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安倍政権の脱デフレと税制
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/53011256.html
2017年10月26日 在野のアナリスト
ECBが年内が期限だった量的緩和を来年9月まで延長することを決め、年内は毎月の購入額を600億€に、年明けから300億€に縮小することを決めました。ほぼ予想通りで波乱はありませんが、これで米国につづき、世界は金融緩和を縮小させる方向にすすんでいることが、よりはっきりしました。
浜田内閣官房参与が「日銀が2%物価目標を達成していないが、過度に批判されている。好調な実体経済を実現できており成功」と述べています。しかし金余りの環境をつくり、一時期は好調にみえたとしても、いつまでも緩和をつづけられるわけではない。終わりのある話です。その終わりを先送りしてきたために、日銀は強制終了に陥る懸念すら漂ってきた。簡易テーパリングとされる国債購入の減少は、いずれにしろ日銀の失敗を意味するものです。そんな中、政府関係者の間で2%未達でもデフレ脱却宣言をする、という話が持ち上がってきました。
消費税を再増税するためにデフレ脱却が必要、また「安倍ノミクスは成功」というための実績づくり、さらに心理的プラス効果、などが語られますが、足元のCPIは0.7%で、1.0%にも届いていません。現状、世界的に経済指標は絶好調、しかしこんな環境は長くつづかない、とされます。FRBの引き締めとECBの縮小、日銀の簡易テーパリングで、来年の早い時期には世界全体から資金は吸収方向にむかいます。つまりこれまで唱えられていたマネタリーベースの拡大に伴うインフレ、という政策は世界的に見直しがされるのです。
そこで、安倍首相が「賃上げ3%」をもちだしてきた。茂木経産相は「そのために政策総動員」などとしますが、これまでも官製春闘は成功したと言えず、これまでとて対策を打ってきたのに、効果がなかった。しかも増税をするために企業に優遇を与えようと減税をするなど、本末転倒といえます。これまでうまくいかなかった、その反省もなく成果をだせるはずもありませんが、安倍政権はこれまでも成果ばかり誇り、失敗をみとめて真摯に反省することがなかった。だから対策が場当たり的で、成果が得られないのです。
消費税増税分を教育費などに回す、というものも財源不足が指摘されると、企業の社会保険料を上げて賄う、といった話が昨日、急にでてきました。自民は選挙期間も「内部留保に課税はおかしい」としてきましたが、これも同じぐらいおかしな話です。希望とは同じ穴のムジナ、発想は大して変わりないのでしょう。社会保険料は社会保険に回すべきですし、これで企業負担を増すのなら、賃上げなどしているどころではないでしょう。
安倍ノミクスが失敗し、色々なことに辻褄合わせをしようとしているけれど、そもそも失敗しているだけに、どこかを動かすと別の場所がおかしくなる。たとえ脱デフレ宣言をしたとて、経済界からは「どこが?」と非難轟轟となり、反発も必至となる。自縄自縛、やることなすこと、おかしなことばかりで上手くいかない可能性も高いのです。
デフレーションは、経済的には『通貨収縮』と訳されますが、一般名詞として使うと『自信喪失』となります。テーパリングとは、Taperingと書きますがTaperとは名詞で『先細り』も意味する。脱デフレに失敗して日本は『自信喪失』、国会を開かず、国難ともした少子化対策には何の手を打つこともなく、日本全体が『先細り』。だから賃金も上げないし、ますます日本は縮小していくことにもなりそうです。日銀が簡易テーパリングなどとぐずぐずしている間に、日本テーパリングが始まることを意識しないといけなくなるのかもしれませんね。
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