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経産省に振り回される東芝…再建の命綱・半導体事業売却が頓挫の可能性、国のいいなり経営(Business Journal)
http://www.asyura2.com/17/hasan123/msg/403.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 8 月 29 日 01:38:40: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

         東芝・綱川智社長(つのだよしお/アフロ)


経産省に振り回される東芝…再建の命綱・半導体事業売却が頓挫の可能性、国のいいなり経営
http://biz-journal.jp/2017/08/post_20369.html
2017.08.29 文=編集部 Business Journal


 東芝の綱川智社長は、悲しいかな今回も存在感はなかった――。「今回」とは、半導体子会社・東芝メモリの売却先を切り替えたことだ。東芝は2018年3月末までに債務超過を解消しないと上場廃止になる。債務超過解消の切り札が東芝メモリの売却である。

 8月23日付日本経済新聞が『東芝の半導体売却 WDと協議入り 機構と連携 月内決着へ 不調なら再建策見直し』と報じた。また、共同通信は『東芝:半導体子会社の売却交渉先、WD陣営に絞り込む方針』と伝えた。

 いずれも東芝が東芝メモリの売却について、米大手ウエスタンデジタル(WD)などの新「日米連合」と交渉を本格化させるという内容だ。新日米連合は、WD、米投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と政府系ファンドの産業革新機構、日本政策投資銀行で構成される。

 これまで、「日米韓連合」が優先交渉権を得て交渉してきた。日米韓連合には米投資ファンドのベインキャピタル、韓国半導体大手SKハイニックス、革新機構、政投銀がグループを形成していた。革新機構と政投銀は、経済産業省の“御意向”に沿って新たな日米連合に乗り換えた。

 東芝は8月24日、社内外の取締役による会議を開き、月内の売却契約締結に向けWD陣営と優先的に協議することを決めた。

■東芝メモリ売却は経産官僚が主導

 8月24日付朝日新聞は『東芝、新日米連合に軸足 半導体売却 経産省主導で一転』と報じた。記事によると、経産省の意向によって、東芝メモリの売却先が二転三転している様子がうかがえる。

 官僚たちの夏は人事の季節だ。経産省では7月5日、人事異動が発令された。同省のなかでは、電機業界を担当する商務情報政策局が東芝問題を扱う。商務情報政策局長だった安藤久佳氏は中小企業庁長官に転じ、寺澤達也氏が新たな局長に就いた。

 安藤氏は1983年、東大法卒、通産省に入省した。首相秘書官、資源エネルギー庁資源・燃料部長、関東経済産業局長を経て、15年から商務情報政策局長を務めていた。一方の寺澤氏は84年、東大法卒、通産省に入り、経済産業政策局経済産業政策課長、官房審議官、商務流通保安審議官を経て、15年から貿易経済協力局長だった。

 世耕弘成経済産業相が7月4日の記者会見で述べたところによると、「年次にこだわらない適材適所の異動」だという。安藤氏の異動も「特別なものではない」とコメントしている。だが、世耕氏の発言を額面通り受け取る向きはほとんどいない。安藤氏は東芝問題の渦中にいたからだ。

 東芝は6月21日、東芝メモリの売却について、日米韓連合を優先交渉先に決めた。「週刊文春」(文藝春秋/7月13日号)は、内幕について「交渉先は東芝が決めたことになっているが、経産省の意向に従った」との東芝幹部の言葉を用いて、安藤氏が働きかけたと報じている。

 WDは、同業の韓国・SKハイニックスを含む日米韓連合に売却することに強く反発。売却差し止めの訴訟を起こした。WDの訴訟リスクが解消されないことから、日米韓連合との交渉は行き詰まっていた。「いつまでかかるんだ」と世耕氏は激怒したと伝えられている。

 困難な状況を打開するため、経産省はWDと和解する方針に転換。新局長となった寺澤氏が、綱川氏にWDと交渉するよう働きかけた。

 経産省の意向に綱川社長は「御意」と従ったことになる。東芝の社内外の取締役も右向け右となったわけだ。これで東芝メモリの売却先が完全に入れ替わった。

■経産省主導の新日米連合案は空中分解の可能性

 日米連合の買収総額は1兆9000億円。東芝が当初から掲げていた2兆円に届かない。そこで、ゆうちょ銀行などの資金を加えてなんとか2兆円程度にまでしたい考えだ。同業の半導体メーカーWDが加わると、各国の独占禁止当局の審査が長引くため、WDは当初、出資ではなく東芝メモリが発行する転換社債を引き受けて1500億円を拠出することで審査を逃れようとしている。それでも中国の審査が6カ月以内に終了するかどうかは不明だ。仮に9カ月かかったら、18年3月末のタイムリミットに間に合わなくなる。

 WHの損失を穴埋めするために最低でも2兆円は譲れないとしてきた東芝が、果たして1兆9000億円プラスアルファで納得するのだろうか。

 東芝社内には、WDに対する強い不信感がある。綱川氏が、経産省にいいように振り回されてWD案をのんだとしたら、社内の半導体部門の反発は一層、強まるだろう。

 WDのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)が当初、東芝メモリが発行する転換社債を引き受ける案を受け入れたとしても、「WDの狙いは東芝メモリの完全支配。株式への転換を早期に求めるだろう」(外資系証券のアナリスト)との見方が強い。東芝は、「WDが出資するにせよ、10年間の保有比率を2割以下にするように求めている」(関係筋)という。

 だが、WDがこんな微温的な案をのむ可能性は低い。なぜなら、WDはM&A(合併・買収)を繰り返し、急成長してきた“野武士企業”だからだ。M&Aで傘下に収めた企業が、たまたま東芝と半導体で提携していたから関係ができただけで、東芝がWDを三重県・四日市工場を運営するパートナーに選んだわけではない。

 東芝の主要銀行3行は「8月中の売却契約の締結」を強く求めていた。「8月中に売却先が決まらなければ、融資枠から資金を引き出せなくなる」と最後通告したという。

 交渉妥結の見通しが立てば、ミリガン氏が月内に来日して綱川氏トップ会談を行い、詰めの協議を行う。合意できればWDは売却差し止めを求める複数の訴えを取り下げるとされているが、WDの態度次第では、急ごしらえの日米連合が吹き飛ぶ可能性もゼロではない。そうなった場合、東芝メモリの売却を断念して、東芝が第三者割当増資を実施して国内外から出資を仰ぎ債務超過を解消する案や、東芝メモリ以外の事業を売却するといった新たな経営再建案を策定する必要に迫られる。東芝メモリを国内で新規株式公開(IPO)するというウルトラCもある。

 東芝メモリの買収に3兆円近い金額を提示しながら、経産省に門前払いされた台湾の鴻海精密工業(ホンハイ)の出番がやってくる可能性もある。

 なお、KKR、産業革新機構、日本政策投資銀行の出資額は、それぞれ3000億円といわれている。残りは銀行からの融資で買収資金を確保し、ゆうちょ銀行まで数合わせで加えられることになっている。

(文=編集部)

 

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