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日産・初代リーフ(「Wikipedia」より/CEFICEFI)
ガソリン車が世界的禁止、日産が自画自賛「各社が日産追いかけ」「EV距離問題は解決」
http://biz-journal.jp/2017/09/post_20591.html
2017.09.15 文=河村靖史/ジャーナリスト Business Journal
世界中で環境規制が強化され、電気自動車(EV)が環境対応車として本命視されるなか、他社に先駆けてEV市場を開拓してきた日産自動車が量産型EV「リーフ」の2代目を発表した。新型リーフは航続距離を400km(JC08モード)と、先代の1.4倍に伸ばすなど、実用性を高めた。初代リーフは当初の期待とは裏腹に販売は苦戦したが、新型車の販売では「(先代リーフの)2〜3倍を確信している」と強気の姿勢を見せる。ただ「自動車メーカーが考えているほど、消費者はEVに興味を持っていない」との指摘もあり、EV需要が本格化するかは不透明だ。
「日産は電気自動車(EV)の世界をつくった先駆者。世界が本格的なEVの時代を迎えるタイミングで、技術の日産の粋を詰め込んだ新型リーフを提供できることは素晴らしいチャンス」(日産・西川廣人社長兼CEO<最高経営責任者>)
日産は9月6日、フルモデルチェンジした「リーフ」を幕張メッセ(千葉市)で世界初公開した。世界中の自動車メーカー各社が環境対応車の本命はEVと見て開発を強化しているなか、日産はEVで先行、孤軍奮闘してきただけに新型リーフの販売増に自信満々だ。
ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、クリーンディーゼル車、燃料電池車など、環境対応車の本命をめぐって自動車各社の意見が分かれるなか、日産はEVこそ環境自動車の本命と見て2010年、量産型EVで初の専用モデルとなる初代リーフを市場投入した。しかし、リーフの累計販売は7年間で28万台と苦戦する。日産のカルロス・ゴーン会長はルノーも含めたグループのEVの累計販売を「16年度までに150万台」との目標を掲げたものの、実績は42万台と目標に遠く及ばなかった。
EVの販売が苦戦したのは「短い航続距離」「充電インフラの未整備」「高い車両価格」の3つが主因だ。なかでも初代リーフの航続距離は200km。ユーザーからはエアコンをオンにした状態で実質100km程度しか走行できない航続距離に対する不満が大きかった。そこで日産は、2015年に航続距離を280kmにまで伸ばしたモデルを追加した。そして今回、リチウムイオン電池を改良するなどして航続距離400kmにまで伸ばし、「日常的な使い方なら週1回の充電ですみ、EVの航続距離の問題はもはや解決した」(日産)としている。充電インフラについても国内に限っていえば、40分で80%まで充電できる急速充電器が7200カ所整備されている。
■内燃機関のクルマ、市場から締め出される
日産が新型リーフの販売増に自信を示すのは、実用性を高めたからだけではない。この7年間でEVを取り巻く環境が様変わりしたためだ。英国とフランスは40年にガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する政策を発表。世界最大の自動車市場である中国では、自動車メーカーにEVなどの環境対応車の一定以上の販売を義務付けるのに加え、同じくガソリン車、ディーゼル車の販売禁止を検討している。都市部での大気汚染が深刻なインドでも同様の動きが出ており、近い将来、内燃機関のクルマは市場から締め出される傾向にある。
こうした動きに対応して自動車メーカー各社も、EVシフトを鮮明にしている。フォルクスワーゲン(VW)は、ディーゼル不正問題の影響もあってEVの開発に注力、EVのラインナップを拡充して25年にEV販売比率を最大25%にまで引き上げる計画。ダイムラーもEVの新商品を積極的に投入して、25年までにEV販売比率を25%にする。ボルボは19年に全モデルを電動化する計画を公表、ジャガー・ランドローバーも20年から販売する全モデルを電動化する方針だ。
電動化技術に経営資源を集中するため、SUBARU(スバル)はディーゼルエンジンの開発から撤退、ホンダもディーゼルエンジン事業を縮小させる。日産のダニエレ・スキラッチ副社長は「日産が初代リーフを市場投入した時、日産はどうかしていると言われた。それが今や各社が日産を追いかけている」と話す。
自動車業界の環境対応車のトレンドは完全にEVとなっているだけに、EVで先鞭をつけてきた日産は「初代リーフは時代の先駆者。(2代目は)今後の日産のコア」(西川社長)と言い切る。
■EV一色への違和感
ただ、規制も自動車メーカーもEV一色となっている現状に違和感を抱く意見もある。「現在のEVシフトは規制によってつくられたもの。消費者が不便なEVを選択するのかは疑問」(輸入車メーカーの日本法人社長)だからだ。環境対応車の販売を一定比率義務付けられる自動車メーカーも、「EVの新商品を投入しても、本当に売れるのか」を懸念している。
新型リーフは価格について約315万円からと、航続距離を伸ばして、自動運転機能などを追加しながら、初代リーフからほぼ据え置きとされた。国内では約40万円の補助金が支給されるため、200万円台で購入できる。米国での価格は公表されていないものの、カリフォルニア州などのゼロエミッション車規制(ZEV規制)などをクリアするために「(損を覚悟しても)販売台数を確保するため、戦略的な価格設定にするしかなかったのでは」とライバル自動車メーカーの役員は分析する。
実用性を高めた新型リーフを発表し、EVシフトの追い風に自信満々の日産。しかし、現状、世界販売に占める販売比率が0.5%のEVが本格的に普及するのかは、依然として不透明だ。
(文=河村靖史/ジャーナリスト)
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