
国民戦線のルペン党首は労働者の擁護者として攻勢を強める可能性

ワーキングクラス(労働者階級)は昨年、トランプ米大統領のホワイトハウス入りと、英国民投票での欧州連合(EU)離脱の選択を促す原動力となった。4月と5月に行われるフランス大統領選で有力候補と目される最大野党・共和党のフィヨン元首相は、妻への給与支給に関係する検察の予備捜査で窮地に立たされており、ワーキングクラスの反応が最大の脅威となる恐れがある。

  支配者層に属するフィヨン氏が掲げる経済政策は、多くの経営幹部トップや国際機関が長年求めてきた種類の処方箋だ。同氏のライフスタイルをめぐる報道に怒りを覚える多くの低所得層にとって、それは自分たちの生活水準を脅かす危険と映りかねない。

  フランスの検察当局は、共和党など中道・右派陣営の統一候補であるフィヨン氏の妻に対し、議会スタッフの給与として約50万ユーロ(現在の為替レートで約6085万円)の不適切な支給が行われた疑惑をめぐり予備捜査を開始。同氏の支持者の一部では、日々の暮らしに追われる庶民に無関心な候補という印象が、選挙のリスクになると懸念する声が高まっている。

  世論調査によれば、フランス有権者に占める割合が単独で最も大きいワーキングクラスは、圧倒的にフィヨン氏を支持していない。「トランプ大統領型の衝撃」を自ら再現するチャンスを高めるため、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首は、そうしたフィヨン氏の弱みにつけ込もうとすることが予想される。

  フィヨン内閣で閣僚経験のあるダチ元法相は20日のラジオインタビューで、「このような状況が続けば、ミドルクラス(中間層)全体が国民戦線に身を委ねることを後押しするだろう。ルペン氏が実質賃金と雇用、労働者、減税を擁護する候補者になるなら、警戒すべきだ。われわれは壁にぶつかることになろう」と指摘した。

  仏国立統計経済研究所(INSEE)によれば、同国の登録有権者4480万人のうち、年間所得が2万ユーロ(約243万円)を下回るワーキングクラスは全体の3分の1近くを占める。
原題:French Favorite Imperiled by Same Anger That Fired Trump Win (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-30/OKKXLL6K50YL01


 

 


米の入国禁止、イスラム過激派の正当化材料に
過激派がオンラインで指摘

イスラム過激派は米国の移民・難民入国禁止措置をとらえて、「米国がイスラムと戦争状態にある」という言い分を正当化しようとしている。写真はネットに投稿された、モスルとバグダッドを結ぶ幹線道路の検問所に立つイスラム国(IS)戦闘員とされる画像 PHOTO: REUTERS
By MARIA ABI-HABIB
2017 年 1 月 31 日 12:54 JST 更新

 【ベイルート】イスラム過激派は30日、ドナルド・トランプ米大統領による移民・難民の入国禁止措置をとらえて、「米国がイスラムと戦争状態にある」という自分たちの言い分を正当化する材料として利用しようと努めた。米国と他国の一部議員や外交官の間では、米国の入国禁止令が過激派の暴力を防止するよりもむしろ拍車を掛けるとの懸念があるが、イスラム過激派の反応は、こうした懸念を裏付けるものだ。

 あるジハーディスト(イスラム聖戦主義者)は、過激主義者が互いのやりとりに使っている携帯電話の暗号化メッセージングサービス「テレグラム」で、「トランプがしたことは、米国政府のイスラム教徒への憎悪の背後に潜む真実と過酷な現実を浮き彫りにした」と書いた。

 別のジハーディスト支持者も「テレグラム」上で、「米大統領ドナルド・トランプが『ここ米国では彼らの存在を望まない』と言って、イスラム教国からのイスラム教移民を禁止する時、われわれの心に浮かぶことが一つある」と述べた。そして、米国生まれのアルカイダ指導者だった故アンワル・アル・アウラキの写真を添付した。かつて「欧米は最終的に自国のイスラム市民に刃を向ける」と語った人物だ。

 トランプ氏が27日に発表した大統領令は、テロが頻発しているイスラム教国7カ国の市民の米国入国を一時的に禁止した。米政府内や同盟諸国の批判者は、入国禁止が国防総省と中央情報局(CIA)の構築している同盟ネットワークを損なう恐れがあると述べている。同ネットワークは対テロ戦争遂行に極めて重要だ。

