http://www.asyura2.com/17/hasan124/msg/562.html
Tweet |
安倍政権はこの秘策で「賃上げ」を実現するつもりだ 株を使った企業へのアメとムチ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53549
2017.11.18 歳川 隆雄ジャーナリスト 「インサイドライン」編集長 現代ビジネス
■政府筋が明かした「アメとムチ」
筆者は10月28日号で、安倍晋三首相が同26日に官邸で開かれた前回の経済財政諮問会議で「3%の賃上げを期待する」と発言したことを書いた――。
政府筋から興味深い反応があった。いや「反応」というよりも、むしろ「補足説明」である。
そしてそれは、詳細にして分かりやすいものであった。一端を紹介したい。
賃上げのためのインセンティブに踏み込んだものだ。
上場企業大手が賃上げと設備投資に向けて前向きであれば、法人税の現行27.99%を25%まで減税するというのである。所謂「アメ」だ。
一方の「ムチ」は、コーポレートガバナンス・コード改革に関わることである。
各企業の400兆円に及ぶ内部留保の使途計画を説明させて、実行責任を負わせるというものだ。
その責務を果たさなければ、企業名を公表する。
あるいは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF。高橋則広理事長)に当該企業の株式を購入させないという。
GPIFの高橋則広理事長(Photo by Getty Images)
さらに労働市場改革との関係についても、説明があった。先の首相発言からも読み取れた労働モビリティに関するものだ。
国内外の投資家や専門家が注目しており、まさに現下の東京株式市場の日経平均株価にも途端の影響がある。
■労働市場改革の目玉は「意識改革」
非正規社員に比べて正規社員では定年問題はそれほど揉めるケースが少ないが、政府筋が今、関心を寄せているのは65〜75歳が働きやすい環境をいかにして作り上げるかということだというのだ。
そしてそのためには、意識改革が必要だという。
企業と労働者が、人々は75歳までは働くという共通認識を持つようにしたい、とも言うのだ。
と同時に、次のように具体的な数字を挙げて説明を続けた。
現在、完全失業率は2.8%(9月の労働力調査による)でバブル景気以来22年ぶりの低水準にあり、失業保険が約6兆円余っている。
経団連は失業保険料の引き下げを求めるだろうが、今すでにある6兆円をどう使うのかが重要である、と。
労働モビリティは解雇問題である。即ち、失業手当てだけではなく、転職支援に充てるということを重視すべきだと、件の政府筋は強調する。
その6兆円は恒久財源ではなく、言わばスポットの今限りのものだ。
従って、安倍長期政権(同政府筋はそのように表現した)だからこそ実現できるというのである。
■2019年夏までの株価に「自信あり」
問題は、現下の経済情勢と景気動向である。
17日の東証の終値は2万2396円で引けた。仄聞するところでは、安倍官邸は2019年夏までの日本経済には自信を持っているようだ。
バブル以来の株高に驚く男性(Photo by Getty Images)
ところが、
(1)2019年10月から消費税率2%引き上げによる反動がある
(2)2020年の東京五輪・パラリンピック関連の公共施設建設がピークアウトする
(3)米国経済が金融引き締めによって減速する
などの理由から、同年後半以降が不透明である。
では、こうした事態にどう対処すべきなのか。
講じるべき策はあるのか、結局は金融政策と財政出動しかないという問題が生じる。
2019年後半は景気下降が不可避であり、日本銀行(同時点でも黒田東彦総裁のはずだ)が現在の金融緩和政策を維持することになる。
そして、大幅な財政出動を行うことになるだろう。
そこで問題視されるのが財政状況である。よく日本の債務残高の国際比較(対GDP比)232.4%(2016年度)がギリシャの200.0%を上回り世界最悪だと喧伝されている。
しかし、先の政府筋の説明によると、この数値は一般政府ベースであり地方の債務も含まれており、中央政府のみでは180%だという。
さらに、GDP成長率が引き続き上昇すれば長期金利を上回り、債務残高は2025年には150%まで下がるというのだ。
要は、だから大幅な財政出動が可能だと言いたいのである。
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。