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内憂外患の米中、「経済戦争」は宿命か 中国観光客渡航先、外交関係が影響 ヘッジF原油買越過去最大 Pt人気、金と価格逆転
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投稿者 軽毛 日時 2017 年 1 月 23 日 20:13:03: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

コラム:内憂外患の米中、「経済戦争」は宿命か

斉藤洋二ネクスト経済研究所代表
[東京 22日] - ドナルド・トランプ氏が20日、米国の第45代大統領に就任した。就任演説では「米国第一主義」が前面に打ち出され雇用の確保が期待されるものの、他方で大規模な反対デモが起こるなど社会の分断が強く意識される政権の発足となった。

とはいえ、すでに市場では11月の大統領選でのトランプ氏勝利以降、大型減税とインフラ投資を柱とする経済政策への期待を背景に、債券から株式への「グレートローテーション」の動きが強まっており、ニューヨークダウ平均株価は2万ドルに接近し、米10年国債利回りも一時2.6%水準へと跳ね上がった。

また、為替市場でもレーガン大統領時代の「強いドル」が連想され、ドル円相場は114―115円近辺で底堅い動きを続けている。年内に120円台に到達するとの予想も依然根強い。

このようなトランプ相場は、市場が持つ「期待を先取りする」という性格を反映したものであり、今後政権が打ち出す具体的施策を見るにつれて、その期待がしぼんでいく可能性は高い。

特に大規模なインフラ投資による財政規律の緩みや保護貿易主義による他国との摩擦など負の側面に留意しておく必要がある。ともかくトランプ大統領がこれまで選挙戦を通じさらにその後もツイッターなどで経済、外交各方面について奔放に意見を述べてきただけに、その政策実現に不確実性が伴うのは避けられない。

上院の指名承認公聴会では政権内の意見不一致が垣間見えた上に、議会共和党がトランプ大統領と一枚岩ではないこともあり、今後さまざまな局面で議会とホワイトハウスの間で軋轢が生じる可能性も否定できない。とりあえず主要な課題への具体的プランが明らかとなる政権発足直後の100日、つまり4月末までの期間がその試金石となるだろう。

トランプ政権は、外交方針の根幹に親ロシア、反中国を据えているように思える。また、メキシコ、日本とともに中国を「為替操作国」と名指しで批判していることからも、通商分野を中心に米中関係の行方が注目される。

これまでグローバリゼーションが進む中で、「世界の工場」として中国の貢献が一定程度評価されてきたものの、今後大きく批判の対象へと転換する可能性は高い。特に米通商代表部(USTR)代表と新設される国家通商会議(NTC)のトップにそれぞれロバート・ライトハイザー氏とピーター・ナバロ氏という対中強硬派が任命されたことからも、中国に対して厳しい政策が打ち出されるか注目されるところだ。

実際、トランプ大統領は選挙勝利後に台湾の蔡英文総統と電話会談し、「一つの中国」の原則に揺さぶりをかけている。また、国務長官に指名されたレックス・ティラーソン氏も中国の南シナ海の人工島へのアクセスを認めない姿勢を示すべきだと発言している。

しかし、中国は南シナ海や台湾を「核心的利益」としているだけに、これらの問題について一歩たりとも譲歩するとは考えにくい。その点でも米中間において通商分野、特に貿易不均衡問題と為替問題に火が付く可能性が高い。

<中国側の権力闘争が米中対立あおる可能性>

一方、中国側の動きについては、習近平国家主席が17日の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)開幕式で基調講演を行い、反グローバリズムの動きをけん制する発言で話題を集めた。

自由貿易主義のメリットと保護貿易主義のデメリットを説くその姿は、かつて「自由」を標榜する米国が「国内の論理」を押し通す中国を非難するという立場が逆転したかのような印象を与えるものだったが、ともかく習氏はトランプ政権の出方を静観し反撃の機会をうかがっているところだろう。

目下の中国は、共産党が設立された1921年から100周年にあたる2021年を前にして、20年には10年と比較して平均所得を倍増しようと当面6%台後半の経済成長率の達成に余念がない。しかし、16年の成長率は6.7%と26年ぶりの低水準にとどまり、17年の見通しも国際通貨基金(IMF)が6.5%と予測しているように20年の目標達成は微妙である。

このような環境下、2012年以降、習氏以下7人が共産党中央政治局常務委員会(事実上の最高指導部)を構成し政権を担ってきたが、権力闘争の激しさはこれまでと同じだ。

「虎もハエも同時に叩く」とのスローガンの下で繰り広げられた反腐敗闘争において、薄熙来・元重慶市党委書記や石油閥の周永康・元常務委員などの大物が追い落とされたのは記憶に新しいが、その結果、16年10月の第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で習氏は、毛沢東、ケ小平、江沢民の3氏にしか使われなかった「核心」の指導者と呼ばれることになり、より強い権力を築くことに成功した。

