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「大地動乱の時代」への警戒を高める必要性
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2018年6月19日 植草一秀の『知られざる真実』
昨日、6月18日の朝7時58分ごろ、大阪府北部を震源とするM6.1、最大震度6弱の地震が発生した。
大阪では1923年の観測開始以来最大の地震となり、死者や数百人の負傷者などの被害もが報告されている
亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方に心からお見舞いを申し上げます。
深度の浅い地震の場合、余震が多数発生するとのことで、今後の余震に十分な注意を払っていただきたいと思う。
大阪での地震発生前日の6月17日には、群馬県地方で震度5弱の地震が発生している。
鹿児島県の桜島で爆発的噴火も発生している。
日本列島全体が地震活動期に入っている疑いが強い。
1994年に神戸大学教授の石橋克彦氏が
『大地動乱の時代―地震学者は警告する』 (岩波新書)
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を刊行された。
石橋氏は二つの重要な指摘をしている。
第一は、日本が地球上で最も地震が密集する場所の一つであるという事実。
そして、第二は、近年になって日本列島が再び「大地動乱の時代」に入ったと考えられるとの指摘である。
実際、1995年1月に阪神淡路大地震が発生・
2004年10月に新潟県中越地震が発生。
2011年3月には東日本大震災が発生した。
さらに、2016年4月に熊本県地方で大地震が発生している。
震度6以上の揺れを観測した地震発生回数は1994年ころを境に急増している。
その背景として震度観測地点数の増加があるとの指摘もあるが、日本における地震活動が活発化している疑いは濃厚である。
石橋克彦氏は1994年の著書で、70年程度を一つの周期として、1923年9月1日のいわゆる「関東大震災」以来70余年間続いた「大地の平和の時代」が過ぎ去り、地下に蓄えられたエネルギーが再び活発に振動し始めていると指摘している。
2016年4月に発生した熊本県益城町直下を震源とする大地震は、日本列島最大の活断層である中央構造線上の活断層が動いた地震であると考えられる。
1596年に発生した慶長伊予地震では、
9月1日に、愛媛の中央構造線・川上断層セグメント内M7.0規模の地震が発生。
3日後の9月4日に、豊予海峡を挟んで対岸の大分でM7.0−7.8の慶長豊後地震(別府湾地震)が発生。
この豊後地震の震源とされる別府湾−日出生断層帯は、中央構造線と連続あるいは交差している可能性があるとされている。
さらにその翌日の9月5日、これらの地震に誘発されたと考えられるM7.0−7.1の慶長伏見地震が京都で発生した。
こうした連鎖、連動関係に十分な警戒が求められる。
御嶽山が2014年9月に噴火した。
その後、2015年に九州地方で、口永良部島、阿蘇山、桜島の噴火が観測された。
さらに、草津本白根山でも噴火が観測された。
そして、本年3月には霧島山・新燃岳で爆発的噴火が発生している。
日本列島の火山活動の活発化が連動している可能性もある。
再び石橋克彦氏の指摘に戻るが、
「我が国は地球上で最も地震が密集する場所の一つである。先進経済大国で国の輪郭が見えないほど地震に覆い尽くされているところは他にない。これは日本列島が4つのプレートが関係する収束境界帯の真っただ中に位置しているからである。」
留意が求められることは、日本の原発が、危険極まりない地盤の上に建設されていることだ。
日本における最大級の活断層は、東西に延びる中央構造線と南北に延びる大地溝帯(フォッサマグナ)である。
この観点から浜岡原発の危険性が指摘されているが、この巨大断層の延長線上に近い位置に柏崎・刈羽原発がある。
実際、柏崎・刈羽原発では、1500ガルを超える地震動が観測されている。
福島の悲劇を再発させぬためには、日本列島のすべての原発を稼働停止し、廃炉にする決断が必要不可欠である。
これを日本の主権者の総意として確定することが必要不可欠だ。
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