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2011年3月の東北地方太平洋沖地震前の東北地方と現在の関東地方の地震の起こり方の比較:伊豆・小笠原海溝での大地震切迫の可能性!
気象庁のサイトにある「震度データベース検索」
http://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/
で「観測された震度・地震の規模等を指定して検索」のモードを指定すると、震源地を選択して、震度1以上地震の月別統計を出すことができます。震源地はCtrlキーを押しながらであれば複数指定が出来ます。また、2年以内であれば、月別の統計を出すことも可能です。
この機能を利用して、2010年1月から2011年2月までの東北地方の陸域と海域の地震の月別統計と昨年2017年の関東地方の陸域、海域の地震の月別統計を出してみました。
2010年1月から2011年2月までの東北地方:
東北地方の陸域の「震央地名」は25地域で次の通りです。
青森県津軽北部 もしくは 青森県津軽南部 もしくは 青森県三八上北地方 もしくは 青森県下北地方 もしくは 岩手県沿岸北部 もしくは 岩手県沿岸南部 もしくは 岩手県内陸北部 もしくは 岩手県内陸南部 もしくは 宮城県北部 もしくは 宮城県南部 もしくは 宮城県中部 もしくは 秋田県沿岸北部 もしくは 秋田県沿岸南部 もしくは 秋田県内陸北部 もしくは 秋田県内陸南部 もしくは 山形県庄内地方 もしくは 山形県最上地方 もしくは 山形県村山地方 もしくは 山形県置賜地方 もしくは 福島県中通り もしくは 福島県浜通り もしくは 福島県会津 もしくは 新潟県上越地方 もしくは 新潟県中越地方 もしくは 新潟県下越地方
東北地方の海域の「震央地名」は12地域で次の通りです。
津軽海峡 もしくは 山形県沖 もしくは 秋田県沖 もしくは 青森県西方沖 もしくは 陸奥湾 もしくは 青森県東方沖 もしくは 岩手県沖 もしくは 宮城県沖 もしくは 三陸沖 もしくは 福島県沖 もしくは 新潟県下越沖 もしくは 新潟県上中越沖
陸域:
2010年
01月:07件(内、震度1:04件、震度2以上:03件)
02月:16件(内、震度1:12件、震度2以上:04件)
03月:10件(内、震度1:07件、震度2以上:03件)
04月:19件(内、震度1:14件、震度2以上:05件)
05月:18件(内、震度1:10件、震度2以上:08件)
06月:12件(内、震度1:08件、震度2以上:04件)
07月:10件(内、震度1:06件、震度2以上:04件)
08月:13件(内、震度1:10件、震度2以上:03件)
09月:41件(内、震度1:30件、震度2以上:11件)
10月:59件(内、震度1:42件、震度2以上:17件)
11月:06件(内、震度1:03件、震度2以上:03件)
12月:10件(内、震度1:06件、震度2以上:04件)
2011年
01月:07件(内、震度1:07件、震度2以上:00件)
02月:10件(内、震度1:08件、震度2以上:02件)
合計:238件
海域:
2010年
01月:14件(内、震度1:08件、震度2以上:06件)
02月:07件(内、震度1:05件、震度2以上:02件)
03月:11件(内、震度1:08件、震度2以上:03件)
04月:09件(内、震度1:07件、震度2以上:02件)
05月:11件(内、震度1:09件、震度2以上:02件)
06月:13件(内、震度1:09件、震度2以上:04件)
07月:13件(内、震度1:07件、震度2以上:06件)
08月:20件(内、震度1:12件、震度2以上:08件)
09月:08件(内、震度1:04件、震度2以上:04件)
10月:08件(内、震度1:04件、震度2以上:04件)
11月:09件(内、震度1:07件、震度2以上:02件)
12月:06件(内、震度1:02件、震度2以上:04件)
2011年
01月:05件(内、震度1:02件、震度2以上:03件)
02月:18件(内、震度1:08件、震度2以上:10件)
合計:152件
陸域+海域:
2010年
01月:21件(内、震度1:12件、震度2以上:09件)
02月:23件(内、震度1:17件、震度2以上:06件)
03月:21件(内、震度1:15件、震度2以上:06件)
04月:28件(内、震度1:21件、震度2以上:07件)
05月:29件(内、震度1:19件、震度2以上:10件)
06月:25件(内、震度1:17件、震度2以上:08件)
07月:23件(内、震度1:13件、震度2以上:10件)
08月:33件(内、震度1:22件、震度2以上:11件)
