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対イランで試されるトランプ(WEDGE)
http://www.asyura2.com/17/kokusai17/msg/127.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 1 月 04 日 10:26:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

対イランで試されるトランプ
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8510
2017年1月4日 岡崎研究所 WEDGE Infinity


 欧州外交評議会の政策フェローEllie Geranmayehが、11月25日付ニューヨークタイムズ紙掲載の論説にて、イラン核合意の当事者のEU、ロシア、中国はトランプがイラン合意を順守するよう説得すべきで、トランプが聞かない場合には、米国抜きでイラン合意を実行することを明らかにすべきである、と述べています。要旨、次の通りです。

 イラン核合意は、核拡散防止に貢献したのみならず、米国がイランの核武装を止めるため軍事手段に頼ることを防止した。トランプが安全保障問題についてのブリーフィングを受け、イラン核合意の重要性を再認識するかもしれない。またイラン市場に関心を持つ米国のビジネス界に説得されるかもしれない。他方でトランプは取り巻きのタカ派に説得されるかもしれない。トランプが公約通りイラン核合意を反故にするのには、てっとり早く対イラン制裁の緩和ないし解除を止めるほかにも、イランに新たな制裁を科したり、イランの核活動に合意以上の厳しい条件を課すなど、いろいろな手段が考えられる。

 どのような手段が取られるにせよ、世界はイランに同情するだろう。11月14日、欧州28か国の首脳全員が、米国の動きに関係なくイラン核合意を順守する決意を表した。トランプがイラン核合意を反故にすれば、欧州、ロシア、中国の指導者は米国に裏切られたと思うだろう。そうすれば米国がイラン核合意だけではなく、シリア内戦のように米国が協力を必要とする分野についても、欧州、ロシア、中国と対決する可能性がある。

 トランプがイラン核合意を反故にしようとするのであれば、欧州、ロシア、中国はそれぞれ対イラン制裁の緩和ないし解除を継続すべきである。また欧州の会社を米国財務省による制裁から守るという、大胆な措置を取る必要がある。これは前例がないわけではない。

 トランプがイラン核合意をどう扱うかは、トランプの大統領の資質を占う最初の機会である。それはまた国連安保理の正統性が試される機会でもある。米国民は、国際社会の指導者同様、米国が中東で新たな軍事的危機に巻き込まれるのは望まないことをトランプに明言すべきである。

出典:Ellie Geranmayeh,‘Will Donald Trump Destroy the Iran Deal?’(New York Times, November 25, 2016)
http://www.nytimes.com/2016/11/25/opinion/will-donald-trump-destroy-the-iran-deal.html

 トランプは選挙中にイラン核合意は「大失敗」(disaster)で反故にする(dismantle)と言っていました。その上、もともと共和党内にイラン核合意反対派が少なからずおり、またトランプ政権の中枢を占めると思われる人物の中に対イラン強硬派がいるので、トランプ政権発足後にイラン核合意が見直される可能性が高いでしょう。

 イラン核合意は、イランの核開発能力を原則10年大幅に制限し、中東の一層の不安定化に歯止めをかけた画期的な合意でした。しかし、合意に関しては米国、イランの双方の国内に根強い反対があり、国際的にもイスラエルが強硬に反対していて、基本的に脆弱な合意です。事実、制裁解除はイランが望んでいた規模にはなっておらず、イラン国内には強い不満があります。

 これは、米国の制裁解除が米国個人、法人に及んでいないこと、大量破壊兵器、テロ、人権などを理由として制裁は維持されていて、イランで広く経済活動に従事している革命防衛隊が制裁対象とされており、欧州などの企業がそのリスクのためイランとの経済取引再開を躊躇しているなどのためです。

■合意が崩れるリスク

 もしトランプ政権が合意の見直しを始めれば、イランの不満はさらに強まり、合意が壊れるリスクが高まります。論説は、米国が合意を実施しない場合には欧州、ロシア、中国が実施を続ければよい、と言っていますが、イランはそれで良しとはしないでしょう。

 合意が崩れてイランが核開発を再開すれば、サウジをはじめ再び中東での核拡散の恐れが高まるでしょう。今度はイスラエルのイランの核施設空爆が実施される恐れがあります。論説が警告しているように、米国自身が空爆をする可能性も否定できません。中東の不安定性が一層高まることは必至です。

 トランプはこのリスクを十分認識すべきです。また欧州、ロシア、中国はそのリスクがあることをトランプに伝え、イラン核合意を反故にしないよう説得に努めるべきでしょう。

 

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コメント
 
1. 2017年1月04日 19:18:11 : 2LiKY8ftgY : PTfAaIrqs6s[820]
いらついて イラン叩けと 発破かけ

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