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GPIFがマイナス金利を負担
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/53027079.html
2017年12月18日 在野のアナリスト
来年度の予算案は97兆7100億円と過去最大となる予定です。一般歳出は58.9兆円、国債費は23.3兆円となり、前年の23.5兆円より抑えた、とされますが、抑えたのではなく抑えざるを得ないのでしょう。長期の償還時期は決まっていますが、短期を減らして償還時期を先送りする。そうしないと、歳出を賄う術がないのかもしれません。税収は59.08億円、新規国債の発行は33.69億円となり、償還する国債より10兆円も発行する国債が多い。これでやっと辻褄が合う、といったところです。
税収が27年ぶりの高水準をみこむ、といってみたところで、11月の貿易統計をみても輸入は前年比17.2%増と好調なようですが、ほとんど原油の高騰によるもので、消費は悪化している。海外で稼いだ分は海外で納税する。世界経済が堅調でも、おこぼれが回ってくる分はかなり少ないのであり、増税が逆効果となって景気を冷やす可能性もあります。世界的に来年は景気が堅調、ということで成長率見通しも引き上げていますが、正直そういう油断をしている時の方が、突発的な事象を誘発しやすい、ともいえます。
GPIFがマイナス金利分を負担、という話があります。簡単にいえば、短期資産とよばれる運用はGPIFが直接行いますが、償還分の国債を再投資せず、現金として積み上がっている。それが日銀の当座預金に一部が積み上がっているので、本来金融機関が負担すべきですが、そうせざるを得ない、ということです。これもマイナス金利の影響と、日銀が国債を買い過ぎることによって起きている弊害、ということも言えるのでしょう。地銀の運用難、という報道も多いですが、運用難はGPIFも同じ、ということです。
日銀は今週、金融政策決定会合ですが、一応無風での通過が予想されます。しかしここ最近の委員の発言等をみると、引き締めに向けた市場の織りこみをすすめたい、と考えているフシがある。緩和はバズーカ、サプライズが利きましたが、引き締めだとそれは通用しません。ネガティブインパクトをださないためには、事前にどれほど市場に織り込ませたか、が重要です。黒田氏が再任なのか、交替なのかもありますが、ECBでさえ来年には早期引き締め、と囁かれる中、出遅れはそれだけネガティブ要因になりかねません。
来年の経済見通しも、日銀の動きによって大きく変わってくるはずです。日米欧がそろって引き締めに転じれば、それは金融市場が動揺しかねない。景気後退とまではいかずとも、市場の上昇が止まれば多くの問題が噴出してくるでしょう。本来、19年半ばの消費税増税にむけ、来年は引き締めたくないところであっても、欧米の素早い動きがそれを許しそうにないのです。結果、今週か来年初めには、何らかの動きが出てくるのではないか?来年初めが本命、とみていますが、ここから先は何がでてきてもおかしくありません。
日銀へと渦巻く恨み節、それがGPIFにまで広がってきた。経済学者ジョン・ロビンソンの言葉「経済学を学ぶ目的は、経済問題に対する出来合いの対処法を得るためではなく、そのようなものを受け売りして経済を語る者に、騙されないようにするため、である」とあります。日銀に騙されないようにするため、もっと日銀のことを勉強しないといけないのかもしれませんね。
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