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量子コンピューティングのための大規模な研究センターを新設する中国
http://journal.jp.fujitsu.com/2018/01/24/09/?utm_source=Outbrain&utm_medium
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中国は、安徽省合肥市の37ヘクタール(およそ400万平方フィート)もの土地に、100億ドル規模の量子応用研究センターを建設中です。これは、量子暗号化された通信による世界初のビデオ通話の実現や、量子暗号化されたデータ通信が可能な光ファイバー幹線ケーブルの完成に続くニュースといえます。
2020年の開設を目指す量子情報科学国立研究所は、量子計測学と量子コンピュータの構築という2つの大きな研究目標を掲げており、どちらも、軍事的・国防的活動と民間のイノベーターの双方を支援するための取り組みです。
ここで量子計測学とはいったいどのような学問なのか、その概要を説明しておきましょう。量子計測学の基本は、重力やその他の物理的作用におけるわずかな変化の測定をすることにあり、その成果は、自己完結型の高精度なナビゲーションシステムの構築などに利用できます。また、主な応用分野としては、自律運転車や潜水艦の制御などが挙げられ、妨害を受けたり位置の検出に利用される可能性のあるGPSなどの外部ナビゲーション信号に頼らずに、走行や航行できるようになるのです。
量子コンピュータも応用事例の1つです。中国を代表する量子化学者の1人であるパン・ジアンウェイ氏は、「中国初の汎用量子コンピュータは、世界に現存するその他すべてのコンピュータの100万倍もの計算能力を持ち得る」と述べています。現在一般的に使用されているコンピュータでは、情報は1か0の一連のビットに符号化されます。一方、量子コンピュータでは、ビットは理論上、0か1のいずれかだけでなく、その両方であったり、さらには中間的な状態も採ることができます。そして、量子コンピュータを利用すると、暗号化されたメッセージをすばやく解読することや、気象モデリングから、核融合研究、生体臨床医学まで、あらゆる複雑な研究課題を解決できる可能性があるのです。その理由は、一般的なコンピュータでは1つずつ行っていた特定の計算を、量子ビットであれば同時に行えることにあります。
中国のこうした取り組みは、量子研究と量子技術に関するより包括的な国策に沿ったものです。量子通信衛星「Micius(墨子号)」の成功により、中国は、軍事通信や金融取引向けに全国規模の量子ネットワークを構築することが可能となり、特に量子通信システムは、傍受されそうになると絡み合った量子の状態が変化して、ユーザーに警告が送信されることから、対傍受性に優れるという特徴を持っています。情報技術とセキュリティの未来は、量子技術が握っていると言ってもよいでしょう。その意味で中国は、まだその先頭に立っていないとしても、有力な地位を確立しつつあるのです。
この記事はもともとPopular Scienceに掲載されたものです。
この記事はPopular ScienceのJeffrey LinとP.W. Singerが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。
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