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2013年に家電メーカーの退職者をスカウトして研究所をつくり、家電事業に本格参入したアイリスオーヤマ。一連の開発はベテラン技術者が支える Photo by Yoko Suzuki
アイリスオーヤマの炊飯器を他メーカーが警戒するワケ
http://diamond.jp/articles/-/144985
2017.10.11 週刊ダイヤモンド編集部
家庭日用品メーカーのアイリスオーヤマが、「家電メーカー」として業界に殴り込みをかけている。今回の標的は炊飯器だ。昨年初めて発売した炊飯器が予想外に売れ、家電関係者も“ダークホース”と警戒している。今年は昨年の3機種から一気に品ぞろえを拡大、計9機種を年末商戦に向け投入する。
同社が注目されるのは、低価格ながら通常は高級炊飯器にしかない機能を搭載しているからだ。
初めて発売する「圧力IHジャー」は、業界平均価格より1万円以上安い3万円を切る価格なのに、32種類ものコメの銘柄別の炊き方に対応。おむすびや丼物、冷凍ご飯などの5種類の食べ方に応じて炊き分けることもできる。
また、圧力と加圧工程の調整により、炊き上がったご飯に含まれる食物繊維成分であるレジスタントスターチを、通常炊飯時と比べて2倍にする炊き方ができる。レジスタントスターチには腸内環境を整え便秘を解消する効果があるとされ、健康志向の消費者のニーズを取り込む考えだ。
他にも、昨年発売し話題を呼んだ「銘柄量り炊きIHジャー」をリニューアル。よそったご飯のカロリーを表示する機能や、40銘柄もの炊飯に対応し、銘柄別に微妙に異なる最適な水加減を炊飯器が通知してくれる機能を搭載した。
“引き算”の商品開発
銘柄炊き機能は、通常では5万円以上の高級機種にしか付いていないのが業界の常識だった。3万円台の炊飯器にこうした機能を搭載できるのはなぜか。
まず同社が社内に精米事業部門を持ち、コメについての研究結果や知見が蓄積されているからだ。
もう一つが、同社の独特な商品開発手法にある。アイリスオーヤマ家電事業部の石垣達也統括事業部長は、「最初に店頭販売価格を決め、そこから導き出した原価の範囲で消費者にニーズが高く、現状の競合品にはない機能を絞り込む。いわば“引き算”の開発を行っている」と明かす。
例えば、近年高価格化が進む炊飯器だが、コストの多くがどんどん厚くなっている「釜」に集中している。一方で、消費者や量販店店員を対象としたテストでは、高級炊飯器が炊き上がりで高得点になるとは限らない、という結果が出ている。
「釜を厚くし過ぎても意味はない。炊飯器全体のバランスを取ることが重要」(石垣部長)と、「釜」へのコストを削った結果、他社にない機能を盛り込むことができた。
すでに今期の家電事業の売上高は730億円に達し、規模では炊飯器大手の象印マホービンと並ぶほどに成長したアイリスオーヤマ。安かろう悪かろうではなく、自社の「十八番」と「引き算思考」を武器に、売上台数のシェアで「炊飯器メーカー」としてトップに躍り出る可能性が現実味を帯びてきている。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木洋子)
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