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高齢者向け求人の実例(週刊朝日 2017年8月18−25日合併号より)
高齢でも年収1千万が夢じゃない! 65歳からのハローワーク〈週刊朝日〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170817-00000018-sasahi-bus_all
週刊朝日 2017年8月18−25号
高齢者の採用を積極的に行う企業が増えている。大手スーパーやファストフード店だけでなく、意外な仕事でもシニアが活躍している。どんな仕事があるのか実際にどうやって仕事を探せば良いのか、取材した。
* * *
高齢者向けの仕事にはいろいろある。勤務時間や賃金などを比較して、やりたい仕事を探せばいい。
高齢者の仕事といえば、マンションなどの管理人や清掃業務を思い浮かべる人が多いだろう。マンションの清掃業務を手がけるパイオニア・サービスは、求人広告で「60〜70代の方が70%活躍中!」とアピールする。担当者は、
「以前から高齢者の勤務は多い。こういった業務は若者からの応募が限られる。定年退職した人のほうが、もう少し働きたいと応募してくれる。住民と毎日顔を合わせるので、あいさつなどがしっかりできる方を採用したい」
給食サービスの馬渕商事は、会社の独身寮などの運営もしている。寮の住み込みスタッフには高齢者が多いという。
「清掃や建物の管理だけでなく、材料の買い出しや調理もしてもらう。夫婦で住み込んでいるケースもある」
建物管理や清掃関連は求人がいろいろあり、選択肢は増える。未経験者でも始めやすく、短時間の勤務でも可能だ。
変わったところでは、日本語学校もシニア人材が支える。東京・高田馬場にある新宿日本語学校では、約60人の先生のうち65歳以上が13人いる。60歳を過ぎてからなった人も少なくない。
森恭子副校長は、
「シニアは経験や知識が豊富。その能力を生かせて、若い学生の役に立てる職場に魅力を感じるのではないでしょうか」
と期待する。
ただ、教えるのはそう簡単ではない。文化庁は日本語教師の条件として、大学で日本語教育を専攻していることや、養成講座を修了していることなどを挙げている。希望の仕事に就くには勉強も必要なのかもしれない。
ほかにも、工事現場や工場では、技術がある経験者が望まれている。自動車の整備士や薬剤師といった資格を持っていると有利だ。語学が堪能で海外で営業や技術指導ができる人は、高齢であっても年収1千万円は夢ではない。
では、仕事探しの具体的な方法を説明していこう。
ハローワークは全国に500カ所以上ある。国が高齢者の就業に力を入れていることもあって、65歳以上の求職者を重点的に支援する「生涯現役支援窓口」が一部に設けられている。現在全国に110カ所あり、国は2020年度までに200カ所まで増やす計画だ。
生涯現役支援窓口のあるハローワーク池袋の高橋大弐職業相談部長は、
「65歳まで同じ会社で働き、一度も履歴書や職務経歴書を書いたことがない人が多い。書き方のアドバイスや、面接の対策もしている」
として、気軽に訪れてほしいと訴える。
ハローワークにはパソコン端末があり、毎日大量の情報が更新されている。自分の希望する条件で求人を検索できるので、とりあえず試しに行ってみてはどうだろうか。
自治体から業務委託を受けて、高齢者の就業支援をしている組織や団体もある。
「東京しごとセンター」は、就業のための知識や技能を身につけるセミナーやイベントを行っている。東京・飯田橋のセンター1階には、55歳以上向けの「シニアコーナー」があり、相談にも対応している。平日夜8時まで開いているので、利用しやすい。
65歳以上が職場体験できる「しごとチャレンジ65」も実施している。インターンのような制度で、企業と就職希望者のギャップを解消しようとしている。16年度は約100人が利用し、半分近くが就職した。
センターでは7月28日にシニア向けの再就職応援セミナーがあり、約30人が参加した。支援を受けて保育補助員として働き始めた内田佳納子さん(57)が講演。「センターの面接対策は絶対に受けたほうが良い」と実体験をもとに助言していた。
商社を定年退職した男性(60)は、
「私は雇用延長の話もあったが、新しいことに取り組むなら早いほうが良いと思い参加した。介護職などに興味をもっています」
と話していた。
こういった組織や団体は、大阪や名古屋、福岡など大都市を中心にある。セミナーなどは基本的に無料なので、利用しない手はない。
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