 パキスタンのチョードリー・カーン内相は30日、トランプ氏の命令は意図した効果とは逆の効果をもたらすと述べ、ジハーディストのプロパガンダ(宣伝)の標的になることで米国の安全はさらに脅かされると語った。

 同内相はまた「この種の行為はテロ撲滅に向けた世界的な連携にとって打撃となるだけでなく、プロパガンダで世界を分断したいと願うテロリストたちを利するだけだ」と話した。

 米国では、上院議員と下院議員数十人が、共和党、民主党を問わず、同様の思いを表明した。ジョン・マケイン上院議員(共和、アリゾナ州)やリンゼー・グラム上院議員(共和、サウスカロライナ州)などだ。

 両上院議員は29日、「この大統領令が最終的にテロとの戦いで自らを傷付けることにならないか懸念している」と語った。

 米国務省では、移民・難民の入国禁止令に対する正式抗議文の草案に職員100人以上が署名した。同省当局者によれば、抗議文の内容は、トランプ氏の政策が米国のテロ撲滅の取り組みにとって逆効果であり、米国の利益に潜在的に有害になるというもの。

 ジハーディストらは、オンラインのチャットフォーラム上で、29日夜にカナダ・ケベック州のモスク(イスラム教寺院)で6人のイスラム教礼拝者が殺害された事件に言及した。そのなかで、この事件がイスラム教徒が欧米で安全でないことを示す証拠だとし、イスラム教徒は自分たちの大義に加わるべきだと述べている。

 一方、ある「自称」ジハーディストはテレグラム上で、「十字軍戦士たちがこうした(モスク)攻撃行動を続け、イスラム教徒に対する自らの敵意を示し続け、神とその預言者に対する戦争の火を米国と欧州で燃やし続けるよう願う」という皮肉なメッセージを送っている。

 トランプ大統領の入国禁止令では、禁止対象は7カ国で、米国が遂行するテロ撲滅戦争の最重要なパートナーであるサウジアラビアやヨルダンは除外されている。両国は過激派組織「イスラム国(IS)」に対する戦いに戦闘機を提供したり、国際テロ組織「アルカイダ」などに浸透する工作員を提供したりしている。一部専門家は、こうした国々は除外されているとはいえ、トランプ氏の今回の措置がパートナー諸国と米政府の軍事的なつながりを混乱させかねないと言う。こうした諸国の国民はすでに、米国が中東に軍事介入していることに憤っているからだ。

 米シンクタンク「センター・フォー・アメリカン・プログレス(CAP)」のブライアン・カトリス氏は「トランプ氏の入国禁止導入の仕方は、サウジなどの国々を難しい立場に置くものだ。それはISやアルカイダなどの過激主義者らにとって決起のきっかけになるからだ」と述べた。そして「ブッシュとオバマの時代には、メッセージは『われわれはイスラムと戦争状態にない』というものだった。トランプが送ったメッセージは『われわれは実際に、イスラムと戦争状態にあるかもしれない』というものだ」と語った。

 2001年のアフガニスタン進攻と03年のイラク進攻以降、米国の軍事行動とともに非戦闘員の市民の犠牲者が増えてきたことも、ジハーディストの機運を高めてきた。

 地元当局者によれば、イエメンでは29日、米特殊部隊の攻撃の結果、女性と子ども少なくとも10人が死亡した。この作戦はトランプ氏が直接承認したものだった。

 アルカイダのイエメン支部「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」は、市民に犠牲者が出たとの報道に直ちに反応し、トランプ氏を非難するとともに、AQAPの支持者に決起を呼びかけた。

 インターネット上でイスラム過激派の監視と追跡を行う米SITEインテリジェンス・グループが提供したAQAP声明の翻訳文によれば、「米新大統領のトランプが就任してわずか数日間で発生した罪深い奇襲は、米国がイスラム教徒を標的にして、最も邪悪な方法で女性と子どもを執拗かつ不当に攻撃することを証明している」と述べている。

 トランプ氏の演説の一部もまた、中東における陰謀論者やジハーディストらの間で物議を醸した。それは中東における米国のプレゼンスは、テロと戦うためではなく、石油を略奪するためにあるという見方だ。

