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貯金も家もあるのに老後不安が払拭できない人たちの事情(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/17/hasan123/msg/780.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 9 月 27 日 20:35:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

お金がどんなにたくさんあっても、将来のことを考えると、あなたは不安を感じているか?(写真はイメージです)


貯金も家もあるのに老後不安が払拭できない人たちの事情
http://diamond.jp/articles/-/141369
2017.9.27 吹田朝子:(社)円流塾代表理事、STコンサルティング(有)代表取締役社長  ダイヤモンド・オンライン


貯金も家もあるのに老後に不安を感じている人は枚挙にいとまがない。そんな人たちに限ってお金に執着しており、「他人との比較」から生まれる損得勘定が知らぬ間に身についている。その損得勘定のためにお金だけでなく、対人関係にも良くないことが起こっている。そこで、今回はお金や不動産で何億円も持っている人、節約で2000万円以上貯めた人、それぞれの不安事例を紹介しながら、その人がどんな行動をすればいいのかについて、FPの吹田朝子氏がアドバイスする。

【お金しか信じるものがない独身Aさんの例】

「私、老後までやっていけるでしょうか?」

 正面からは目を合わせず、恥ずかしそうに相談してきた女性Aさんは50代半ば。ブランド品は身に着けず、質素倹約を絵に描いたような婦人だ。

「よくある相談かな」と思いきや、話を伺うと、どうやらかなりの資産があるようだ。Aさんの状況および不安の要素は以下の通りだ。


<Aさん:猫と暮らす独身女性(54歳)>
資産・家計の状況

・会社員として仕事一筋。おしゃれなどに興味はなく、交流も少なく、無駄遣いはしない。
・親に勧められて自身のマンションのほか不動産を保有。合わせて計2億円相当。
・現預金も数ヵ所に分散しているのを合わせると約9000万円になる。

不安の要素
・結婚については今まで良い縁がなく、これからもずっと一人だろう。あと10年で定年を迎えるが、これからの自分の医療や介護にかかるお金を考えると、まだまだ足りないと思っている。
・唯一の癒しである猫も、自分がそばに居られなくなった時のことを考えて、信頼できる人に猫の世話をしてもらうために、お金はしっかりと残したいと考えている。ちなみにペット生活費として500万円相当の生命保険に入っている(死亡時の受取人は兄弟)。



 ここで、Aさんの資産状況と不安の要素に違和感を抱いた人も多いのではないだろうか?そもそもAさんは、これだけの資産があるにもかかわらず、なぜ、そんなに不安で不安で仕方がないのだろうか?

 普段のAさんの生活を伺ってみた。仕事の昼休みは自宅で作った弁当を持参し、自分のデスク(机)で黙々と食べる。仕事は責任をもって最後まで見届ける性格のため、残業も多く、遊んで帰ることは少ない。休日は猫と戯れ、平日用の常備菜作りに励むため、月にかかる食費や交際費も非常に少ない。交際については、以前、自分のマンションを当てにされて不快感を抱いた経験を持ち、対人関係には不信感があるようだ。猫のことを話す時以外は、楽しそうな表情があまり見られないのがとても気になる。

資産があっても
なぜ不安なのか?


 このようにAさんが無駄遣いをせず、資産がかなりあっても、いまだに不安を払拭できない大きな原因として、以下の3点が考えられる。


(1)悩みを相談できる友達がいない
(2)「近づいてくる人はお金目当てではないか?」と疑ってかかるようになり、人に対する不信感がある
(3)自分に万一のことが起こった場合、お金に頼るしかないと思っている



 過去の交際で、マンションを当てにされた不快な経験から人間不信に陥ったAさんの不安を増長させているのが、自身のケガの多さにあるのではないか。

 事実、階段で転んだり、自転車をよけきれなかったりといったケガが多く、治療のためにかかる通院の費用やタクシー代はかなりかかっているという。自宅と職場の往復のような生活が中心になっていると、どうしても行動範囲が狭くなる。そのため、運動不足で筋力が衰え、姿勢も悪くなって、ケガをしやすくなっているのだろう。

 だから万一の病気やケガが起こった時、かかる医療費や介護付き有料老人ホームの利用、暮らしているペットの生活費等を考えると、「自分のお金や資産ではまだまだ足りない」と嘆いているのである。

孤独・人間不信によるお金依存から
脱却するにはどうすればいいか?


