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日銀政策委員、リフレ派増員で民主党色は一掃された(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/264.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 4 月 20 日 15:08:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


日銀政策委員、リフレ派増員で民主党色は一掃された
http://diamond.jp/articles/-/125461
2017.4.20 高橋洋一:嘉悦大学教授 ダイヤモンド・オンライン


 政府は、日本銀行の金融政策を決める政策委員会の審議委員に三菱UFJリサーチ&コンサルティング上席主任研究員の片岡剛士氏と、三菱東京UFJ銀行取締役の鈴木人司氏を充てる人事案を国会に提示した。退任する2人の委員は、黒田日銀になってからの大規模金融緩和路線には批判的だった。この人事が承認されれば、審議委員6人はほぼ、量的緩和に積極的なリフレ的な人になった。日銀の金融政策にどのような影響が出る可能性があるだろうか。

日銀政策委員、リフレ派増員で民主党色は一掃された

 日銀審議委員は6人であるが、今回2名が交代すると、安倍政権になってから民主党政権時代に任命されていた6人全員が入れ替わることとなる。今回の人事が承認されると、6人の出身は、学者・エコノミスト3人、産業界1人、金融界2人となる。

 今回、退任する2人は、大規模な金融緩和に批判的ないわゆる「デフレ派」である。

 これまで安倍政権で任命された4人は、リフレ的な政策を理解していた。今回、人事案に示されている片岡氏はバリバリのリフレ派である。鈴木氏は、久々のメガバンク枠であり、マイナス金利には多少、批判的である。その意味で、今回の人事はバランスをある程度とっているが、審議委員6人はほぼリフレ的な人になった。

 筆者は、岩田日銀副総裁とは出身高校の先輩後輩関係もあり、これまで長くお付き合いがある。また、審議委員のうち、原田、櫻井、今度の片岡の各氏とも、同じリフレ派同士としてこれまでお付き合いいただいている。その人柄や力量も十分に承知しているが、金融政策を間違いなく行えるメンバーだ。

 片岡氏は、これまで多くの実証研究をしており、理論だけではなく、実際の政策遂行に重要な経済データに精通している。たしか、日本の構造失業率(これ以上、下げることができない構造的な下限の失業率水準)については、2%台になっているという実証研究もあるはずだ。構造失業率については原田氏も同様な見解を持っている。

 筆者も本コラムで、構造失業率が2%台という論考を書き、現在の失業率の水準ではそれに達していないので、物価を上げようとするなら金融緩和をもっとやる余地があるという考えを書いた(2016年5月19日付け「日銀の「失業率の下限」に対する見方は正しいか」)。片岡氏にはかつて、手法は違うが、筆者と同じような結論で良かったと言ったことがある。

 いずれしても、片岡氏や原田氏が、それぞれが政策決定会合の場で持論を主張してもらえれば、さらなる金融緩和の期待も出てくる。これで、執行部の3人と合わせて、リフレ派の政策をほぼ確実に遂行する体制になったといえる。

経済を失速させた
日銀人事と消費増税


 今回の人事提案は、アベノミクスの一つの柱はまったくぶれていないことを示している。周知のように、アベノミクスは(1)金融政策、(2)財政政策、(3)成長戦略と3つの「矢」がある。(2)財政政策では、2014年4月からの消費増税という間違った方向に打ってしまった。(3)成長戦略では、各種改革などで岩盤にぶちあたっている。そうした岩盤の突破は容易でない。ところが、(1)金融政策では、首尾一貫した考え方を貫いている。

 民主党政権下では、デフレ派登用の日銀人事に加えて、消費増税の決定は日本経済に大きな悪影響を与えた。特に問題は消費増税を決めた野田首相だ。

 民主党時代の2012年の消費税増税騒動を振り返ってみよう。当時の野田首相は、政権交代前の2009年8月の衆院選の街頭応援演説において、有名な「シロアリ演説」をしている。天下り官僚をシロアリに喩えて、「シロアリを退治しないで増税はおかしい」と言った。その演説では、「マニフェストは命懸けで実行。書いてないことはやらない」とも言った。

 ところが、政権交代後、野田氏はすっかり変わった。財務省色に染まった野田氏は、シロアリ演説を忘れて、増税路線に走った。その野田氏が仕組んだのが、2014年4月と2015年10月からの2度の消費増税だった。

 そして、民主党政権から自公政権になったが、2度の消費増税は既に法律化されていたために、安倍政権が引き継いだ。2014年4月からの5%から8%への消費増税は実施され景気は低迷した。しかし、8%から10%への再消費増税はすんでのところで止まっている。この2発の爆弾が破裂していたら、日本経済はとっくに沈没だっただろう。

 消費増税の火種はいまだに残ってるが、日銀人事ではデフレ派の一掃となった。さすがに今ではデフレ派も表面的には目立たない。アベノミクスになって、日本経済は救われたといえる。

 一概にいえないが、リフレ派は、標準的なマクロ経済学フレームなので、現時点では金融緩和とともに反消費増税が多い。もちろん、インフレ目標付きの金融緩和であるので、ハイパーインフレにもならないし、消費増税すると景気後退になると言ってきた。

 一方で、デフレ派は、反金融緩和、消費増税賛成という立場であることが多い。そして、金融緩和すると、ハイパーインフレになる、国債暴落と言い、消費増税しないと財政破綻、国債暴落と言う。

 両者の意見はまったく異なっていたが、これまで事実を見れば、どちらがより正しかったのかが明らかであろう。

民主党政権時代の
「デフレ派」は一掃された


 アベノミクスは100点満点ではない。しかし、雇用というマクロ経済の最低ラインはクリアしているだろう。なお、筆者の経済政策の評価については、2016年12月29日付け「2016年のアベノミクスは70点、GDPが今一歩だ」を参照していただきたい。

 それにしても、予測を間違い続けてきたデフレ派の学者・エコノミストはまったくお呼びでないことが明らかになった。かつて民主党政権時代、デフレ派の学者・エコノミストが世間を席巻しており、指名されたこともあることを思い出すと、今昔の感にたえない。さすがに今ではデフレ派も表面的には目立たない。ある政府首脳が、デフレ派の学者・エコノミストは予想がまったくハズレるので困ると、こぼしていた。

 今回の片岡氏のように、きちんとした経済予測ができる人が日銀審議委員に指名されるようになり、まともな学者・エコノミストにも正しく予測ができるリフレ派が増えれば、日本経済のためになる人材供給がうまくいくのではないか。

(嘉悦大学教授 高橋洋一)


 

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コメント
 
1. 2017年4月20日 15:17:11 : qz7CagTxqU : hMEXaKpJJMo[24]
タイトルで高橋と予想し一発正解

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