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「財政黒字化延期、射程に」って、どういうこと?
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/51718985.html
2017年05月16日 小笠原誠治の経済ニュースゼミ
日本のメディアの質の低下に開いた口が塞がらない今日この頃ですが、本日、次のような文字が目に入りました。
日経の記事です。
「財政黒字化延期、射程に」
何か違和感を感じませんか?
特に、貴方が財政再建の必要性を感じているのなら、なおさらだと思います。
「射程に」とか「射程距離に」というのは、本来、自分が考える目標の実現性が高まる場合に使う言葉だと思うのですが、如何でしょうか?
言葉の使い方が完全に間違っているとまでは言いませんが、何かおかしい。
如何にも、黒字化の延期を願っているような雰囲気がありますよね。
で、それはそれとして…
中身を読んでみて、さらにビックリシャックリ!
安倍政権下での憲法改正を求める橋下氏らに、首相は「維新の皆さんの協力と教育無償化などの政策的なノウハウが必要だ」と力説。維新が求める改憲による教育無償化実現に前向きな姿勢を示した。
維新が主張する無償化論は、幼稚園から大学までの授業料をすべて無償とする内容だ。通常の予算措置で5兆円程度とされる巨額財源を確保することは不可能に近いが、憲法に明記すれば政府による予算確保の義務が生じる可能性が高い。
この提言は、首相にとって二重三重の意味で渡りに船だった。年間5兆円程度の教育費負担が軽減できれば子育て世帯の可処分所得は増え、デフレ脱却に追い風。デフレ脱却と憲法改正が一度に実現でき、黒字化目標先送りの口実にもなる。
3月14日。首相は駒を1歩前に進める。ノーベル経済学受賞者のスティグリッツ米コロンビア大教授が経済諮問会議で教育投資の重要性を訴えたうえで「日本の政府債務残高は多くの人がいうほど悪くない。政府と日銀とで一体となって政府債務を相殺すればよい」と主張した。
首相も「スティグリッツ先生は私がずっと言いたかったことをはっきりいってくれた」と歓迎。日本の財政状況も「それほど深刻なではない」などと同氏の主張に同調したという。
ノーベル経済学賞まで受賞したスティグリッツ教授が言っていることだからといって、騙されてはいけません。
いいですか?
もし、政府と中央銀行のバランスシートを合算して、それで全体としての政府の債務がちゃらになるというのが本当であれば、だったら日本だけでなく米国だって、否、世界中の国がそういう政策を採用する筈です。
でも、そんな政策を採用する国は全くナシ!
もう少し具体的に言えば…
仮に日銀が大幅な資産超過になっており、その資産超過分と政府の債務残高が見合うものであるというならば、少しは説得力を持つかもしれません。
しかし、実際の日銀のバランスシートは、ほぼトントンの状態。
どうやったら連結して、政府の借金がチャラになると言うのでしょう。
確かに連結すれば、狭義の意味での政府の日銀に対する債務は帳消しになるでしょう。しかし、その一方で、日銀の負債はそのまま残る訳ですから、今度はその日銀の負債が政府に圧し掛かるだけなのです。
実態はなにも変わらない。
本当に安倍総理という人はいい加減な人間です。大学生のとき、ちゃんと勉強してないからこんないい加減なことを吹聴する、と。
それに、もし、本当に日本の財政状況が悪くないというのであれば、2020年にプライマリーバランスを黒字化する目標自体を撤回すればいいことです。
違いますか?
しかし、そこまではしない。口ではプライマリーバランスの黒字化という目標は維持すると言いながら、その一方では財政の大盤振る舞いをしたがる、と。
要するに嘘つきだということです。
いずれにしても、黒字化延期が射程に入ったなんて、ヘンな日本語の使い方をしないで欲しいと、日経に言いたい!
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