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高齢者に「働いて年金保険料を納めよ」というのが働き方改革なのか(安倍首相と加藤新厚労相。写真:時事通信フォト)
年金75歳受給 高齢者が幅をきかせる政治家ならではの発想
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170810-00000001-moneypost-bus_all
週刊ポスト2017年8月18・25日号
週刊ポスト2017年8月11日号で報じた「年金は75歳までもらえなくなる」特集に、「本当なのか」「どうすればいいのか」といった問い合わせが殺到した。近い将来、「75歳からが高齢者で、それまでは働けるから年金は不要」とみなされる社会がやってくる。そのとき私たちが直面するのは、高齢者になる前に資産を食いつぶしてしまう、老後破産ならぬ「老前破産」である。政府の「一億総活躍」のかけ声のもと、「一億総下流老人」の危機が迫っている。
かつて第1次安倍内閣は「消えた年金」問題で発足早々に国民の支持を失い、その後の相次ぐ閣僚スキャンダルを経て、政権崩壊への一本道を転げ落ちた。それから10年、安倍政権はその時の「反省」を忘れ、年金に対する国民の怒りを買おうとしている。
「75歳まで国民に年金を払わないことで社会保障財政問題を一発で解決する」──という皮算用である。
内閣府の有識者会議「高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会」では、年金受給開始年齢の「75歳選択制」を盛り込み、年内にも閣議決定する方針を打ち出した。かつて受給開始年齢を60歳から65歳に引き上げた年金大改悪(1994年と2000年)の手法と同じである。
さらに、小泉政権時の2004年の改悪では「年金保険料の引き上げ」と「支給額のカット」を決め、制度の矛盾を国民に負担増という形で押しつけた。
当時の政治家と年金官僚が何と説明したか、国民は忘れていない。「100年安心の年金を構築するために」という言葉だ。それは言い換えれば、“このままでは近い将来、年金制度は崩壊する。そうなったら貧困の老後が待っているぞ”という脅しである。
国民はそれを渋々受け入れた。60歳から65歳まで働いて生活の糧を確保し、あるいはその5年間だけ節約すれば、約束された年金が入ってきた頃には、バラ色とは言えないまでも安定した老後生活が送れる。高齢者(年金受給者)になるゴールテープが「65歳」に延びても、何とか働く体力も意欲もある。その間だけでも年金の「受け手」ではなく「支え手」になれば、次世代にも年金制度を継承できる──そう考えたから我慢したのだ。そうした国民の「犠牲」で、“100年安心の年金”はかろうじて成り立った。
だが、それと同じやり口で70歳、さらには75歳へと受給開始を引き上げようとする年金政策からは、国民の犠牲を為政者が「当然の義務」としか考えていないことが見て取れる。政治家と年金官僚たちは、いかに「老後のゴールテープを後ろ倒しするか」に知恵を巡らせるばかりで、その“延長区間”を走らされる国民の苦難など眼中にない。
そのことは、自民党の政策提言に〈65歳から74歳までは「シルバー世代」として、本人が希望する限りフルに働ける環境を整備し、「支え手」に回っていただける社会の構築を目指す〉と記されていることからも明白だ。
65〜74歳を「働ける世代」として扱うのは、高齢者が幅を利かす職場で、税金から高給が約束される政治家ならではの発想というほかない。その特殊な感覚を、一般国民に当てはめるのは暴論極まりない。
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