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生き残る米小売大手は「7社だけ」、匿名希望の関係者が指摘
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180116-00019341-forbes-bus_all
Forbes JAPAN 1/16(火) 17:00配信
Tooykrub / Shutterstock.com
「米国の小売大手の多くは、存続そのものが危機にさらされている」──。各業界の企業幹部らで組織するネットワーク、BWGストラテジーが先ごろテレビ会議システムを通じて開催した円卓会議で、ある小売業者の幹部はこう発言した。
他社が生産した商品の販売のみを手掛ける小売業者、マルチブランド戦略を取る業者のうち、「生き残れるのは7社」だけだというのだ。少し前までなら、米国の小売大手の存続が危ぶまれるなど言っても、ばかげた主張としか受け止められなかった。だが、現在では古くからある小売業者もその多くが、非常に深刻な状況にある。
「7社のみ」と明言したこの幹部は、業界との関係が悪化する懸念があるとして、筆者が記事に発言を引用することは許可したものの、匿名を希望した。大手の生き残りが危ぶまれる状況は、現実を語ることがはばかられるほど切迫しているというのだ。
この幹部が存続すると考える7社のうち、3社はワシントン州シアトル、他の3社は中部に集中している。
・アマゾン
電子商取引市場で支配的な立場にあるアマゾンの資本コストは、他社とは比較にならないほど低い。そのため同社はほぼ何でも、実行することができる。そして、モンスターのように巨大化している。
・コストコ
提供する商品や、価格・価値の関係性によって他社との差別化を実現してきたコストコは、他社の追随を許さない地位を確立してきた。アマゾンほどの成長は見られないが、業務の効率は高く、利益を上げている。マージンが非常に少ないというリスクはあるものの、同社に代わる存在が現れるとは、ほぼ考えられない。
・ノードストローム
百貨店の営業において確実に有効と考えられるのは現在、質の高いサービス提供への集中のみだ。効果的に利益を上げる方法が複数あったころから、同社は特にサービスに力を入れてきた。
米中部の3社と残る1社は─
・ウォルマート
ウォルマートは世界最大の小売業者であるというだけではなく、「取り入れる」ことにリソースを使ってきた。同社はその地位と財務面での強みを生かし、可能な限りのソリューションを見出し、取り入れている。これを続けていく限り、ウォルマートは適切なサービスを提供し、生き残っていくだろう。
・ターゲット
業績が伸び悩んできた一方で、メーカー各社やデザイナーとの提携により、消費者の関心を引きつけてきた。新しいことに挑戦しようとするターゲットは将来、(存続のための)適切な方法を見つける可能性が高いと言える。
・コールズ
コールズはずっと以前から、独自製品の開発と革新的な戦略などで知られてきた。最近では、アマゾンとの提携を発表。82店舗で、アマゾンで購入した商品の返品を無料で受け付けるサービスを開始したほか、アマゾンの「実店舗」も入居させている。
・ハドソンズ・ベイ
傘下の米百貨店、ロード&テイラーやサックス、フラッシュセールのギルトグループなど、全てが好調だというわけではない。ただ、親会社であるカナダの百貨店大手ハドソンズ・ベイは、他社にない取り組みを行う意思を持っている。
老舗百貨店であるロード&テイラーのニューヨークにある旗艦店を、コワーキングスペースの米ウィーワークに売却。店舗の規模を縮小して営業を続ける一方、大半を共用オフィスに転換することに決めたのは、非常に革新的であり、財務の面から見ても賢明な決定だった。
他業種の幹部らは同意見
これら7社について、小売業以外の業界に携わる全ての会議参加者が、納得のいく指摘であるとの見解を示した。また、このリストに入らなかった小売各社は業績が良好であるものも含め、いずれも変化が必要だという点で同意した。
Panos Mourdoukoutas
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