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トヨタは自動車業界「100年に1度の破壊と創造」を生き残れるか 『自動車会社が消える日』の衝撃(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/17/hasan125/msg/654.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 1 月 28 日 11:39:40: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


トヨタは自動車業界「100年に1度の破壊と創造」を生き残れるか 『自動車会社が消える日』の衝撃
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54263
2018.01.28 梶山 三郎 現代ビジネス


2016年、巨大自動車会社の真実を描く小説『トヨトミの野望』で波紋を呼んだ、経済記者・覆面作家の梶山三郎氏。今回、「現代ビジネス」連載で産業界の最新動向を追い続ける、ジャーナリスト・井上久男氏の最新刊『自動車会社が消える日』を一読し、衝撃を受けたという。

本書が見通す、未来の自動車業界地図、そして日本勢の生き残りの可能性とはーー。


産業界の「王」の激変

2万点以上の部品で構成される自動車は、機械、鉄鋼、化学、電気・電子など、あらゆる分野の産業から資材を調達して組み立てられる。だから雇用を創出する力といい、国庫に納める税金の額といい、自動車産業の社会的な影響力は、他の製造業とは比べものにならない。製造業の「王様」といわれる所以である。

アメリカのトランプ大統領が昨年、トヨタを槍玉に挙げて日本の自動車メーカーに対米投資を迫ったのも、自動車産業が景気に与える影響が少なくないからだ。アップルやグーグルなどの巨大なIT産業が台頭するまで、自動車産業は、産業界の頂点に位置する存在だった。「自前で自動車を造ることができるようになって初めて先進国の仲間入り」とも言われた。

自動車会社が消える日』は、「王様」の自動車産業に、EVや自動運転など、100年ぶりのパラダイムシフトが到来していることを、事例を積み上げて具体的にわたしたちに教えてくれる好著である。

            

「え⁉ 世界はここまで進んでいるのか」と冒頭から驚かされることばかりで、クルマ開発の最前線事情が紹介されるが、後半ではそれを踏まえて、トヨタやホンダ、日産、マツダ、VW(フォルクスワーゲン)といった個別企業の動向が鳥瞰図のように位置づけられる。

日本メーカーは蚊帳の外

本書のタイトルは過激だが、たとえトヨタのような巨大自動車企業でも時代の流れを見誤ると、変化の渦に呑みこまれて存在感が消え失せてしまうのではないかと問題提起したい気持ちもよくわかる。

なかでも米シリコンバレーに拠点を置く「ユダシティー」という企業の動向が興味深い。グーグルで自動運転を担当していた元役員が設立した会社で、オンラインを通じて人工知能(AI)やセンサーなどの最新技術を習得できるサービスを提供している。世界で約400万人の技術者が登録しており、学び直しに活用しているそうだ。技術革新が速く、知識が陳腐化していく時代に求められるサービスと言えるだろう。

ユダシティーは、教育を通じて「生産技術」と「クルマのプラットホーム」のデファクト・スタンダードを狙っていると、筆者は見る。愕然とさせられるのは、同社のパートナーとして、ドイツのダイムラーやボッシュ、画像処理のプロセッサーに強い米エヌビディア、米アマゾン、米フェイスブック、韓国のサムスンなど、錚錚たるグローバル企業が参画しているのに、トヨタなど日本企業は一社も入っていないことだ。

驚くのはまだまだ。ドイツの電装品の会社「ボッシュ」は、自動車に搭載されているソフトウエアを、ネット環境を通じて書き換えるサービスを2018年から始めるという。「新車購入後にも追加で新しいソフトウエアがダウンロードでき、スマートフォンと同じようなことが自動車でも体験できる」と担当者。「クルマのスマホ化」は、すでに始まっているのだ。

いまやクルマはソフトウエアの固まりである。その量はプログラムの「行数」で示されるのだが、ボーイングの最新旅客機が800万行だそうだが、高級車になると、1000万行を超えるソフトを搭載しているという。AIの技術が駆使される自動運転の時代になって、その動きは加速する。

新車開発の最先端では、宇宙開発などで用いられてきたシミュレーション技術(バーチャル・エンジニアリング)が不可欠になっているという。試作品を実際に作るのではなく、仮想現実の上で「つくった」試作品をあらゆる条件を入力して試すことで、工程数も開発日数もそしてコストも、驚異的に圧縮する開発手法である。

この画期的な技術で、日本はドイツに出遅れたと筆者は指摘する。これまで日本企業の「強み」だったものが、いまや「弱み」に逆転してるのだという。

日本は「開発セクション」の設計に不具合があっても、工場で何とか対応してしまう「現場力」が強く、日本の自動車メーカーの競争力の源泉の一つはそこにあった。いわば「匠の技」と言えるものだが、ドイツはこの「高い現場力」がなかった。だから開発セクションが「匠の技」に頼らない方法を編み出し、シミュレーション技術が長足の進歩を遂げる。

