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死にたくなければスバルとマツダに乗るべき?軽はボディがペラペラ?安全な車種リスト
http://biz-journal.jp/2017/11/post_21388.html
2017.11.16 文=鉾木雄哉/清談社 Business Journal
「インプレッサ G4 | SUBARU」より
今年8月に愛知県春日井市で起きた超高級車ベントレーと軽自動車の衝突事故は、全国のドライバーに「当たり前の事実」を再認識させた。
この事故で、ベントレーはフロント部分の右側がえぐれるようにヘコんだものの、運転していた80代の男性は軽症だった。一方、軽自動車は車体が原型をとどめないほど大破し、運転していた30代の男性が死亡した。
つまり、ベントレーのように車体が大きく高価な車は頑丈で安くて小さい軽自動車はもろい、という事実を図らずも証明したことになる。
しかし、超高級車を所有できるような富裕層は限られており、その他大勢の人たちは安い国産車に乗らざるを得ない。それなら、せめて「購入費用を低く抑えた上で、できる限り安全なクルマに乗りたい」というのが人情だろう。
そこで、車両本体価格200万円以下を条件に、「安全な国産車ベスト3」を自動車に詳しいライターの呉尾律波氏に挙げてもらった。
■もっとも事故に強いボディタイプはセダン?
最初に押さえておきたいのは、「どういうクルマが衝突事故に強いのか」ということだ。
普通に考えれば「安全=車体の大きさ」となり、「軽自動車やコンパクトカーは危険」ということになるが、呉尾氏は「軽自動車は危険だが、コンパクトカーはそこまで危険ではない」と指摘する。
「軽自動車は、車体の大きさが『全長3400mm以下』『全幅1480mm以下』『全高2000mm以下』と規格で決まっているため、室内を広くするにはボディを薄くするしかありません。室内の広さなどの快適性を売りにしている最近の軽自動車はボディが薄く、もはや『ただ囲っているだけ』に近い。こんなクルマに乗るのは自殺行為で、怖くて乗れたものではないですね」(呉尾氏)
それに対して、コンパクトカーには「全長4700mm以下」「全幅1700mm以下」「全高2000mm」という「5ナンバー」の規格が適用される。
「これなら、室内の快適性を重視したとしてもボディがペラペラの車体設計にはならないので、軽自動車に比べれば安全性能は高いといえます」(同)
ボディタイプ別の安全性能も重要だ。クルマには「セダン」「ステーションワゴン」「ハッチバック」「ミニバン」「SUV」などがあり、これらのボディタイプでクルマを選ぶ人も多い。このなかで、衝突事故などに強いのはどれか。
「もっとも事故に強いのは、エンジンルーム、車内空間、トランクルームがそれぞれ独立しているセダンです。最近のクルマは車体が潰れることで衝突時の衝撃を吸収するようになっていて、セダンはエンジンとトランクルームが前後に突き出ている分、ほかのボディに比べて衝突事故に強いのです」(同)
同様に、ステーションワゴンやハッチバックも正面からの衝突に関しては問題ないという。逆に、衝突事故に弱いのはミニバンやSUVだ。
「ミニバンは車体こそ大きいが、衝撃にはそれほど強くありません。SUVも一見すると安全性が高そうですが、オフロードでの走破性を重要視するあまり、ボディ強度を犠牲にしている車種が多い。SUVは、単独事故に関してはコンパクトカーよりも弱いかもしれません」(同)
■スバルとマツダは安全、ホンダとスズキは危険?
もうひとつ気になるのは、自動車メーカー別の安全性能だ。実は、安全性に関しては各自動車メーカーで考え方に違いがあり、注力しているメーカーとそうでないメーカーが存在する。
では、「安全なクルマづくり」に力を入れているメーカーはどこなのか。呉尾氏は「もっとも安全性が高い自動車メーカーはスバルです」と断言する。
「スバルは、『衝突安全』という考え方がまだ浸透していなかった時代から、歩行者保護を含めた独自の研究開発を行い、自動ブレーキシステムをいち早く開発するほど安全性を重視しているメーカーです。マツダの運転支援システムも優秀です。加えて、マツダはボディ強度が高く丈夫で、見えない内部のつくりもしっかりしています」(同)
逆に安全面に不安を覚える自動車メーカーは「ホンダとスズキ」だと指摘する。
「ホンダとスズキは細かい部分のつくりが雑ですし、部品の品質もあまり良くありません。そのため、車体の強度には疑問を感じます。加えて、この2社は運転支援システムや独自の安全機能の開発に積極性が見られず、とても安全性を重視しているとは思えません」(同)
運転支援システムは、ドライバーの運転ミスなどをサポートしてくれる「安全装置」ともいえる機能だ。「とっさの事故には、あまり役に立たないのでは」と思うかもしれないが、メーカーの安全に対する意識はこういう部分にこそ表れ、その車種の安全性にどれだけ力を入れているかの指標にもなるという。
■200万円以下の安全な国産車ベスト3!
これらの情報を踏まえて「安全性の高い車種ベスト3」を紹介しよう。
【3位】
マツダ「デミオ」(138万2400円〜)
「『デミオ』はリアシートや荷室は狭めのつくりですが、その分走行性能や安定性を重視しているコンパクトカーです。また、ドアを閉めるときの音に重厚感があり、これはボディの剛性が高く、頑丈につくられているという証拠。実際、自動車業界関係者からの評判も上々です」(同)
【2位】
マツダ「アクセラ セダン」(182万5200円〜)
「運転支援システムの『i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)』を全クラス標準装備化したセダンです。『アクセラ』は、駐車場などを低速で運転する際に車両周囲の状況をモニターできる新技術を初搭載した車種で、マツダの安全技術がふんだんに詰め込まれています」(同)
【1位】
スバル「インプレッサG4」(194万4000円〜)
「『インプレッサG4』には、国産車初の歩行者保護エアバッグ、7つの乗員保護エアバッグ、さらにスバルの予防安全技術『アイサイトver.3』が最廉価グレードにもすべて装備されています。衝突時の安全性も高く、国産車としては最高の安全性能でしょう」(同)
ちなみに、呉尾氏が「間違ってもおすすめできない」と語るのは、軽自動車の売れ行きナンバーワン車種で、乗用車を含めた2017年上半期(1〜6月)の累計販売台数でもトップ(10万6230台)のホンダ「N-BOX」だという。
「『N-BOX』のようなハイトワゴンの軽自動車は、運転時の安定性がありません。さらに、室内の広さを売りにしている点からもわかるように、薄くて貧弱なボディです。軽自動車のなかでもトップクラスの危険な車種といえるでしょう」(同)
結論は、200万円以下で買える国産車のうち、もっとも安全性で信頼できるのはスバルとマツダのセダン。反対はホンダとスズキの軽自動車、それもワゴンタイプということになる。
クルマを運転する以上、誰にでも事故のリスクはついて回る。そのとき大事に至らないためにも、今回のランキングを参考にしてみてはいかがだろうか。
(文=鉾木雄哉/清談社)
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