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高齢になったら夫婦で海外旅行には行くな 東大がつくった"高齢社会の教科書"
http://president.jp/articles/-/23932
2017.12.11 ライター 吉田 彩乃 PRESIDENT 2018年1月1日号
「最期まで健康」を実現する術を満載
来るべき超高齢化社会には、多くの課題が待ち受けている。それらはどれも複雑な要素を含んでおり、ひとつの学問でそれらに対処し、解決するのは難しい。そこで求められるのが、医学、看護学、経済学、倫理学など、さまざまな分野を横断し、知を結集させた新しい学問体系だ。それを構築するべく、2009年、東京大学に設置されたのが、高齢社会総合研究機構である。
(左)『東大がつくった高齢社会の教科書』東京大学高齢社会総合研究機構・編著(東京大学出版会)
(右)『東大が考える100歳までの人生設計 ヘルシーエイジング』東京大学高齢社会総合研究機構・監修(幻冬舎)
「東大中の学部から約40人の先生が集まって、研究を始めました。創設時から手がけているのが、東大のキャンパスがある千葉県柏市の住宅団地をモデルにした、高齢社会対応の街づくりです。さらに学生や市民の学習のため、高齢社会に関する基礎知識をまとめた『東大がつくった高齢社会の教科書』をつくりました」(機構長・大方潤一郎氏)
高齢化が進むにつれて、注目されるようになった概念に「健康寿命」がある。ただ長生きするのではなく、最期まで健康で楽しく人生を生き抜こう、という発想である。これを定年後の世代に実現してもらうため、具体的な生活ノウハウを盛り込んだ指南書として『東大が考える100歳までの人生設計』も出版した。
「健康寿命を延ばすには、体幹の腸腰筋を鍛えることがポイントです。ここが衰えると歩く姿勢が悪くなって、腰痛や膝痛が生じたり、転倒骨折しやすくなり、運動障害から要介護・寝た切りとなるわけです。正しい『食う・寝る・遊ぶ』、つまり適切な食事と運動と休養によって、腸腰筋を維持し、血管の老化を防げば、運動障害・脳卒中・認知症の『要介護3大リスク』を避けることができます」(同)
筋肉を維持するには、「食う」ことでタンパク質を十分に摂ることが不可欠だ。しかし質の悪い肉は脂肪過多になりやすいため、大方氏は、牧草を食べて育った牛肉か羊肉、魚の摂取を勧める。
そして健康を維持するためには十分な休養が必要で、そのためには安眠すること。昼寝は避け、量を控えた夕食を早めに摂り、寝床で考えごとをしないように心がける。
運動も筋肉の維持に効果的だ。電車通勤をしている間は、自然と体を動かすので筋力はそれほど衰えない。注意すべきは、退職後だという。
「65歳ぐらいになると、毎年5〜10%ずつ筋力が落ちていく。膝や腰が傷みやすくなっても、すぐ薬に頼ってはいけません。普段からの運動で、コンディションを整えておきましょう。といっても毎日1万歩歩くなど無理な目標を立てるのではなく、仲間と楽しみながら長く続けることが大切。頭と心の運動も重要で、それを私は『遊ぶ』と表現しています」(同)
健康寿命を延ばすための方法は、これだけに留まらない。研究機構が推奨する、10のトピックを紹介しよう。
最期まで健康に生きるための“東大流”メソッド
▼夫婦で海外旅行には行かない
高齢になってからは、夫婦での海外旅行は避けるべき。妻は旅先でも夫の身の回りの世話をし、食事も口に合わないうえ、ホテル代、飲食代が高くつきストレスになる。代わりに、造り酒屋探訪や蕎麦屋めぐりなど自分なりのテーマを持って全国を旅して回るのがよい。
▼マッサージに頼るな
四十肩、五十腰をはじめ加齢による肩、腰、膝の痛みは薬やマッサージでは治らない。肥満を改善し、筋肉を増やすための食事と、筋力のバランスを回復するための運動でケアする。疲労をためないよう休養もとる。運動は、ジムや施設で専門家の指導を受けて行う。
▼姿見で全身を眺めよう
下着姿になって鏡に全身を映し、姿勢と腹の出具合をチェック。姿勢が左右に傾いていたり、猫背になったりしていないか見る。美しく健康的な姿勢を保つには、腰から太もものあたりを支える大腰筋と腸骨筋を鍛えることが重要。腰痛や肩こり、肥満が改善される。
▼まめにはがきを送る
友人や知人とのコミュニケーションには、メールよりも人間味のある、手紙や絵はがきを送るべき。特に用事がなくても、ふとした想いを伝えること。美術展に行ったときなどに気に入った絵はがきを買い、自宅に常備する。1セットだけだと送るのが惜しくなるので、複数のセットを購入したい。
▼蕎麦を食べるゆでるときは大鍋で
アミノ酸バランスがよく、ビタミン、ミネラル、食物繊維も豊富な蕎麦は完全食品。もりそばを1日に5枚食べれば、必要なタンパク質を摂ることができる。ゆでるときは、麺がこすれて痩せないようにゆるゆると沸騰させ、ゆであがりは氷水で10度程度に冷やす。大きい鍋でゆでるとおいしくなる。
▼夫婦の寝室は別々に
リビングなどの家族と一緒に過ごす場と個人の場を別に確保する。定年後は家にいる時間が長くなるため、四六時中夫婦で一緒にいるとストレスがたまる。また、連れ合いのいびきや夜中のトイレにより安眠が妨げられるのを防ぐため、夫婦の寝室は別室にする。
▼ペットを飼って癒やされる
ペットとの暮らしは、血圧やコレステロール値を下げる。さらに散歩をすることで足腰が鍛えられることも。だが、ペットの医療費は10万円単位の出費となる可能性もあるのでペット保険に加入する。自分が先に逝く場合に備え、「ペット信託(R)」を検討するのもよい。
▼乗るべきは小さな高級車
加齢とともに面倒になる車の運転。視野が狭まり、動体視力も衰え、動作に移すまでの時間がかかるようになる。お勧めは、質のいい、小さな高級車。小さくて軽い分だけ燃費もよく、税金も安い。遠出の際にはレンタカーやカーシェアリングなどを利用する手もある。
▼歯磨きは10分以上かける
歯と歯茎の不調は命に関わる。特に歯周病を予防するため、ブラッシングは歯周ポケットのゴミをかき出すことがコツ。歯ブラシは毛が細くて柔らかく、ブラシの部分が小さいものを選ぼう。歯間ブラシ、マウスウオッシュを併用し、朝と寝る前に10分以上かけて手入れをする。
▼モテるために、聞き役に回る
生きている喜びを感じるためにトキメクことも大切。妻と月1回はデートをして、独り身の場合は異性との出会いを探す。モテるためには、相手の話をよく聴く。話す時間は、相手が8割、こちらは2割が目安。髪や歯、爪の手入れをして清潔感を保つこともポイント。
大方潤一郎
東京大学高齢社会総合研究機構機構長。1954年、神奈川県生まれ。96年、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻助教授、99年から同教授。専門は都市・地域計画、まちづくり。
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