未来はすでに来ている

各メーカーの論評では、今のトヨタの経営陣に批判的なのが印象に残る。

わたしの小説『トヨトミの野望』では、莫大な広告スポンサーでもある巨大自動車企業の『トヨトミ自動車』を「忖度」して、トヨトミのマイナスになることを大メディアが報じないシーンを描いたが、本書では、ふだん全国紙や経済紙で読んだこともない、トヨタ内部で起きている「地殻変動」を目の当たりにする。

安全管理が厳しいはずのトヨタの本社地区に火災が発生して入社式が遅れたとか、最新鋭の工場が大火事になった原因がダクトの定期的な清掃を怠ったことだとか、豊田章男社長の意向を忖度したのか、かつて社長の「教育係」だった年長の相談役が副社長に返り咲くなど摩訶不思議な役員人事がおこなわれたり、意思決定が遅れていることなど、如実に語られている。

ネガティブな話ばかりではない。トヨタと提携したマツダの戦略の成功は、暗い話題が多い日本の産業界にあって、貴重なひとつの光明だ。10年ほど前まで経営危機に陥っていたマツダがなぜ、「スカイアクティブエンジン」を世に送り出すことができ、その後もヒット車を連発して復活できたのか、関係者たちへの綿密な取材によって、その「秘密」に迫っている。企業再生のケーススタディーとして読むことができるだろう。

『トヨトミの野望』は、日本の自動車企業が世界一になるまでの、企業内部で葛藤する人間模様を描くことで、その先にある未来を「予言」したフィクションだが、こちらは、100年に一度のパラダイムチェンジが起きている生々しい現場をとらえた、圧倒的なノンフィクションである。

本書は、未来がすでに到来していることを私たちに伝えてくれる。その未来が明るくなるのか、それとも暗いものになるのか、それは本書を読む読者の手に委ねられている。



 

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コメント
 
1. 2018年1月28日 15:20:27 : SuMCoEZT1k : TdW61izsLEY[36]
>その未来が明るくなるのか、それとも暗いものになるのか、それは本書を読む読者の手に委ねられている。

未来が読者の手に委ねられている?よく意味がわからない。
貧乏人が増えていき、新車の売れ行きも落ちていく、
新車買いたくても買えない人が増えて結果メーカーが苦しくなる。
社会全体が儲かるようにしないと未来は明るく成らないだろう。


2. 2018年1月28日 19:38:08 : uJRHiUIqDQ : rzZhDfLw80Q[455]
単純に ワクワクできぬ 近未来

3. 佐助[5246] jbKPlQ 2018年1月28日 23:25:27 : zpqTgWb2RA : ptjHjvMRNfU[9]

危機を乗り切るために,どうすればよいか?

史上最大の暴風の高波を乗り切るだろうか?

しかも周期で、社会現象は革命を発生させるが,乗り遅れると日本企業の消失は避けられない。

この周期は、言語概念回路の対立要素だから、政治・経済・流行・芸術・技術などの現象で革命を発生させる。そして、国家から個人レベルの共通の周期である。

1930年代、米国の指導者たちに、自国商品の世界的優位性が見えなかったのは、凄まじい経済パニックに目を奪われたためである。

例えば、20年代に、フォード1社で、世界の自動車50%を生産するという偉業を達成している。国内販売シェアは75%だった。その強みは何だったのか?

それは、最新のバナジウム鋼を、真先に採用したことにある。

日本の今は,「自国商品優位性の法則」により、アベコベに、パニックを深刻化させ長期化させる。そして、日本は世界の経済信用パニックの震源地から脱出できずもたつく。

だが「自国商品優位性の法則」を利用すれば、大恐慌の真っ只中でも、奇跡的な成功をおさめることが可能である。日本の自動車産業が「自国商品優位性の法則」を利用すれば,消失することはない。

それは一日も早く原発から脱出し,産業革命を加速させればよい。すると日本商品の世界的優位性の法則は作用し、技術から流行まで、新しい革命的な商品は、長期大不況の中でも、奇跡的に成功することが認識される。

第一次産業革命は、1770年のワットの4サイクル構造(気体の混合⇒圧縮⇒発火⇒燃焼)の燃費効率のよい蒸気エンジンの発明が起点となっている。その動力エネルギーは、蒸気・石炭・電気・石油と変遷したが、4サイクルの原理の枠組は継続されてきた。この4サイクルエンジンが、鉱山揚水ポンブから、紡績、船に普及し、1886年の自動車、1903年の航空機へと拡大し、古い産業を革新し、新しい産業を誕生させた。

