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「日経平均3万円予言レポ―ト」書いた本人がすべて語った 「おい、あれ読んだか?」と大評判
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53583
2017.12.01 週刊現代 :現代ビジネス
株の鉄火場を長く生き抜いてきた猛者いわく、「相場はまだまだ熱い」。実際、怖がらずに動き出した人はすでに大儲け。兜町も活況に沸いてきた。傍観者から、相場を楽しむ当事者へ――決断の冬。
■来年度には達する、と
東京・日本橋の兜町といえば、一獲千金を狙う相場師たちが集まる日本随一の金融街である。
東京証券取引所を中心にした一帯に集まる証券会社は、大手から中小、地場証券まで数十を超える。
雑居ビルの一室を根城に「独自情報」を売る情報屋たちはいまも健在で、書店には一般には馴染みのない株式専門紙、チャート本などがズラリと山積みされている。
投資家たちが株式市場の開く前、早朝から吸い寄せられるようにこの街に足を運ぶのは、ここが古来情報の中心地だからにほかならない。
いまそんな兜町で話題の投資レポートがある。
「おい、あれ読んだか?」
「あぁ、ビックリした」
そのレポートが話題になり始めたのは、日本株が57年ぶりの連騰記録を更新して、史上初の16連騰を記録してから。情報収集に余念がない兜町関係者の間でこんな会話が繰り広げられるようになると噂は一気に広まり、レポートを入手しようとする者が続出。いま関係者たちが先を競って読んでいる「話題の書」となっている。
本誌が入手したそのレポートは確かに刺激的で、タイトルからして『日経平均 3万円の根拠』。日経平均株価は11月9日に約25年ぶりに2万3000円台を回復したばかりだというのに、さっそくその先の「3万円」を示唆しているのである。
実際にレポートを読んでみると、
〈われわれは来年度中に日経平均が3万円に達すると考えている〉
という大胆な予言から始まる。
来年度ということは'18年度中。つまり、遅くとも'19年3月までには3万円に達すると断言しているのだから驚きだ。
レポートはそんな読者の疑心暗鬼をあらかじめ読み通しているかのように、
〈3万円というと何か途方もない値のように感じるかもしれないが、足元の2万3000円から7000円上昇すれば届く水準だ〉
と語りかける。
そして、
〈7000円というのは2万3000円の30%。ここから3割上昇すれば3万円に達する〉
と指摘したうえで、日本株がこれから3割上昇する「根拠」を専門的なチャートや数式を使って解説していくのである。
この「予言レポート」が貪るように読まれているのは、レポート発行者が得体のしれない情報屋ではなく、大手証券会社のマネックス証券であることがまた一因。
大手証券は通常大きく外さない穏便な株価予測を出すものなのに、今回マネックスが3万円という大胆予測をしたのは確信するよほどの根拠があるに違いないというわけだ。
今回本誌では、当のレポートを執筆したマネックス証券チーフ・ストラテジストの広木隆氏を直撃。マネックス本社で本誌の取材に応じた広木氏は「反響がすごく来ていますよ」と言いながら、「日経平均 3万円の根拠」を詳細に語り出した。
――レポートが話題になっています。
「ええ、私のところにも反響が多く寄せられています。そこには『本当ですか?』『信じられない』『大胆ですね』という懐疑的なものも少なくありません。
しかし、私に言わせれば、来年度に日経平均株価が3万円に到達するという予測はまったく大胆ではない。極めて保守的な分析の下に導き出された数値です」
――日本株は2万3000円台を回復したばかりで、3万円をまだ信じられない人のほうが多いと思いますが。
「それは仕方のないことです。まだまだ日本人は株高に対する恐怖感から抜け出せずにいますからね。それは無理もないことで、これまで日本株は高値を付けても、すぐにその後で大きく下落してきました。このほど達成したバブル後の最高値も、じつに25年ぶりのことです。
しかし、こうした株高への恐怖がついに終わる時が来た。『これからは違うのだ』ということを私は強調したいのです」
――広木さんが「違う」と思う根拠は何ですか。
「私が3万円への道を確信したのは、10月2日から始まった日経平均の16連騰がきっかけでした。過去最長の連騰記録でしたので、私はこれをマーケットが発している『メッセージ』だと読み取った。
バブル期にもなかったこの大連騰を、なぜいまの相場は演じてみせているのか。
そう考えてみると、相場がこれまでとは大きく流れを変えたのだということが見えてきたのです。すなわち、いまの相場が過去のそれとはまったく違う力強いものに生まれ変わった」
■増益ラッシュと円安
――相場の性質が変わった、と。
「その通りです。バブル崩壊後から続いた『下げが下げを呼ぶ相場』が終わり、『株価が上がる相場』に変わった。
バブル崩壊後は高値をつけても企業業績の裏付けがないものだったのですぐに売られ、株価がさらに下げる悪循環にならざるを得なかった。それがついに、企業業績に裏付けられた株高局面に入った。
日本人はすっかり忘れていますが、国民が一生懸命働き、企業が業績を上げ、株価が上がっていく。これが世界中で繰り広げられてきた株価の本質です。
アメリカの過去150年の株価チャートを見てください。右肩上がりですよ。ドイツの過去のチャートを見ても、ずっと上昇を続けています。失われた20年を経て、日本株もようやくそうした株の本質に戻ってきた」