 実は、Aさんは、現状のままでは、経済的にいつまでたっても解決しないだけでなく、メンタルでも大きな損失を被りかねない。

 筆者の相談経験から分析すると、Aさんのような人は警戒心がある一方で、意外にも世間に疎く、身近に相談できる友達もいない。そのため、巧妙な詐欺的なものにひっかかりやすい傾向がある。もし、Aさんがこのまま歳を重ねていくと、まさに格好のターゲットになってしまうだろう。

 彼女が持つべきものは「お金」ではなく、「友達」や「健康」が先なのである。人との信頼関係が生まれ健康的になることで、「お金への依存」から解放され、それが不安を払拭するのに役立つといえる。

 例えば、以下のこんな行動を取り入れてみてはどうだろうか。


(1)飼い猫をきっかけに、友達付き合いを徐々に増やす
(2)不動産が好きなら不動産の手入れやガーデニングなど、毎日に楽しみを作る


 特に猫仲間と親睦を深めれば、自然と行動範囲も広がり、楽しみや生きがいも生まれ健康的になるだろう。そして何より大切なのは、本音で話せる信頼関係を作ること。そうすれば、親しい人と相談ができるようになる。特にお金の相談で振り込め詐欺のような話があった時は情報を共有し合うことで結果的に詐欺の予防にもつながり、万一、病気やケガ等で入院することになった時に猫の世話をお願いすることができるだろう。たとえこうした交流で手元のお金が減ったとしても、人生で大切な宝が身近にあることに気づけたほうが幸せを味わえるに違いない。

【節約で自分を認めてほしい主婦Bさんの例】

 次にファミリーのケースを紹介しよう。

「私、節約で2300万円以上、家計を浮かせたんです!」

 ものすごく強い“頑張った”感を漂わせて入ってきたBさんは50代。Bさんもまた、家計面では優等生だった。ところがよくよく話を伺うと、これまた大きな出費と不安のスパイラルに陥っていたのである。


<Bさん:節約命で過ごしてきた主婦(50代)>
家庭・家計の状況

・会社員の夫(55歳)と娘一人(20歳)の3人家族。娘の出産を機に、専業主婦になったBさん(53歳)
・相談の始まりは5年前(結婚15年目)。当初年収600万円→5年後の年収は680万円、1ヵ月の生活費は約38万円(うち住宅ローンは13万円)
・毎日節約に励み、結婚20年で預貯金は約2300万円まで貯めたというが…。


 夫の給料はさほど高くないため、Bさんは、節約で家計をやりくりする術を身につけた。節約して預貯金を増やそうと、普段から美容院にも行かず、前髪を自分で切り、洋服もフリマか安い通販を利用している。住宅ローンも抱えていたため、クルマを手放したほか、生命保険は掛け捨ての安いものに見直した。通信費も格安スマホへ変更して不要なオプションを早めに外すなど徹底した。その結果、結婚20年で約2300万円を貯めることができたというから、家計面では非常に優秀だ。

節約生活で犠牲にして
しまったものとは?


 しかし、「それは優秀ですね」と伝えた矢先に、Bさんの中で蓋をしていた胸のうちが堰を切ったように涙とともに溢れ出てきた。

 実は、娘が都立高校に入学したものの、1年の時に登校拒否になった。せめて高校までは教育を受けさせたいと思い、不登校専門の高校に3年間通わせたのである。その学費は、通常の都立高校の約2倍もしたという。それでもなんとか娘は高校卒業し、無事に就職できたと思いきや、今度は職場で上司のパワハラに遭い、退職した。心身ともに傷ついた娘は経済的自立心を失いかけているという。

 その間、夫は相談にほとんど乗ってくれず、昔のママ友とも疎遠になってしまったとのことだ。その原因は、2つある。1つはBさんが毎日節約中心のことばかりを考え、夫との会話があまりなかったことにある。夕食もコスパ主義で、楽しむ余裕は二の次だったらしい。これでは家族の団らんで育める家族の絆も、貯蓄の犠牲になった家族の一例といえるだろう。
 2つ目はママ友との付き合いだ。Bさんはママ友から品をもらった際に、お礼など余計なことはしない主義だったために、交流はどんどん減っていった。ママ友を通じて子どもの悩みを相談することもできず、結果、子どもへの対応が遅れたのだろう。

