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急増する木質バイオマス発電。燃料を海外に依存するものは“再エネ”としてふさわしくないはずだ Photo:毎日新聞社/アフロ
日本はカモに?燃料が輸入依存の「木質バイオ発電」急増の裏
http://diamond.jp/articles/-/145785
2017.10.18 週刊ダイヤモンド編集部
日本が世界の“かも”になっている──。再生可能エネルギーで発電した電気を政府が一定期間買い取る固定価格買い取り制度(FIT)。その対象となる「木質バイオマス発電」の認定容量が急増している。
2015年度に策定された長期エネルギー需給見通しでも、バイオマスは水力、太陽光と並ぶ「再エネ3本柱」とされた有力電源だ。
しかし、バイオマス発電のほとんどを占める木質バイオ発電は問題だらけだといわざるを得ない。
経済産業省・資源エネルギー庁によると、木質バイオ発電の認定容量は15年度の295万キロワットから16年度の1147万キロワットまで約4倍に膨れ上がった。
その理由は、発電量が2万キロワット以上の発電所は、今年10月以降に買い取り価格が従来の1キロワット時当たり24円から21円に下がると決まっていたため、直前に事業者が駆け込みで申請したからだ。
エネ庁の担当者は「取りあえず認定のお墨付きだけ欲しいという業者は少なくないと感じる」と打ち明ける。事業性の裏付けがなくても、書類さえ整えば、(買い取りの)認定を与えていたことを暗に認めた形だ。
現在実際に導入されているのは、認定容量の1割にも満たない33万キロワットにとどまっている。
“再エネ”にふさわしいか
では、木質バイオ発電の何が問題なのか。実は、この発電法に使われる燃料(木質ペレットなど)の大半を輸入に依存している。
バイオマスに詳しいNPO法人「バイオマス産業社会ネットワーク」の泊みゆき理事長は、「日本は、海外からシャングリラ(桃源郷)と呼ばれている」と皮肉る。
同法人の試算では、すでにFITで認定された1147万キロワットを仮に全て導入した場合、年間で世界全体の生産量を上回る木質ペレット約3000万〜4000万トンが必要になるという。言い換えれば、日本の潜在需要がそれぐらいあるということだ。
主な輸入先となる東南アジア諸国にとって、日本は“上客”だ。なぜなら、政府が木質バイオ発電でつくった電気を20年間買い続けてくれるため、長期にわたって収入を得られる安心感があるからだ。関係者の間では「日本は食い物にされている」との批判が渦巻く。
忘れてはならないのは、FITで再エネを買い取るコストは、われわれ国民の電気料金に上乗せされていること。燃料を輸入に依存する木質バイオ発電の導入量が増えれば増えるほど、燃料に投じる資金は海外へ流れてしまう。
そもそも、日本が再エネを活用する大義は、少しでも「エネルギー自給率」を上げてエネルギーセキュリティー(安全保障)を確保することにあるはずだ。
にもかかわらず、燃料を海外に依存する木質バイオ発電を推進するのは、エネルギー政策上、問題である。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 堀内 亮)
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