 トランプ氏は今月、中央情報局(CIA)の本部を訪問した際にイラクについて「われわれは石油をキープしておくべきだった。たぶん次の機会がある」と述べた。この発言は、ジハーディストやアラビア語メディアによって広く流布された。

トランプ新大統領特集

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サウジ、米の入国禁止で中東盟主として板挟み

By MARGHERITA STANCATI IN DUBAI AND AHMED AL OMRAN IN RIYADH, SAUDI ARABIA
2017 年 1 月 31 日 11:30 JST 更新

 イスラム教発祥の地でイスラム教の聖地2カ所があるサウジアラビアは、宗教的な影響力を活用して、中東地域の指導者としての役割を誇示してきた。だが今では、その宗教的な影響力のせいで、同国は厄介な板挟み状態に置かれている。

 サウジはドナルド・トランプ米政権との関係を、バラク・オバマ前政権時代よりも改善させたいと望んでいる。だが、そのことがイスラム教の同盟国を擁護するのに二の足を踏んでいるとの批判を招いている。特にイスラム圏7カ国が、米国入国を一時禁止する大統領令の対象になったことで、サウジへの風当たりは強まりそうだ。

 ドーハ大学院研究所のイブラヒム・フライハト教授(紛争解決)は、「米政府の入国禁止措置はサウジを苦しい立場に追いやっている」と指摘。「サウジは、入国禁止の対象にスーダンやイエメンなどの重要な同盟国が含まれていることや、自らをイスラム世界のリーダーとアピールしていることから、入国禁止に反対の立場をとることになろう」と予想する。

 トランプ大統領は29日にサウジのサルマン国王と電話で会談し、中東の難民問題や、欧米などとイランとの間の核合意、米・サウジ間の安全保障関係の強化について話し合った。

 ホワイトハウスによれば、「大統領は、シリアやイエメンに安全地帯を創設する構想など、紛争地域の難民支援策への支持を要請し、国王は同意した」。また、両国は「イランとの核合意を厳格に履行する重要性でも一致した」という。トランプ氏もサウジもこれまで、核合意を繰り返し批判してきた。

 トランプ氏がイランに対し強硬路線をとり、サウジの戦略的目標と合致するとの期待から、サウジは同氏の大統領選勝利を歓迎した。米政府の入国禁止対象の7カ国にはイランが含まれているが、サウジの同盟国であるスーダンとイエメンも入っている。スーダンは、サウジが主導するテロとの戦いのための有志連合の一員である。またイエメン内戦では、サウジはイランが支援するシーア派系武装組織「フーシ派」の駆逐を目指して軍事介入し、ハディ大統領の復権を図っている。

 一方米国本土でテロを企て実行した過激派の出身国をみると、サウジは入国禁止対象となったどの国よりも多い。2001年9月11日の米同時多発テロの首謀者のウサマ・ビンラディン容疑者は、サウジの名門一族の出身者だった。

 ラインス・プリーバス大統領首席補佐官は29日NBCテレビに出演し、入国禁止対象国リストに米国の同盟国であるエジプトやパキスタンとともにサウジアラビアも加えられる可能性があることを明らかにした。しかし入国禁止の大統領令の草案づくりを手伝ったルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長は28日FOXテレビで、「サウジは大変革を進めており、昔のサウジではない」と指摘し、同国はリストには含まれないと明言した。

 サウジがリストに入れば、広範囲にわたる影響をもたらし、米・サウジ間の経済的・軍事的な同盟関係を崩壊させるだろう。サウジ政府当局者はこれまでのところ、米国の7カ国に対する入国禁止措置に沈黙を保っている。アデル・アルジェベイル外相は、トランプ氏がイスラム教徒の入国禁止案を最初に示した際には、異教徒間の亀裂を深める「極めて危険な考え」と批判していた。しかし同外相は24日の記者会見では、「トランプ政権に対し非常に楽観的になっている」と述べた。

 しかし外交アナリストの間では、「トランプ大統領の中東政策についてほとんど分かっていないのに、トランプ氏が中東地域にとって頼りになると思い込むのはあまりに楽観的過ぎる」と懸念する向きもある。

 米シンクタンクの「センター・フォー・アメリカン・プログレス」のブライアン・カトリス上級研究員は、「サウジは反イスラムの偏見について直視せず目をつぶろうとしている。希望的観測と現実逃避が混じり合っている」と警告する。

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