 Bさんは、今までせっかく節約して貯めたお金も、娘の思わぬ学費で600万円減らしてしまったし、その後も娘がパワハラで退職、社会人として自立できないかもしれないという大きな不安を抱えている。

節約地獄に陥らないための
3つの改善策とは…


 最初にBさんが、節約できた金額を自慢げに話した時、「私を認めてほしい、褒めてほしい」という自己承認欲求が強い人だという印象だった。Bさんが夫に認めてもらおうと節約・貯蓄に奮闘するあまり、夫は妻の金の話にうんざりし、会話することも少なくなっていったのではないか。娘が登校拒否になった話に関しては専門家ではないので推測になるが、娘さん自身は周りの言動の影響を受けやすい感受性の強い人だという。そういう場合、ストレス耐性が低く、ストレスをためやすい。自分の話や悩みの相談をしても母は耳を傾けてくれなかったため、自分を認めてもらおうという行動が登校拒否という形で現れたのではないだろうか。

 Bさんにとって必要なのは、お互いのコミュニケーションと認め合う意識である。例えば、以下のような行動から入ってみたらどうか。


(1)まず毎週土曜の夜など、家族の会話をする時間作りだ。自分も含めて一人ひとりの幸せに大切なことや悩み等を話し合ってみる。話題に困るのであれば、好きな本や話題の記事などを紹介して共有することからでもいい。
(2)お金は「幸せのための道具」と認識し、これから何をするために、お金をどう使って準備していけばいいのか整理してみる。そのための節約なら、家族みんなで、目標を共有し、達成したところからねぎらうこともできるだろう。
(3)それぞれの楽しみ・生きがいを尊重したプレゼントなども工夫して、味わってみる。


 そんな視点から始めると、お金以外に感じる有難さ、お金で買えないものの大切さが実感でき、節約や貯蓄に固執しなくてもすむ生活を考えるのではないか?

お金の流れの「滞留」が
人生の「停滞」を呼ぶ


 以上、人間不信で行動範囲を狭くしている人、自己承認欲求から節約に走ってきた人の例を紹介してきた。共通して言えることは、どんなにお金を持っていても人間関係の不和が、結果的にその人自身の不安に現れていることだ。

 Bさんのように節約で貯めた他のケースでも、夫に認めてもらえなかったため結局リバウンドを起こして衝動買いに走り、貯蓄を減らすといった、無理な節約が逆効果になった例も多い。

 大事なのは、貯めることではないのだ。

 私たちは人と関わり合って生活していく生き物。お金に固執して、節約やケチな生活を極度に続けることで、お金の流れを滞留させてしまうと、実は、自らの人生の流れも停滞させてしまいかねない。

 また、一時的に貯まったと思っても、人間関係(家族、プライベート仲間等)とお金とのバランスが狂ってくると、Bさんのケースのように不本意なお金が出ていくことになる。

 つまり、自分だけ得をするという損得勘定や節約で貯めるのではなく、お金は「社会や人生の潤滑油」と思って、「お金を循環させて自分も受け取る」という視点を持てるかどうかが、この人間社会で幸せに生きていくための大きなカギと言えるのではないだろうか。

※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため社名や個人名は全て仮名とし、一部に脚色を施しています。ご了承ください。



 

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コメント
 
1. 2017年9月27日 21:52:36 : UOounaho0Q : pV9VIS@IPfw[175]
払拭は できぬ雑誌が 煽るから

2. 2017年9月27日 21:58:25 : dQuuljkH5D : PXPtnoJtrik[10]
オレオレ詐欺で預金を下ろして支払えばよろしい。

3. 2017年9月28日 00:33:56 : Qcz4ysAepE : H6Kokfr_X@s[144]
お金は道具。
有効に使わなければ意味がない。

4. 2017年9月28日 08:10:06 : fGuGCb1aDA : 6_poo@NGpks[349]

啓蒙思想の現代版であるパーソナルな各種の「人生相談」

それは単に専門家を自称する人間が

営利目的に行う皮相で浅薄な商業的啓蒙にすぎない

「黙って生きて 黙って死ねばよい」


5. 2017年9月28日 12:54:40 : xoWM0n4ZTA : M7nDznQWqak[2]

人はみんな野垂れ死にするのだ。
みんな大往生すると考えてもいいが、同じこと。
金はあってもなくてもよろし。

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