――つまり、日本企業の復活がいよいよ本格化してきたのが大きい。
「日本企業の業績がこれからどんどんいいものになっていくということが見通せるようになってきたのです。
この第2四半期に出そろった各社の決算をよく見てください。上方修正ラッシュのうえ、4社に1社が過去最高益更新という好業績です。この業績水準から割り出すと、日本株はまだまだ割安水準だと明確にわかる。
『日本株は過熱している』と訳知り顔で言う人がいますが、感情任せのミスリードな理屈です。
具体的な数値で説明しましょうか?日経平均を構成する225銘柄についてEPS(一株当たり利益)という指標を見ると、今年度はなんと20%超の増益で着地する見込みです」
――すごい増益率ですね。
「すでにこの上半期で8%の上方修正を達成していますから、下半期も同じペースでいくと考えるとこうなります。
そもそも日本企業が絶好調なのはなぜかと言えば、世界経済全体が好景気に沸いていることの恩恵を受けているのが大きい。
具体的にはアメリカの景気拡大は9年目に入り、ユーロ圏の景況感指数は17年ぶりの高水準。世界経済が足並みを揃えてこの成長局面に入ったのは'16年半ばからで、まだ始まったばかり。
IMF(国際通貨基金)が10月に発表した最新の世界経済見通しでは、『世界経済の循環的上昇局面は力強さを増している』と断言し、世界経済の成長予測を上方修正しているほどです。
この世界同時の景気拡大局面はまだまだ若々しく、日本企業が果実を享受していくのはまさにこれからです。そこに加えて、円安も効いてくる」
――というと。
「いま日経平均を構成する225銘柄の多くが、下期の想定為替レートをおおむね1ドル=109円に設定しています。
日立建機や日本電産など105円に設定している会社もある。現在の為替レートは約113円水準ですから、企業は相当に円高寄りに想定している。
一方で、為替市場は年末にかけてアメリカが利上げをしていくと、さらに円安に進む可能性が高い。その円安効果で企業業績はさらに上方修正されていく余地が大きい」
■3万円は控えめな予測
――よくわかりましたが、まだ株価が3万円までいくというのを信じきれません。レポートのタイトルにもある「根拠」を確たるデータなどで示せないものですか。
「できますよ。少し専門的になるのですが、ここは大事なところなので数値で示しましょう。前提として、株価というのは先ほど言ったEPSにPER(株価収益率)を掛け合わせた式、『EPS×PER』で算出できるということを覚えておいてください。
まず日経平均全体のEPSについてはさきほど言ったように今年度20%超の増益が見込めるので、これを前年度の数値から計算すると1640円ほどになります。
次に日本株のPERは過去5年平均の数値が15.5倍。株価上昇局面ではこの値は上がりやすいので、今後は17倍前半くらいまでいくと見るのが自然です」
――そうなると、「1640円×17倍=約2万8000円」で、株価3万円に届きませんが。
「はい。これはまだ今年度の話です。
では来年度はどうなるのか?IMFが予測するようにグローバル経済は変わらずに成長し、日本企業もさらに業績を伸ばす可能性が高い。それでも日本企業の利益の伸びを手堅く見積もって、今年度の3分の1から2分の1ほどの伸びだと仮定してみましょう。
来年度の増益率を8%として、EPSは1770円。これにPER=17倍をかけるとどうでしょう。ちょうど3万円です。
おわかりですか?つまり、企業業績を非常に保守的に見積もったとしても、株価3万円への道はおのずとそこに立ち現れてくる」
――言い方を換えれば、企業業績がさらに上振れれば3万円を大きく超えていく可能性もある。
「何度も言いますが、3万円は手堅く見積もった予測です。ここは通過点に過ぎない」
――とはいえ、株式市場はいま上げ下げが交錯する不安定相場に突入してきました。
「3万円に向かう道には、下げる調整局面は必ずあるものです。これから株価は上下にジグザグに推移しながら、下値を切り上げて3万円を目指していくでしょう。個人投資家は調整局面で買いを入れることが大切になってきます」
――ただ、個人投資家はいつが上昇、調整局面になるのか判断しづらい。
「では、具体的に言いましょう。まず11月は調整局面で、これが12月に入ると『年末相場』で再び力強さを取り戻し、年が明けるとまた一服する展開になるでしょう。
1月下旬からは日本企業の第3四半期の決算発表が始まるので、日本株は2月にかけて上昇していく」
――その後は。
「マーケットには『節分天井、彼岸底』という相場の格言があるように、2月上旬にピークを付けて3月まで調整に入り、3月中旬ごろに底を迎える。
4月には新年度の企業業績に期待する声が上がり始め、相場はゴールデンウィーク明けまで強い相場が続くでしょう。
そこからは、『セル・イン・メイ(5月には売れ)』相場に入りますが、心配しなくていい。5月から6月にかけての決算発表で、いよいよ'18年度の業績予想が出揃うことになる。
3万円を目指すのはまさにここから夏場にかけて。企業業績の力強さを確認した投資家たちが、3万円へと駆け上がっていく。これが日経平均3万円への現実的なメインシナリオになるでしょう」
株価3万円はもうすぐそこにある近未来、ということか。
「週刊現代」2017年12月2日号より
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