http://www.asyura2.com/17/hasan124/msg/518.html
Tweet |
酵素ドリンク、大半は酵素含まず無意味?コンビニサラダ、薬液使用で栄養補給ならず
http://biz-journal.jp/2017/11/post_21354.html
2017.11.15 文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 Business Journal
人類が雑食動物であり、だからこそ、さまざまなものを食べなければ健康や生命を維持できないということは周知の事実です。
火を使うことができるようになる以前は、すべての食べ物を生で食べていましたが、人類が火を使えるようになってからは革命が起きました。加熱することで、それまでは食べることができなかったものを食べられるようになったのです。これによって、人類は十分な栄養素を得ることができ、また飢餓からも救われることになりました。とはいっても、飢餓を完全に克服したわけではないことは、今でも人類70億人中10億人が飢餓に苦しんでいるという事実が示しています。
筆者が提唱している「オプティマルフードピラミッド」を実践する人が増えると、必然的に飢餓が減少していきます。それは、必要以上の動物性たんぱく質を摂取することがなくなるので、飼料として使われている穀類や豆類を、私たち自身の食事とすることができるからです。ただそれだけの単純な話ではないのですが、基本的な食事のあり方が変わるということは、そのほかの多くの事象に大きな影響が及ぶのです。それこそまさに革命です。静かな、血を流すことのない革命なのです。
人類誕生以来、食事の有り様は時代に応じて変化を繰り返してきましたが、現在においても、私たちが食べるものの中に、ある程度、生の食品が必要であるということは絶対的な事実です。その割合に関しては諸説ありますが、筆者は、すべての食べもののうちの最低でも20%は生であることが望ましいと主張しております。では、上限についても確たる説はないのですが、筆者はおおよそ50%程度が上限と考えています。
■なぜ生の食品が必要なのか
では、なぜ生の食品を摂る必要があるのでしょうか。それは、生の食品からしか摂取できない栄養素があるからです。その最たるものは、ビタミンCです。加熱しても壊れないビタミンCを含有している食品も、ごくわずかにはありますが、雑食動物である私たちが、その食品ばかりを食べ続けるわけにもいかないので、やはり生の食品からビタミンCを摂らなければ健康を維持できません。
「生のものは体を冷やすから食べてはいけない」といった説を唱える人がいますが、筆者は全面的に否定します。生の食品を食べず、したがってビタミンCを摂取しないと、私たちの体は確実に壊れていきます。たとえば、ビタミンCはたんぱく質の一種である「コラーゲン」の生成に関与していますので、ビタミンCの摂取量が足りないとコラーゲン生成ができなくなってしまいます。その弊害は肌にも表れますが、同時に体の内部、つまり内臓などにも悪影響が及んでいる、ということなのです。
もうひとつ、私たちが生の食品を食べなければならない理由は、酵素(エンザイム/enzyme)を摂り込むためです。ほとんどの酵素は摂氏48度で活性を失ってしまい、二度と元の状態には戻らないため、加熱した食べ物からは酵素が摂取できないからです。
酵素は大きく3種類に分けると理解しやすいと思います。食物酵素、消化酵素、代謝酵素の3つです。食物酵素は文字どおり、食べものの中に含まれているもので、体の外に存在しているという意味で、体外酵素とも呼ばれます。消化酵素と代謝酵素は体内でつくりだすもので、体内酵素といいます。
酵素はたんぱく質の一種で、体内のあらゆる反応に関わっています。食べたものを吸収できる形に変えるのも酵素の働きですし、栄養素として吸収した物質を別の物質につくりかえて体が使える形にするのも酵素の働きです。私たちの体が健康であるということは、いわば一連の酵素反応が滞りなく行われている証しでもあるのです。その酵素の働きを助ける物質のことを補酵素(コエンザイム/coenzyme)といいますが、多くのビタミンやミネラルは、補酵素としても働いています。
加工食品ばかりの食生活は、食べものから酵素を摂取できないのみならず、消化に大量の酵素を必要とするので、酵素の無駄遣いをしていることになります。それはそのまま、健康に影響を及ぼします。昨今、よく話題になるトランス脂肪酸などは、そもそもそれを消化するための酵素が人体にないので、体はなんとか分解しようとしますが、それができずに酵素を浪費します。また大量の動物性たんぱく質を消化するためにも、大量の消化酵素を必要とするのです。そんなことで、酵素を無駄遣いしてしまう食生活がいかに愚かで不自然なものであるかに、現代人は気づくべきでしょう。
生の食品を食べないという食生活が、いかに私たちの体に多大なダメージを与えるかということをご理解いただけたでしょうか。
■酵素ドリンクも粗悪品だらけ
残念なことに私たちの体は、加齢によって体内酵素が減少する傾向があります。つまり、消化能力や代謝能力が落ちることを意味します。そして、それを補ってくれるのは生の食品に含まれている食物酵素しかありません。その意味からも私たちは、ある程度の生の食品を食べる必要があるのです。
生の食品を少し食べただけで体が冷えるという人は、食品に問題があるのではなく、別のネガティブな要素がご自身の体の中に存在していることに気づき、食事のありかた全体を見直すべきでしょう。正しい食事を実践し、私たちに必要な酵素やビタミンCを、またその他の生の食品からしか摂れない栄養素をきちんと摂る以外に、その解決方法はないのだということにも、早く気づくべきでしょう。
また、「○○酵素」といった名称で販売されている商品がありますが、ごく一部を除いてそのほとんどに酵素は含まれていないということも、併せて知っておいたほうがいいと思います。ごくまれに、酵素が含まれた商品もありますが、それはとても高価です。もちろん、あえてそれを食べる、または飲むことを否定する気はありませんが、それよりも生の食品を食べればいいと筆者は考えます。
ファスティングを謳い文句にして、要は酵素ドリンクを継続的に販売する悪徳商法もありますから、くれぐれも用心が必要です。酵素ドリンクを購入すると高くつくので、自宅で酵素ドリンクをつくっているという人がいますが、それもまた危険だということを承知しておいたほうがいいでしょう。
まず、ビンの中では酵素よりも雑菌が繁殖している場合が多々あります。また、大量の白砂糖を使っていることも大問題です。なかには、砂糖は酵素の働きで分解されるから大丈夫などと非科学的なことを堂々と言っている人もいますが、砂糖が分解されたらどうなるかをご存じないのでしょうか。砂糖(ショ糖)は、ブドウ糖と果糖が結びついているものです。したがって、分解されればブドウ糖と、果糖に分かれます。それらは体内に吸収されてしまいますが、大量のブドウ糖が一気に吸収されるという事態が起きます。それが体にどのような影響を与えるかは解説に及ばないでしょう。
蛇足ではありますが、「私はコンビニエンスストアのサラダや、ファミリーレストランのサラダバーでたっぷり生野菜を食べているから大丈夫」と思っている方は、それらの生野菜が次亜塩素酸ナトリウムという薬液で殺菌されており、同時にその次亜塩素酸ナトリウムの働きで、野菜に含まれている酵素も活性を失っている、要するに食べても酵素の補給にも、栄養素の補給にもなっていないということを知っておいたほうがいいでしょう。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。