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オバマ大統領が地元シカゴで最後のスピーチを行った
「未来に希望を」 オバマ大統領、地元シカゴでお別れ演説
http://www.cnn.co.jp/usa/35094843.html
2017.01.11 Wed posted at 19:35 JST
シカゴ(CNN) 任期終了を今月20日に控えたオバマ米大統領は10日夜、地元シカゴで国民に向けて最後の演説を行い、未来に希望を持ち続けようと訴えた。
シカゴはオバマ氏が政治家としての道を歩み始め、2度の大統領選で勝利を宣言した場所だ。会場には支持者やかつてのスタッフら2万人以上が集まり、熱心な拍手と歓声を贈った。
オバマ氏は演説の冒頭で国民に感謝の言葉を述べ、「皆さんが私をより良い大統領に、より良い人間に育ててくれた」と語った。
続いてシカゴでの若き日々を振り返り、「変化は市井の人々がかかわり、参加し、一丸となってそれを望んだ時に初めて起きる。私はここでそのことを学んだ」「大統領としての8年間を経た今もそう確信している」と述べた。
一方で民主主義の難しさにも言及し、「前へ2歩進むごとに1歩下がっているように感じることもある」と認めた。
会場にはミシェル夫人やバイデン副大統領らの姿も
そのうえで在任中に達成した経済、外交、社会面での成果を挙げ、「皆さんのおかげで米国は私たちがスタートした時と比べ、ほとんど全ての面でより良く、より強い国になった」と強調した。
トランプ次期大統領への政権移行をできるだけ円滑に完了させると改めて表明し、「民主主義だからといって画一的になる必要はない。建国者たちは口論と和解を繰り返していたし、後世の私たちにもそうすることを望んだ。だがかれらは同時に、民主主義には基本的な連帯感が必要だということも知っていた。外面上の違いがどれだけあろうと、私たちは栄える時も衰える時も運命をともにする仲間なのだ、という考え方だ」と語った。
その連帯を脅かす問題として経済格差を挙げ、続いて深刻化が目立つ人種間の対立に言及。対立を乗り越えるには「法律だけでは不十分だ」「私たちの心が変わらなければならない」と訴えた。
人種的少数派には白人の気持ちを、白人には少数派の気持ちを理解するよう呼び掛け、「だれもが自分たちと同じようにこの国を愛する仲間だということ、同じように勤勉さと家族を大切にしていること、相手の子どもたちも自分の子と同じように好奇心と希望に満ちた、愛するに値する存在だということ。この前提からスタートしなければならない」と述べた。
会場には2万人を超える人々が集まった
演説の終盤では再び国民への感謝を表明し、「皆さんが世界を変えた。だからこそ私は今夜、この国の将来に対して就任当初よりさらに大きな希望を抱きながらステージを去る」と強調。「大統領として最後に皆さんに頼みがある。8年前、皆さんが私に賭けてくれた時にお願いしたのと同じことだ。どうか信じてほしい。私が変化を起こす力ではなく、あなた自身の力を」と呼び掛けた。
そして「Yes, we can(そうだ、私たちにはできる)、Yes, we did(よし、やったぞ)、Yes, we can」と、大統領選当時のスローガンで演説を結んだ。
側近らによると、オバマ氏は数カ月前から演説の準備を始め、会場はシカゴにしたいとの意向も示していた。歴代大統領は最後にホワイトハウスから演説をした例が多い。
オバマ氏はこれまでの主要な演説と同じように、今回も自ら内容を考え、スピーチライターのコーディー・キーナン氏が書き取った原稿に繰り返し推敲(すいこう)を加えた。原稿の余白には、オバマ氏の手で変更点がびっしり書き込まれていたという。
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