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成人式の日に“計画倒産”した「はれのひ」社長の素顔 海外逃亡説も
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180109-00000064-sasahi-soci
AERA dot. 1/9(火) 20:48配信
被害に遭った新成人の救済が急務となっている ※写真はイメージです
着物の販売やレンタルなどを手がける「はれのひ」(本部・横浜市中区)が、成人式の8日に突然閉店し、予約をしていた新成人客に振り袖が届かない被害が拡大している。警視庁、神奈川県警、茨城県警に対し、すでに被害に関する相談が300件以上寄せられているというのだ。
同社本部に電話をしても「本日の営業は終了しました」と自動音声が流れるだけで、事実上の事業停止状態となっている。
なお、同社社長の篠崎洋一郎氏は現在でも連絡が取れず、行方不明となっており、ネット上では海外逃亡説も流れている。
民間の信用調査会社によると、篠崎氏は茨城県内の高校を卒業後、過去にダスキン、タカラブネなどに勤めた後、2008年に呉服業界や写真館向けの経営コンサルタント会社を起業。2011年に現在の会社に改組して初代社長に就任した。神奈川、福岡、東京、茨城などで多店舗展開をして正社員も40人ほどいた時期もあり、一時はベンツを乗り回す姿も目撃されたいた。だが、人件費や賃料の負担が重なり、金融機関からの借り入れも難しくなるほどの状態になっていたという。
東京商工リサーチによると、同社は昨年から取引債務や従業員給与の支払い遅延が相次いでいたという。着物業界の関係者は、「昨年末に資金繰りに苦しんでいるという話は聞いていた。社員の給料も払っていないとなると、被害者が払った代金を回収するのは難しいのではないか」と話す。
はれのひ本社と店舗のある横浜市の消費生活総合センターは9日に特別相談窓口を設置。同日3時半までに計78件の相談があった。同センターの担当者は「着物が届かないので写真撮影もできず、30万〜40万円の被害を受けたという人が多かった」と話す。同センターでは土日も相談に応じる態勢を整え、被害者には返金を要求する際に必要となる領収書の保存などを呼びかけている。
民間企業からは、早くも被害者救済の動きが始まっている。着物の業界誌を制作する「きものと宝飾社」(京都市)は8日、「はれのひ株式会社被害者の会」を設立した。代金回収では難航が予想されることから、着物業界全体で被害者救済をしていきたいと考えているという。同会を立ち上げた松尾俊亮編集長はこう話す。
「電話などで寄せられた相談では、今春の大学の卒業式や来年以降の成人式の着物を予約した人からも心配する声が届いています。被害を受けた方には着物を安い値段で提供するなどしていきたい」
成人式当日の突然の閉店に「計画倒産」との批判もあるなか、篠崎氏が公の場で説明する日の見通しは立っていない。(AERA dot.編集部・西岡千史)
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