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日本郵政は豪物流子会社トール・ホールディングスで4000億円の減損を出した BLOOMBERG/GETTYIMAGES
3割の日本企業がはまる海外M&Aの「落とし穴」
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10449
2017年8月25日 Wedge編集部 WEDGE Infinity
73兆円。この数字は2000年から16年末までの17年間で、海外M&Aを行った日本企業の買収額上位100社の総額である。トップは28件のM&Aを実施したソフトバンクで8.5兆円と群を抜いている。次に、伊藤忠商事で26件に3.2兆円、さらに日本たばこ産業(JT)が6件で3兆円と続く。上位100社の1件当たりの単純平均買収額は1000億円を超え、まさに社運を賭けた海外M&Aだといえる。
しかし、100社のうち実に3割の企業が、M&Aの後に減損、撤退、さらにはシナジー効果を見出すことができていない。最近でも東芝、日本郵政、LIXILなどの巨額の損失を出した失敗事例は記憶に新しい。こうした事態を受け、経済産業省は8月29日に海外M&Aの敗因分析と対策を検討する有識者研究会を開く。では日本企業の敗因はどこに存在するのだろうか。
「内部留保を貯め込む企業に対して株主や政府からのプレッシャーが強まってきている。国内市場が収縮する中、成長を描くために中期経営計画でM&Aを宣言してしまい、その辻褄を合わせるためにM&Aに乗り出すという本末転倒の企業も存在する。またライバル企業が同じターゲットを狙っていることが判明すると、十分なDD(企業精査、デューデリジェンス)もせずに決断してしまい、買収と同時に減損が発生するというケースも珍しくない」
こう指摘するのは大手会計会社系アドバイザリーファームに勤務し、数多くの海外M&Aを手掛けてきた現役投資アドバイザーの桂木麻也氏だ。しかし、こんな無理な買い物をしようとしている企業に対して、「今回はやめろ」と思い留まらせるのもアドバイザーの役割ではないのか。
「アドバイザリー会社の乱立による受託競争の激化、クライアントである企業側がM&A実務に慣れる事によって手数料水準が著しく低下しているという現実がある。そんな中、クライアントがオーバーコミットをし始めても、止めに入るアドバイザリー会社がどれだけあるだろうか」と投資アドバイザリー業界のモラルハザードも指摘する。
企業のオーバーコミットメント、アドバイザーのモラルハザードといったM&Aのプロセスにおける問題が浮かんでくる。
さらに桂木氏は「日本企業が特に失敗するのがPMI(M&Aの後の現地企業の統治、ポスト・マージャー・インテグレーション)。海外M&Aは異文化の買収である。軌道にのせるために不可欠なプロ経営者を買収企業に送り込めていない」と指摘する。
こうした海外M&Aの「落とし穴」にはまらないために日本企業はどうすべきか。Wedge9月号「減損、撤退が続く海外M&A 3割の企業がはまる『落とし穴』」では、海外M&Aの敗因分析とその対策について、桂木氏が指南する。
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