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平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情 これがニッポン「階級社会」だ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53945
2018.01.14 橋本 健二 早稲田大学教授 格差社会研究 現代ビジネス
平均年収186万円の人々
いま日本の社会は、大きな転換点を迎えている。格差拡大が進むとともに、巨大な下層階級が姿を現わしたからである。その数はおよそ930万人で、就業人口の約15%を占め、急速に拡大しつつある。それは、次のような人々である。
平均年収はわずか186万円で、貧困率は38・7%と高く、とくに女性では、貧困率がほぼ5割に達している。
貧困と隣り合わせだけに、結婚して家族を形成することが難しい。男性では実に66・4%までが未婚で、配偶者がいるのはわずか25・7%である。女性では43・9%までが離死別を経験していて、このことが貧困の原因になっている。生活に満足している人の比率も、また自分を幸せだと考える人の比率も、きわだって低い。
健康状態にも問題がある。4人に1人は健康状態がよくないと自覚している。心の病気を経験した人の比率は、他の人々の3倍近い2割に上っている。そして多くが、「絶望的な気持ちになることがある」「気がめいって、何をしても気が晴れない」「自分は何の価値もない人間のような気持ちになる」と訴える。
暗い子ども時代を送った人が多い。いじめにあった経験をもつ人が3割を超え、不登校の経験者も1割に達し、中退経験者も多い。支えになる人も、少ない。親しい人の数は少なく、地域の集まりや趣味の集まり、学校の同窓会などに参加することも少ない。そして将来の生活に、過半数の人々が不安を感じている。
どんな人々か。パート、派遣、臨時雇用など、身分の不安定な非正規雇用の労働者たちである(技能職・建設職など)。仕事の種類は、マニュアル職、販売職、サービス職が多い。平均労働時間はフルタイム労働者より1−2割少ないだけで、多くがフルタイム並みに働いている。
なぜアンダークラスが誕生したか
資本主義社会の下層階級といえば、かつてはプロレタリアート、つまり労働者階級と相場が決まっていた。自営業者などの旧中間階級を別とすれば、資本主義社会を構成する主要な階級は、経営者などの資本家階級、専門職・管理職などの新中間階級、そして労働者階級であり、労働者階級は最下層のはずだった。
ところが同じ労働者階級であるはずの正規雇用の労働者は、長期不況にもかかわらず収入が安定し、貧困率も低下してきている。労働者階級の内部に巨大な裂け目ができ、非正規労働者は取り残され、底辺へと沈んでいったのだ。
新しい下層階級=アンダークラスの誕生である。アンダークラスはこれまで、とくに米国で、都市の最下層を構成する貧困層を指す言葉として使われてきた。しかし格差が拡大するなか、日本にも正規労働者たちとは明らかに区別できるアンダークラスが誕生し、階級構造の重要な要素となるに至ったのである。こうして生まれた新しい社会のあり方を「新しい階級社会」と呼ぼう。
2015年に全国の1万6000人、2016年に首都圏に住む6000人を対象に行なった調査の結果、資本主義のメインストリームに位置する資本家階級、新中間階級、正規労働者という三つの階級の間には格差や差異が依然として存在するものの、これらとアンダークラスは、あらゆる点で異質であることが明らかになった。
「新しい階級社会」の正体
それは、程度の差はあれ安定した生活を送り、さほど強い不安もなく、満足や幸せを感じながら生きることのできる人々と、これができない人々の違いである。『新・日本の階級社会』は、その膨大な分析結果のエッセンスを詰め込んだものである。
アンダークラスは現状に強い不満を抱き、格差の是正を求めている。これに対してメインストリームの三階級は、格差や貧困を容認する傾向が強く、アンダークラスと対立している。メインストリーマーたちを前に、アンダークラスはあまりにも無力である。
しかし希望もある。実は同じように低賃金で働くパート主婦、資本主義から距離を置く専業主婦、そして大資本との競争に苦しむ旧中間階級は、格差に対するスタンスで、アンダークラスに接近している。所得再分配によって格差を縮小させ、貧困を解消するための政策を支持する傾向が、アンダークラスと同じくらいに強いのである。新しい階級社会に生まれた、新しい政治的対立軸である。
