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神戸製鋼 日産 スバルには「宗教」がない 不祥事を起こす企業・人の共通点
http://president.jp/articles/-/23664
2017.11.17 小宮コンサルタンツ代表、経営コンサルタント 小宮 一慶 PRESIDENT Online
製品データ改竄が大きな問題となっている神戸製鋼所。また、無資格の従業員に長年、完成検査をさせていた日産自動車やスバル。なぜ、不正が起きたのか。経営コンサルタントの小宮一慶氏は「原因のひとつは経営陣の“考え方”にある」と指摘する。小宮氏が考える「強い組織」の例は、1000年以上続く宗教団体。その「考え方」は、どこが違うのか――。
不祥事を起こす企業・人の共通点とは何か?
▼強い組織の根幹は「考え方」
神戸製鋼所や日産、スバルなど、日本を代表する大企業の不正が続出しています。
これにより、「メイド・イン・ジャパンは高品質」という国内外に定着してきた信用に傷が付いたことは確かです。また、まじめに仕事をしている大多数の企業や働く人にとっては非常に迷惑な話でもあります。
なぜ不祥事が発生したのか。さまざまな原因が取りざたされています。
そのひとつとして、「グローバル競争が激化したこと」が挙げられます。競争激化の中で企業はコスト削減に迫られ、正社員を非正規の雇用者に代えたり、十分な時間を品質管理に充てられなかったりした結果、不正が起こっているというのです。
もちろん、否定はできません。厳しい競争の中で、コスト削減を図ろうとするのは当然だからです。しかし、それだけが原因と考えるのは問題の本質を見誤りかねません。
というのは、「グローバル競争の激化」は日本企業にだけ起こっていることではないからです。それなら、日本や他国の多くのグローバル企業でも同じことが頻発しているはずですが、そうした事実はありません。
今後ますますグローバル競争が激しくなる中で、競争環境だけに原因を求めるのは不十分です。この問題はグローバル企業にだけ起こる問題ではなく、国内だけで事業を行う企業にも起こりうる問題です。また中小企業も対象外の話ではありません。
▼揺ぎないビジョンがない企業・人が不祥事を起こす
私の愛読書のひとつに『ビジョナリーカンパニー』(J.C.コリンズ他著、日経BP社)があります。初版が発売されてすでに22年が経過するビジネス書ですが、この本では、企業のビジョンや理念を守り通すことの大切さを述べています。さらに、それを守り通した企業のほうが、売上高や利益だけを追い求めていた企業よりも、結果的に高い株価を維持している(=高い利益を出している)ということも説明しています。
「強い組織」を維持できる企業と、不正を生んでしまう企業の差。
それは、経営陣がビジョンや理念を企業経営の根本と考えているのかいないのか、ということの差だと私は考えます。今回不祥事を起こした企業はもちろんのこと、日本の企業に勤める全ビジネスパーソンは自らを今一度振り返らなければなりません。
能力・熱意があっても、考え方が間違っているとサイアク
▼「考え方」を経営者は学ばなければならない
では、自らの「何を」振り返ればいいのか。それは「考え方」です。
京セラや第二電電(現KDDI)などを創業し、日本航空(JAL)を再建した稲盛和夫さんは、「成功の方程式」として「考え方×能力×熱意」を提唱されています。このことの重要性を、日本のビジネスパーソンは再確認すべきだと思います。
ものごとを成功させるには、それぞれの仕事ごとの「能力」が求められます。経営者や経営者を目指す人が「貸借対照表って何?」と言っていたのでは企業のかじ取りはできません。会計知識のみならず自社の業務内容も十分に理解していなければならないのは当然です。ただ、「能力」だけで終わってはいけません。「熱意(エネルギー)」も必要なことは言うまでもありません。
さらに稲盛さんが重視しているのは、「考え方」です。「能力」と「熱意」は0点から100点まである。一方「考え方」はマイナス100からプラス100点まであるとおっしゃっています。つまり、どんなに「能力」や「熱意」があっても、「考え方」がマイナスなら、それらを「成功の方程式」として掛け合わせた結果、大きなマイナス点になってしまうということなのです。
▼なぜ不祥事を起こす企業は「目標」が「目的」化するか
この「考え方」のプラス・マイナスを測る尺度のひとつに「目的と目標の違いを理解しているかどうか」があります。不祥事を起こす企業は、経営陣や社員が「目的」と「目標」を取り違えていることが多いのです。
「目的」というのは何のためにその会社が存在するかという「存在意義」です。
「目標」はその通過点や達成具合です。
その違いをきちんと把握していれば、このような不祥事は起こらないはずだと私は考えています。たとえば、どの会社にも共通してある「存在意義」の筆頭は「良い商品やサービスを提供し、社会に貢献すること」ではないでしょうか。これは取って付けた見せかけのスローガンではなく、実際これなしには会社というものは成り立たないのです。ピーター・ドラッカーは「独自の商品やサービスを提供する」と言っていますが、これも「社会に貢献する」意識がベースにあります。
企業の「存在意義」は、もうひとつあります。
それは「働く人を活かし幸せにすること」だと私は考えています。社会は、人を幸せにするために存在しており、その社会の一員である企業も、当然のことながら、そこで働く人たちの物心両面での幸せを提供することが存在意義であるはずです。そして、多くの企業では、この内容を自社の言葉で、ミッションやビジョン、理念として掲げています。
一方、売上高や利益は、その「目的=存在意義」の達成度合いを表す尺度であり、これが「目標」となります。結果的に不祥事を起こす会社は、その目標が目的化してしまっているのです。とにかく、数字を上げることだけが至上命令となり、そのためには手段を選ばなくなります。東芝の不正会計の本質も同じです。
大企業だけでなく多くの中小企業では、ミッションやビジョン、理念を掲げていますが、それらが「建前」となっていて形骸化している企業は、私が見ている限りでは業績も芳しくありません。その建前を本音で成し遂げようとしている企業が、やはり強いのです。
神戸製鋼、日産、スバルには「宗教」がない
▼強い組織は「宗教団体」
最も長く続く組織のひとつに、「宗教団体」があります。世の中にはその思想が不明確な宗教団体もなくはありませんが、1000年、2000年……と続く団体もあります。私の顧客の中に、京都で1200年続いている企業がありますが、そこまで続く企業はとてもまれです。長く続き企業が世界の中でも多い日本ですが、それでも100年、200年と続けることはそれほど簡単なことではありません。
そうした中で、古くからある宗教団体はなぜ続いてきたのか。
それは、「考え方」を求心力にしているからです。「考え方」を貫き通している組織は強いのです。それも正しい「考え方」です。企業でも、ミッション、ビジョンや理念などの「存在意義」である考え方をきちんと会社の隅々にまで浸透させることがとても大切です。
何のために企業は存在しているのか。仕事とは何か。最近の不祥事の連続を見ると、そういった根本的なことを考えなければならないとつくづく思います。
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