09月:49件(内、震度1:34件、震度2以上:15件)
10月:67件(内、震度1:46件、震度2以上:21件)
11月:15件(内、震度1:10件、震度2以上:05件)
12月:16件(内、震度1:08件、震度2以上:08件)
2011年
01月:12件(内、震度1:09件、震度2以上:03件)
02月:28件(内、震度1:16件、震度2以上:12件)
簡単な分析:
東北地方太平洋沖地震前の静穏化は、陸域と海域の合計数で見ると2010年11月に始まり、12月、1月と続いた後、2011年2月に前震活動の活発化があり、その後3月11日にM9発生と至ったことが分かります。
また、陸域と海域を分けて考えると、まず海域の増加が2010年8月にあり、9月以降は静穏化し2011年2月には同1月の3倍以上の増加を示していることが分かります。東北地方太平洋沖地震は海域での地震であったため、まず海域で岩盤にかかる圧力が増加した結果、岩盤の弱い部分で破壊が進み、それによって地震数が増加したのでしょう。その後静穏化したのは、弱い部分が破壊しつくされ、その後は強固な固着域しか残らなかったためと思えます。
陸域については、海域の地震多発があった8月の翌月である9月・10月に多発があり、その後静穏化しました。2011年2月に前震活動による地震数増加は起こっていず、これは陸域が東北地方太平洋沖地震の震源域ではなかったために前震活動が観察されなかったからだと思われます。
2017年1月から12月までの関東地方:
関東地方の陸域の「震央地名」は17地域で次の通りです。
茨城県北部 もしくは 茨城県南部 もしくは 栃木県北部 もしくは 栃木県南部 もしくは 群馬県北部 もしくは 群馬県南部 もしくは 埼玉県北部 もしくは 埼玉県南部 もしくは 埼玉県秩父地方 もしくは 千葉県北東部 もしくは 千葉県北西部 もしくは 千葉県南部 もしくは 東京都23区 もしくは 東京都多摩東部 もしくは 東京都多摩西部 もしくは 神奈川県東部 もしくは 神奈川県西部
関東地方の海域の「震央地名」は20地域で次の通りです。
千葉県南東沖 もしくは 房総半島南方沖 もしくは 茨城県沖 もしくは 関東東方沖 もしくは 千葉県東方沖 もしくは 八丈島東方沖 もしくは 八丈島近海 もしくは 東京湾 もしくは 相模湾 もしくは 伊豆大島近海 もしくは 伊豆半島東方沖 もしくは 三宅島近海 もしくは 新島・神津島近海 もしくは 鳥島近海 もしくは 鳥島東方沖 もしくは 父島近海 もしくは 小笠原諸島西方沖 もしくは 硫黄島近海 もしくは 小笠原諸島東方沖 もしくは マリアナ諸島
陸域
01月:20件(内、震度1:13件、震度2以上:07件)
02月:28件(内、震度1:17件、震度2以上:11件)
03月:20件(内、震度1:13件、震度2以上:07件)
04月:18件(内、震度1:11件、震度2以上:07件)
05月:14件(内、震度1:11件、震度2以上:03件)
06月:23件(内、震度1:17件、震度2以上:06件)
07月:14件(内、震度1:08件、震度2以上:06件)
08月:31件(内、震度1:17件、震度2以上:14件)
09月:16件(内、震度1:09件、震度2以上:07件)
10月:14件(内、震度1:07件、震度2以上:07件)
11月:26件(内、震度1:18件、震度2以上:08件)
12月:13件(内、震度1:08件、震度2以上:05件)
合計:237件
海域
01月:10件(内、震度1:09件、震度2以上:01件)
02月:15件(内、震度1:10件、震度2以上:05件)
03月:15件(内、震度1:11件、震度2以上:04件)
04月:13件(内、震度1:10件、震度2以上:03件)
05月:14件(内、震度1:10件、震度2以上:04件)
06月:25件(内、震度1:18件、震度2以上:07件)
07月:15件(内、震度1:12件、震度2以上:03件)
08月:11件(内、震度1:07件、震度2以上:04件)
09月:12件(内、震度1:09件、震度2以上:03件)
10月:07件(内、震度1:06件、震度2以上:01件)
11月:11件(内、震度1:08件、震度2以上:03件)
12月:10件(内、震度1:08件、震度2以上:02件)
全体
01月:30件(内、震度1:22件、震度2以上:08件)
02月:43件(内、震度1:27件、震度2以上:16件)
03月:35件(内、震度1:24件、震度2以上:11件)
04月:31件(内、震度1:21件、震度2以上:10件)
05月:28件(内、震度1:21件、震度2以上:07件)
06月:48件(内、震度1:35件、震度2以上:13件)
07月:29件(内、震度1:20件、震度2以上:09件)
08月:42件(内、震度1:24件、震度2以上:18件)