また新中間階級と正規労働者は、格差拡大を容認する傾向が強いといっても、一枚岩ではない。その内部には、格差拡大に反対して所得再分配を支持し、同時に他民族との協調と平和主義の立場に立つリベラル派が、かなりの比率で存在している。
国政は自民党の一強支配が続いているが、その支持基盤は意外に強くない。自民党を積極的に支持しているのは、民族排外主義と軍備優先、そして自己責任論にもとづく格差拡大容認論に凝り固まった一握りの人々であり、それ以外は、必ずしも強く支持するわけではない穏健保守とでもいうべき人々である。
また、かつては貧困層にまで広がっていた自民党の支持基盤は、格差拡大の進むなかで次第に浸食され、富裕層に大きく偏るようになっている。とくに旧中間階級は、かつては自民党の強固な支持基盤だったが、近年では自民党支持率が低下し、野党支持が他の階級より多くなっている。
現状を変えるために必要なのは、格差縮小を一致点として、アンダークラス、主婦、旧中間階級、そして新中間階級と労働者階級のなかのリベラル派の支持を、一手に集めることができるような政治勢力を形成することだ。
すでに支持基盤は形成されつつある。多くの人々が、新しい政治勢力の登場を待ち望んでいるのである。
このデータ恐ろしすぎる。
— おさるのこしかけ/superwriter (@super_writer_to) 2018年1月13日
平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情 これがニッポン「階級社会」だ https://t.co/2F2olxhlY4 #スマートニュース
こういうアンダークラスの拡大は、他の層にとっても大きな脅威なのだから、積極的に支援するべきなんだけど、日本だと自己責任論が強くて負けちゃうんだよね。〉〉平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情 https://t.co/WCuTD9TYx2 #現代ビジネス
— Showon Sato (@SatoShowon) 2018年1月13日
平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情(現代ビジネス)正規雇用の労働者は、長期不況にもかかわらず収入が安定し、貧困率も低下してきている。労働者階級の内部に巨大な裂け目ができ、非正規労働者は取り残され、底辺へと沈んでいったのだ。https://t.co/RW5oM5ogKY
— teru(テル) (@teru_lefty) 2018年1月14日
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— 遠藤 翠 (@shakazen2011) 2018年1月14日
★「新しい階級社会」。「彼ら」の代理統治形態は、資本家階級、新中間階級、正規労働者に格差や貧困を容認させる。そしてリベラル派の支持を一手に集める政治勢力も幻夢。現実は食と職を手にする現実の仕組み作りだ。
平均年収186万円...日本に現れた新たな「下層階級」の実情
— 【公式】ドラゴン お子様ランチ主催ライブ (@dragonlunch1122) 2018年1月14日
少子高齢化が加速度に進む中、年金の受給年齢アップ、大幅な減額、破綻は目に見えている。ベーシックインカムにするしかないと思う。 https://t.co/Z7HZ1N0PY6
平均年収186万円…日本に現れた新たな「下層階級」の実情 #ldnews https://t.co/w0smiF7jXO
— ハッタン👼☦️👿 (@OuButuSatuButu) 2018年1月14日
社会的弱者は力は弱いが数は圧倒的に多い。フランス革命では聖職者、貴族とブルジョアと農民、大衆と分かれていたが農民大衆が98%を占めていた。多数派が自分の強さを知ったときに惨劇と悲劇は起こる。
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— Me_Hiranaka (@Me_Hiranaka) 2018年1月14日
沖縄とかの貧困県では正社員で1年働いても180万に満たない人とか普通にいるのでは🤔
複数の友人の子供がこれに当てはまる。女子で学生時代にいじめにあったり、新卒で入った会社の扱いで落胆しフルタイムで働かない人になって自立できる収入を得れず親が一生サポートしそうなパターン。
— JFK (@JfkJsr) 2018年1月14日
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