しかし、その過程で、「権威人士」とのペンネームを有する習氏ブレーンと目される人物が、構造改革の徹底とL字型の経済成長を主張し、U字型やV字型の景気回復を優先させる李克強首相への批判を強めたと報じられている。このような経済論争の形をとった権力闘争に対し、李首相が江沢民派の常務委員らと連携して反発を強めているとの報道もあり、今後の権力の行方から目を離せない。

こうした状況で今秋に開催される5年に1度の共産党全国代表大会では、ポスト習体制をめぐって権力闘争が一層激化することは必至だ。「世代交代」が今年の中国の最大のテーマとなろう。

ちなみに、国内外の報道によれば、習氏らの世代(第5世代)を継ぐ第6世代のトップ候補として12年に同時に中央政治局委員になった胡春華・広東省党委書記(李首相と同じ共産主義青年団の出身)と孫政才・重慶市党委書記(江沢民派)が、今秋の共和党全国代表大会で常務委員に選ばれ、22年以降のポスト習体制を担う可能性が高いという。

確かに、現在のメンバーのうち習主席と李首相を除く残り5人の常務委員が党大会において68歳の定年を迎えることから、権力構造の激変は避けられない。ただ、その緩和措置として、反腐敗闘争で習氏を支えてきた王岐山・党中央規律検査委員会書記の定年を延長させる可能性や、習氏の最側近である栗戦書・党中央弁公庁主任を常務委員に抜擢して院政を目指し権力強化を図ることなども予測されており、その成り行きが注目される。

このように共産党指導部の権力闘争が激しく続く一方、現在の中国は国内に共産党・官僚の腐敗、民族問題、格差問題、環境悪化、国有企業のゾンビ化、人口問題を抱え、対外的には米国との軍事、貿易上の軋轢に直面している。権力闘争で勝ち残るためにも、特に対外問題での妥協は難しい局面だろう。

要するに、2017年の金融市場で最大の注目材料は米中対立の行方であり、特に貿易不均衡と為替問題が焦点になりそうだ。メディアなどから流れてくる発言を追うと、為替政策についてトランプ大統領とムニューチン財務長官候補の意見が一致しているようには思えないが、今後ドルの適正水準をめぐって人民元安がやり玉にあげられることは必至だ。

当然、円もその影響を受けることになるだろう。主要6通貨に対するドル指数が約14年ぶりの高水準で推移していることからも、今後のドル円の下げ余地が大きい点には警戒が必要だ。

*斉藤洋二氏は、ネクスト経済研究所代表。1974年、一橋大学経済学部卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。為替業務に従事。88年、日本生命保険に入社し、為替・債券・株式など国内・国際投資を担当、フランス現地法人社長に。対外的には、公益財団法人国際金融情報センターで経済調査・ODA業務に従事し、財務省関税・外国為替等審議会委員を歴任。2011年10月より現職。近著に「日本経済の非合理な予測 学者の予想はなぜ外れるのか」(ATパブリケーション刊)。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。

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http://jp.reuters.com/article/column-yoji-saito-idJPKBN1550DO


 

アングル:中国旧正月休暇の観光客渡航先、外交関係が影響も
 

[上海/北京 22日 ロイター] - 中国は1月27日から2月2日まで旧正月の長期休暇に入り、連休中に海外を訪れる中国人観光客は600万人に上ると予想されている。台湾の旅行会社を経営するLi Chi-yueh氏にとって、旧正月は非常に重要な時期となる。

同氏の会社は売り上げの3分の1を中国本土の観光客から得ているが、今年は大きな期待は寄せていない。昨年5月に台湾で蔡英文政権が発足して以降、本土からの観光客は36%減少した。

同氏は「中国は観光客を外交面での武器として使っている」とし、「現状が改善しなければこの業界は生き残れないという懸念は強い」と述べた。

こうした懸念は台湾だけでなくアジアの他の地域でも見られ、中国が以前に増して、自国の観光客を周辺国との外交関係に利用しているとの見方が広がっている。

韓国の政府当局者は、中国国家観光局(CNTA)が11月から2月までの韓国へのツアーを少なくとも20%減らすよう、中国の代理店に伝えたという話を中国と韓国の旅行会社から聞いたと述べた。同当局者によると、1─2月のチャーター便追加の申請が認められず、見込まれていた数千人の観光客が韓国に入国しなくなったという。

韓国は、在韓米軍への地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備に合意し、中国から反発を受けている。

当局者は中国からの観光客の減少について「双方にとって不都合な状況だが、どうすることもできない。防衛問題では妥協できる余地はない」と話した。

CNTAからのコメントは得られていない。

昨年8月に韓国を訪問した中国人観光客は前年同月比70.2%増、9月は22.8%増だったが、11月には増加率がわずか1.8%に急減。これは中東呼吸器症候群(MERS)の流行を受けて32%減となった2015年8月以来、最悪の数字となる。

