★阿修羅♪ > 経世済民121 > 796.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
テロ消滅の可能性を秘めた「一帯一路」の巨大物流構想 日本経済一歩先の真相(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/796.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 5 月 27 日 21:16:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

  


テロ消滅の可能性を秘めた「一帯一路」の巨大物流構想 日本経済一歩先の真相
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/206080
2017年5月26日 日刊ゲンダイ


  
   経済面における世界地図の中心が変わる(C)AP

人類を進歩させる物流網

 私自身、中国の方針をここまで過大評価するのは初めて。日本のメディアの評価が過小に過ぎるのも、ムリはないのかも知れない。

 中国の習近平国家主席が打ち出した巨大経済圏構想、「一帯一路」のことである。ハッキリ言おう。この構想は人類の成し得たことのない規模で、経済と文化を発展させる可能性を秘めている。

 中国から中央アジア、中東に抜け、ロシアへと迂回し、欧州全域までの陸路を鉄道や高速道路網で結ぶのが、「一帯」。南シナ海からインド洋、アラビア海を通り、スエズ運河を抜け、南欧に向かう海路を整備するのが、「一路」だ。

 ユーラシア大陸を縦横無尽に駆け巡り、物流を活発化させる壮大な構想には、アジア・中東諸国や欧州の先進国も、大乗り気になっている。

 5月14、15の両日、北京で催された一帯一路の国際会議には全世界の計130カ国、1500人が参加。ロシア、インドネシア、イタリアなど29カ国の首脳が一堂に顔を合わせた。

 中国は今後5年間で、一帯一路のインフラ整備に円換算で17兆円を投資すると約束した。巨額のチャイナマネーが集中投下されれば、世界中のマネーも誘発されてインフラ投資に動き出すに違いない。

 一帯一路が実現すれば、世界の人口の6割以上、GDP総額の3割近くに達する巨大経済圏が誕生するが、変貌を遂げるのは経済分野に限らない。アジア、中東、欧州をつなぐ高速物流網が運ぶのは商品だけではないからだ。人種や民族の異なる人々の交流も強まるし、それぞれの歴史や文化への理解も深まっていく。世界の人々にもたらす影響は計り知れない。

 一帯一路のメリットが中東全域を巻き込めば、政治の混乱や宗教上の対立も解決に向かう可能性が出てくる。テロリズムを生み出しているのは、格差と貧困の蔓延だ。巨大経済圏の出現によって世界のマネーが中東に流入し、貧しい人々が豊かになれば、「IS」もズタズタに断ち切られる。世界中がイスラムテロにもう悩まされずに済むかも知れない。

 このような希望の姿こそ、「人類が成し遂げえなかった」という過大な評価の根拠である。習主席もなかなかやるものである。一帯一路の実現は、戦後70年以上も続いた米国一極時代の終焉を意味する。その時、経済面における世界地図の中心も変わる。大西洋を挟んだ欧州圏と、日本を含む環太平洋圏が、北米を取り囲むような姿から、一帯一路がド真ん中に据えられることになる。

 かような時代の足音が近づいているのに、安倍首相はトランプ米大統領にヘーコラしている場合なのか。そろそろ中国へのムキ出しの対抗意識を捨て、大胆な方針転換を打ち出す時期である。

高橋乗宣 エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。









 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民121掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民121掲示板  
次へ