09月:28件(内、震度1:18件、震度2以上:10件)
10月:21件(内、震度1:13件、震度2以上:08件)
11月:37件(内、震度1:26件、震度2以上:11件)
12月:23件(内、震度1:16件、震度2以上:07件)
簡単な分析:
陸域と海域の合計数で見ると、2017年を通して、6月の48件、8月の42件が多発で、10月から静穏化が始まったように見えます。東北地方太平洋沖地震前の東北地方のようなはっきりとした地震多発とその後の静穏化、つまり、東北地方で2010年9月:49件、10月:67件と多発になり、その後、11月:15件、12月:16件と多発期の三分の一程度への激減になっていないのは、次の二つの関東地方の特殊性があるからだと思います。
1.房総半島部分に沈み込んでいるフィリピン海プレートに蛇紋岩化領域という周囲の岩盤よりも軽い岩盤があり、それが陸の岩盤に密着することで、房総半島東方沖の海溝(日本海溝から伊豆・小笠原海溝へ移る部分)から陸のプレートへかかる太平洋プレートの西向き圧力がこの蛇紋岩化領域を通じてフィリピン海プレートへ伝わってしまい、結果的に蛇紋岩化領域よりも西側では陸のプレートとフィリピン海プレートの両方で太平洋プレートの西向き圧力を受け止めることになり、単位体積当たりの圧力増加が少なくなるため、地震が起こりにくいこと。
2.千葉県の犬吠埼の東方に鹿島第一海山があり、そこから北が日本海溝、南が伊豆・小笠原海溝と区別する場合があり、太平洋プレートの西進圧力が犬吠埼あたりの緯度を境界として、陸のプレートのみにかかる領域と、海のプレートのみにかかる領域の二つに分かれていること。結果的に、海のプレートにかかる領域が関東平野の南方沖に広がることにあり、この領域は海域であるため、震度の計測がなく、当然震度1以上の地震として集計されないこと。
陸域のみで見ると、8月の多発がハッキリしていると思います。特に震度2以上の件数は8月:14件の多発で、9月以降は8件以下へ減少しているため、9月以降を静穏化していると考えることが出来ると思います。
海域のみでは、6月:25件が、4月:13件、5月:14件の約2倍であり、多発と判断できます。7月以降は静穏化していると考えていいと思います。特に、このことは伊豆・小笠原海溝部分の地震を集計するとはっきりします。
伊豆・小笠原海溝部分の「震央地名」は14地域で次の通りです。
房総半島南方沖 もしくは 八丈島東方沖 もしくは 八丈島近海 もしくは 伊豆大島近海 もしくは 伊豆半島東方沖 もしくは 三宅島近海 もしくは 新島・神津島近海 もしくは 鳥島近海 もしくは 鳥島東方沖 もしくは 父島近海 もしくは 小笠原諸島西方沖 もしくは 硫黄島近海 もしくは 小笠原諸島東方沖 もしくは マリアナ諸島
伊豆・小笠原海溝部分
01月:04件
02月:04件
03月:04件
04月:07件
05月:10件
06月:15件
07月:07件
08月:03件
09月:04件
10月:03件
11月:03件
12月:04件
6月が15件で、7月以降は半分以下へ急減しています。
陸域と海域での多発があった期間を見ると、東北地方の2010年と同じく、海域の6月の方が、陸域の8月よりも早く、海域でのプレート境界型地震の発生が起こりつつあることを示していると思います。
そして、特に問題であるのが、12月の後半から海域地震が多発しつつあることです。こちらはヤフーの地震情報
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/
からの集計ですが、
12月15日まで :11件(陸域:08件、海域:03件)
12月16日以降:13件(陸域:04件、海域:09件)
となっていて、12月後半は海域多発で陸域半減です。
この傾向はこの1月でも同じです。1月6日18:30現在で
12件(陸域:04件、海域:08件)
であり、海域が陸域の2倍発生しています。
この海域多発は、2011年2月の東北地方海域の多発と似ています。東北地方太平洋沖地震前の東北地方の海域地震は
2010年
11月:09件(内、震度1:07件、震度2以上:02件)
12月:06件(内、震度1:02件、震度2以上:04件)
2011年
01月:05件(内、震度1:02件、震度2以上:03件)
02月:18件(内、震度1:08件、震度2以上:10件)
となっていて、2011年2月に急増しています。
よって、関東地方の海域、それも伊豆・小笠原海溝付近でのプレート境界型のM7以上地震がかなり切迫しつつあるはずだと思います。
2018年01月06日18時50分 武田信弘
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