今回の産業革命は、この動力エンジンを、水素発電&電磁波起電力に移行させて発生する。そのため、CO2を発生させる動力は一掃され、乗用車はエンジンレスとなる。

先進工業国は、排ガスをゼロにする車の実用化の目標を、2020年前後に設定している。が、この目標の実現は困難だ。なぜなら、排ガスゼロにする「水素発電と電磁波起電力」の原理が解明されてないためだ。やってみなければ分からない経験科学方式と、古い科学思考(パラダイム)では、膨大な経費と試行錯誤の時間が空費されるだけだ。

おまけに、経団連会長兼トヨタ会長だった奥田碩が、2006年に、エンジン生産は広い裾野の上にそびえている技術だから、エンジンレスの車は採用できないと、正直に発言しているように、既存のエンジンでの排ガス減?に固執し、実用化は遅延された。

「新発明が既存の既得権やシステムを否定する時、新発見は握りつぶされる」という寓話は、資本主義の欠点だけを糾弾する人間の幻覚だと思われてきた。しかし、2040年の次産業革命を発生させる革命的テクノロジーの発明は、肥大化した企業によって拒絶され遅延される。その結果として、肥大化した企業の凋落を加速させ、産業の旗手が交代するのを、人類は体現することができる。

電子をすでに実用化されている電磁波起電力の技術を組み合わせると、乗用車は、全く燃料の補給が必要なく、燃料電池を積まなくても路上を走れる。そして、浮上し飛ぶことも、ビルの壁面に磁石のように張りついて上昇下降することもできる。衝突の心配のない無人運転車になる。

燃料電池よりパワーの大きい、水素も酸素もリチウムも必要のない電磁波電池(電子)の原理を説明しておこう。太陽光線は、光と共に電磁波を24時間地球に送っている。光は夜や曇りの時間は太陽光発電できないが、電磁波発電は24時間できる。と言っても、電磁波電池は、電池のように電気をため込むのではなく、電磁波を熱変換して使用する永久起電装置である。

この電子とコンデンサーと半導体を組み合わせると,家庭用の百%自給発電装置と電磁波起電力発電所になる。

この電子なら家庭も工場も乗り物も、電子電池電源で動く時代になるので、都市も農業も漁業も本当にかわり、人類は次産業革命を謳歌することになる。

そして巨大な産業が誕生する。IBM+マイクロソフト+IBMより巨大な企業が各産業ごとに出現する。


4. 2018年1月29日 09:16:05 : LiAK8mOVpk : JfLzxe_9T5I[90]
此れまでの日本は金にこだわらず、
本物を追求すると言う姿勢があり其れが武器となり、
技術や経済で世界を渡ってきたと思います。

しかし金が全てとなっては、
本物を追求する姿勢が失われ、
これから先の世界を渡るのは難しいと思います。

これが変わらないと簡単ではないと思います。
それと戦後から立ち上がったあの、
屈辱と悔しさと、ハングリー精神が有ったから
日本の躍進に繋がったものも有ると思います。


5. 2018年1月29日 10:53:42 : 6hgNLLUIok : R@M4tMEbDpc[1]
企業の盛衰は結局「人」に行きつく
優秀な人材がいなければ、どんな企業も衰退する
優秀な人材というのは東大を出たような者を採用すれば良いということではない
学力だけではなく人間としての総合力のある者ということだ
現在はその人材が少なくなった
現在の若者の数は、団塊の世代の半分以下である
戦前の東大、戦後の東大、現在の東大と次第にレベルは相当に下がっている
高卒が多い現場の人たちは昔から優秀で、中小企業を含め日本の製造業の実力の大半は現場にあったし、現在も世界一である
戦争中も大本営など上に立つものは、ほとんどの作戦に失敗するなど、まったくの無能であった
一番下の二等兵などの現場が優秀であったから3年以上米国との戦争が戦えた
昔も今も構造は変わらないのである



6. 2018年1月29日 18:39:03 : SiAYCct7Rs : o6CxwDRhNHk[1]
自動運転タクシーが実用化されたらマイカーを手放すつもりだ。
出勤する時はスマホで予約しておけば自宅まで迎えに来てくれて
外出する時はスマホで呼び出し、帰宅する時も呼び出せば
来てくれるだろうから、車を所有する意味がなくなる。
ドライブを楽しむ人だけにしか車は売れなくなる。
生産台数は激減し、自動車関連税収も大幅に減るだろう。
自動化の流れは止められないけど、そういう世界に向かって
メーカーは突き進んでいるようにしか見えない。
創造的破壊なのかな。

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