米国は昨年11月、THAADが8─10カ月以内に韓国に配備される予定だと明らかにした。

<フィリピンやマレーシアでは急増>

対照的に、フィリピンとマレーシアについては、渡航勧告の解除やビザ規制の緩和を背景に中国人観光客の伸びが顕著だ。両国はいずれも過去数カ月間で中国との外交関係が緊密化している。

昨年3─12月にマレーシアを訪れた中国人観光客は前年同期比83%増加した。

マレーシアのナジブ首相は昨年11月に訪中し、約340億ドル相当の契約を締結した。

南シナ海の領有権をめぐって中国と対立してきたフィリピンでは、ドゥテルテ大統領が米国と距離を置く一方、中国に近づく姿勢を示している。昨年1─10月の中国からフィリピンへの観光客は前年同期比40%増となった。

中国人観光客は海外での支出額が最も大きく、ユーロモニターのデータによると、今年の支出額は2100億ドルに達する見通し。中国企業による2016年の海外企業合併・買収(M&A)総額の2倍となる。

<観光業は外交の一部>

中国本土の旅行会社はロイターに対し、一部の国への観光客の数が変わってきていることは認めたものの、特定の旅行先への訪問を控えさせるよう政府から指示があったかどうかについてはコメントしなかった。

国営旅行会社大手の中青旅(CYTS)の最高ブランド責任者は、「観光客は、訪れても歓迎されない可能性のある国は避ける」と述べ、「観光業は多くの面で外交の一部であることから政治・外交上の問題も影響する」と指摘。ただその上で、「パッケージ旅行を企画する際に基本となるのは旅行者の需要だ」と述べた。

春秋航空(601021.SS)の親会社である上海春秋国際旅行社はロイターに対し、台湾ツアーの運行頻度は減り規模も縮小したと明らかにした。韓国への団体ツアーは20%減少したという。「よく知られている」理由から、中国人観光客が「より友好的な他の旅行先を選びつつある」との見方を示した。

中国国際航空(エア・チャイナ)(601111.SS) (0753.HK)によると、欧州や東南アジアへの旅行者は増加している。同社のマーケティング責任者は「市場の需要に基づき運航路線を調整している」と説明した。

(Brenda Goh記者、Muyu Xu記者 翻訳:本田ももこ 編集:高木匠)

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http://jp.reuters.com/article/lunar-newyear-china-tourism-idJPKBN1570NQ?sp=true

 


 
ヘッジファンドの原油買越残高が過去最大−WTI価格は上昇
Mark Shenk
2017年1月23日 11:09 JST

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• WTIの買越残高は17日終了週に過去最高水準に増加:CFTC
• サウジなど、既に義務付けを上回る量の減産実施:石油閣僚ら
ヘッジファンドは石油輸出国機構(OPEC)に対する信頼感を示している。
  OPECと他の産油国が原油市場均衡に向け生産を減らす中、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油価格上昇を見込む買越残高は、データが残っている2006年以降で最高水準に達した。減産合意の履行を監視する第1回会合に出席するためウィーンに集結した各国の石油閣僚の発言によれば、サウジアラビアやアルジェリア、クウェートは既に義務付けを上回る量の減産を実施しており、ロシアは予定より速いペースで供給を削減できている。

  米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ファンドによる買越残高は17日終了週に14%増加した。WTI原油は報告書の対象となっている週に3.3%上昇し1バレル=52.48ドルとなった。20日終値は52.42ドル。
  シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク)のエネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は電話インタビューで「資産運用会社は原油を購入している。OPECとOPEC非加盟国が価格押し上げに十分なほど生産を減らすという確信に基づいて取引している」と指摘した。
原題:Too Much Ain’t Enough as Investors Jump Into Oil Market Rebound(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-23/OK7MAR6S972Y01


OPEC2大国、動じず−トランプ大統領が原油輸入依存絶つと表明
Angelina Rascouet、Grant Smith
2017年1月23日 12:26 JST
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• サウジとベネズエラは世界のエネルギー相互依存を強調
• トランプ米大統領:OPECカルテルからのエネルギー自立目指す

