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中国メディアの上観は11日、「東芝の不正会計から神戸製鋼のデータ改ざんまで。日本の製造業はどうしたのだ?」と題する論説を掲載した。資料写真。
東芝から神戸製鋼まで数字の改ざんが横行、「日本の製造業神話はもはやこれまでか?」―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/b193532-s0-c20.html
2017年10月12日(木) 11時30分
中国メディアの上観は11日、「東芝の不正会計から神戸製鋼のデータ改ざんまで。日本の製造業はどうしたのだ?」と題する論説を掲載した。論説は、日本企業の不祥事が多発している背景には、国際競争で不利な状況が進行しつつあることがあると指摘し、「日本の製造業神話はもはやこれまでか?」などと論じた。
神戸製鋼は1905年の創業だ。上観の論説はまず、神戸製鋼を「日本の三大製鉄会社の一つであり100年の老舗」と紹介した上で、最近になりアルミ製品や銅製品の品質データを改ざんしていた状況を説明。神戸製鋼のデータ改ざんはこれまでにも報じられており、10年前には始まっていたとした。
さらに、三菱自動車の燃費データ改ざん、東芝の不正会計問題、食品の原産地偽造問題、検査データの不正操作を伴うタカタのエアバッグの大量リコールなどを挙げ、一連の事件は個別企業の問題ではなく、「日本企業全体が置かれている状況に関係する」との見方を示した。
そのうえで、日本経済が「失われた20年」を経てからも、正常な発展の軌道を回復していないと主張。企業は生き延びることが難しくなり、利益を最大化して市場シェアを守るために一部企業が極端な手法、あるいは詐欺という手段を排除しなくなっていることは、日本国内の経済が直面する経済の下降圧力を反映していると論じた。
また、安倍政権が進める「アベノミクス」については、構造改革と製造業の転換を強調しているが、力不足で結果も思わしくないとの見方を示した。
論説によると、上海対外経済大学日本経済研究センターの陳子雷(チェン・ズーレイ)主任は、「日本企業は国外における名声があるが、実際には生産管理における欠陥、例としては製品データや生産期データの改ざん、粉飾決算などはこれまでにも存在してきた」と指摘。日本文化の「家の恥は外に出さない」という考え方が、企業や業界が不祥事を外部に出さず、内部で解決したがることに影響している、との見方も示した。
陳主任はさらに、日本の製造業企業には「過去の蓄積で食いつないでいる」感覚があるとし、しかも「過去の蓄積」は減りつつあり伝統的な競争力は周辺国に蚕食されていると指摘。また、日本国内の経済体制と管理モデルは保守的で、大企業は伝統的な管理モデルを使い続け、企業の自己革新や事故浄化能力の向上は目立っていないと論じた。
日本を訪れる中国人旅行者の「爆買い現象」が発生したことで象徴されるように、中国人の間では日本製品の品質について“信仰”とも言える高い信頼感があった。日本企業の「誠実さ」についても定評があり、中国企業の不正事件が発覚するたびに、日本企業を引き合いに自国の問題点を批判する記事などもしばしば発表された。
神戸製鋼のデータ改ざんに至る一連の不祥事が、中国人の日本製品や日本企業、ひいては日本人や日本そのものへの見方を変えてしまう可能性も否定できない。論説は「日本の製造業神話はもはやこれまでか?」と表現して、日本の製造業に対するこれまでの高い評価を疑問視した。陳主任は、日本企業はすでに「神棚から下りた」と表現している。(翻訳・編集/如月隼人)
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