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ミシガン州の公道を試験走行するゼネラルモーターズの自律走行車。
「自律走行車レース」でトップを走るのは、グーグルでもテスラでもなかった:調査結果
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170418-00010003-wired-ind
WIRED.jp 4/18(火) 17:30配信
自律走行車をいち早く人々に届けようとしている企業といえば、グーグル、テスラ、Uberといったシリコンヴァレーのテック企業を思い浮かべがちだ。だが、自動車の開発・製産・流通能力を総合的に評価した結果、フォードやGMといったデトロイトの巨人が、「自律走行車レース」でリードしていることがわかった。
グーグル、テスラ、Uberのようなシリコンヴァレーのスター企業の自律走行技術が、通勤時の渋滞地獄からあなたを解放してくれることに賭けているのであれば、やめたほうがいい。新たなレポートによれば、フォード──そう、デトロイトを拠点にするあの113歳の巨人だ──が、自律走行車の主導権争いでリードしていることがわかった。2位につけているのはゼネラルモーターズ(GM)だ。ルノー・日産、ダイムラー、フォルクスワーゲンがトップ5を争っている。
一方、グーグルの自律走行車プロジェクトを担うWaymo(ウェイモ)は6位、テスラは12位に位置している。ホンダのあとにつけるUberは16位で、ボストンのスタートアップ・Nutonomy[日本語版記事]や中国のバイドゥよりもわずかにリードしている。
Uber、ウェイモ、テスラがテクノロジーを誇示するのを目にし、デトロイトの保守派にはロボティクスの未来に向けた準備ができていないと思っていた人たちには、このレポート結果はでたらめに聞こえるかもしれない。しかし、Navigant Research(ナヴィガントリサーチ)によれば、主導権争いはレースのような展開になっているという。
■テクノロジーだけでは意味がない
ナヴィガントリサーチが新たに発行した「leaderboard」レポートは、この争いに参加者しているプレイヤーたちを、自律走行車を開発する能力だけでなく、そのクルマをマスマーケットに投入する能力を含めてランク付けしたものだ。
「テクノロジーが優れていても、何万というクルマを量産し、人々がそれに乗ってくれなければ意味がありません」と、今回のレポートの共著者のひとり、サム・アブエルサミドは言う。レポートでは、完全自律走行車を開発している18の大企業が選ばれ、技術力、製品戦略、生産力、耐久力、販売、マーケティング、流通などの9つの基準に基づいてランク付けされている。
フォードとGMはどちらも、技術面では80点台前半から中盤のスコアだ。だが2社を総合ランキングの第1位と第2位に浮上させているのは、彼らが昔から培ってきたスキルである。フォードとGMは、1世紀以上にわたって自動車の開発、試験、生産、マーケティング、流通、販売に携ってきたのだ。
加えて、それぞれが自らの弱点を補うために戦略的な動きをしている。フォードは人工知能部門に10億ドルを投じ、ライドシェアリングサーヴィスを手がけるChariotを買収し、自律走行車に必要だといわれるレーザースキャニング技術「LiDAR」を開発するVelodyneに投資した。一方GMは、Cruiseというスタートアップを買収して自律走行の専門知識を獲得し、Lyftと提携している。
それに比べ、ウェイモは技術面では最高得点を獲得しているものの、生産戦略、販売、マーケティング、流通が足を引っ張っている。同社は実績のある自動車メーカーと協力して自社の技術をクルマに搭載する計画を立てているが、まだ大きな取引は成立していない。「製品戦略を除けば、彼らはそのほとんどすべてをもっています」とアブエルサミドは言う。
■レースはまだ始まったばかり
Uberは、ピッツバーグ、アリゾナ州・テンペ、サンフランシスコで自律走行車の試験走行を行っているにもかかわらず、最下位あたりでもがいている。Uberはクルマをつくることも金を稼ぐこともできないので、流通、製品ポートフォリオ、耐久力の評価が低いのだ。すでにライドシェア事業を世界的に展開しているという彼らの中核的な強みは、(自律走行車を普及させるという意味では)実は十分ではないのかもしれない。「自動車を生産するためのインフラを実際にもっている会社がUberの行ったことを再現するのは、Uberが自動車をつくることに比べればずっと簡単なのです」とアブエルサミドは言う。
テスラはランキングの中ほどに位置している。テスラには強い「ヴィジョン」(つまりイーロン・マスク)が存在し、市場参入戦略にも長けている(すでに半自律走行車を提供している)。しかし、ナヴィガントリサーチはテスラを耐久力の点で酷評している(テスラはこの過酷な業界では新参者だ)。また、販売、マーケティング、流通でも厳しい評価を下し(テスラはすべての州で事業展開できていない)、さらに技術面でのスコアも低かった(完全自律走行のために必要であると技術専門家たちに評される高価なLiDAR技術を、マスクは使おうとしない)。
ところで、このレポートには大きな注意書きが付いている。つまり、この結果は何年にもわたって展開されるレースの初期段階のものにすぎないということだ。リストに挙げられた企業はいずれも、優れたパートナーシップや買収によって弱点を解消し、集団の前に飛び出すことができる。この調査の2015年版では、フォードは6位にランクされていたし、Uberはリストに入ってすらいなかった。「今回の結果は、決して最終的なものではありません」とアブエルサミドは言う。
ランキングはいつか変わるかもしれない。だがこの結果は、世界を変えるためには優れた技術以上のものが必要であり、企業としての体力は依然として重要であることを思い起こさせるものである。
ALEX DAVIES
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