石油輸出国機構(OPEC)加盟のニ大産油国は、OPEC産原油への依存を絶つとのトランプ米大統領の表明に動じず、米国は引き続き海外から原油を輸入する必要があると指摘した。
  サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、米国は「世界のエネルギー市場にしっかり統合されている」と発言。ベネズエラのマルティネス石油鉱業相は、同国産原油の対米輸出が安定して推移するとの見通しを示した。
  ファリハ氏はウィーンでの産油国会合で、「世界のエネルギー市場における米国とサウジアラビアの立場は世界経済の安定に極めて重要だ」と述べ、トランプ政権との連携に期待感を示した。
  トランプ米大統領は20日の宣誓就任式後すぐに、「未利用の膨大な国内エネルギー資源」の開拓を通じて「OPECカルテルおよび米国の国益に反する国からのエネルギー自立に取り組む」と表明した。ブルームバーグの集計データによると、米国は昨年、OPECから日量約300万バレルを輸入。そのうちサウジとベネズエラは181万バレルを占めた。

原題:OPEC Shrugs Off Threat of Trump’s America Cutting Oil Imports(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-23/OK7O0D6TTDS001

 


 

 

盛り上がるプラチナ人気、金と価格逆転で投資魅力増す−英社や東商取
鈴木偉知郎
2017年1月23日 12:10 JST

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• 英ブリオンボールトはプラチナ地金の売買サービスを開始へ
• 東京商品取引所は3月に決済期限のないプラチナの新規商品を上場

金の価格を下回る割安な状態が続いているために、投資家の注目がプラチナに集まっている。需要の取り込みを狙い、個人向けに金地金のオンライン取引を手掛ける英ブリオンボールトは新たにプラチナ地金の売買サービスを開始するほか、東京商品取引所も3月に決済期限のないプラチナの新たな商品を上場する。
  ブリオンボールトは3月までに、まずは米国や英国など欧州の顧客向けにプラチナ地金の売買サービスを始める。その後、日本でもサービスを提供する予定。日本向けには少額の資金を一定期間にわたって投資していく積立て商品の提供も検討している。
  ブリオンボールトの日本市場責任者、ホワイトハウス佐藤敦子氏は「プラチナと金価格が逆転していることを投資機会と見る日本の個人投資家のプラチナ地金の投資需要は根強い」とし、「市場のポテンシャルは高い」と述べた。

  国内最大の地金商である田中貴金属工業によると2016年の同社のプラチナ地金の販売量は約15トン。過去最高を記録した15年に続き、過去2番目となる高水準を維持した。国内でのマイナス金利の導入や英国の欧州連合(EU)からの離脱決定などを背景に株式や為替相場が大きく変動した中、価格が比較的安定している安全資産として注目を集めた。
  田中貴金属工業・貴金属リテール部の加藤英一郎部長は「昨年のプラチナ地金の販売量は過去最高に迫る売れ行きで、2年続けて供給が間に合うかと心配するほどだった」と振り返る。「金との価格逆転が起きた時から注目度は一気に高まった。為替や株、債券の価格変動を補完する投資商品として関心を集めており、プラチナ価格が高騰しない限り、投資の選択肢の一つとして定着していく」との見方を示す。
  ブリオンボールトは昨年、プラチナの国際調査機関であるワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)と提携した。WPICの調査担当ディレクター、トレバー・レイモンド氏は昨年12月のブルームバーグとのインタビューで、「現在のプラチナ価格が割安だと認識することで欧米でもプラチナ地金への投資の動きは広まるだろう」と語った。
  WPICによるとプラチナが金価格を下回ったのは過去40年でわずか4回。「プラチナ価格がこれほど長い間、金価格を下回っていたことはなかった」とレイモンド氏は指摘する。15年の世界のプラチナ需要の用途は自動車や産業向けが約6割を占め、投資需要は3%にとどまる。一方、英トムソン・ロイターGFMSによると金の投資需要は約3割に上る。

  金とプラチナの国際価格の逆転は15年の1月からで、すでに2年に及ぶ。世界的な低金利や金融緩和などで資金の逃避先として金が注目される一方、自動車の排ガスを抑制する触媒に利用されるなど産業用途の比率が高いプラチナは世界の景気動向にも価格は左右される。
  世界の金鉱山の年間生産量が約3000トンに対してプラチナは200トンに満たない。こうした希少性もあり、過去大部分の期間においてプラチナは金価格を上回って推移してきた。クレジットカードのプラチナカードや、コンサートでのプラチナチケットなど、より価値の高いものを示す代名詞としてもプラチナは使われる。
  そのため「多くの人がプラチナが金よりも安いという事実を聞くとがくぜんとする。こういう事態は歴史的にみて極めて例外的」、と東商取の浜田隆道社長は指摘。プラチナ先物が取引されている同取引所では、3月21日に通常の先物商品とは異なり決済期限のないプラチナの限日取引を開始する。12日の会見で「決済期限がないことは長期投資に向いている。主力商品の一つに育てていきたい」と期待を寄せた。
  ブルームバーグのデータによると、今月予測を出したアナリスト8人による今年のプラチナ価格予想の平均は1オンス当たり995ドル、金は同1164ドルとなっている

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-23/OK231Y6TTDS001
 

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