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大前研一氏が提唱する「宅配公社」構想とは
公営や官営が大嫌いな大前研一氏が提唱する「宅配公社」構想
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170411-00000023-pseven-bus_all
週刊ポスト2017年4月21日号
ドライバーの人手不足、荷物量の急増などによって宅配便業界が崩壊寸前だと言われている。この危機的な状況を打開するには、どうしたらよいのか。経営コンサルタントの大前研一氏は、荷物を届ける最後の「1マイル(1.6km)」の配送の方法を公営もしくは官営にすべきだと提案している。
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ドライバーの長時間労働が問題となっている宅配便最大手のヤマト運輸は、荷物の急増と人手不足で厳しさを増しているドライバーの労働環境を改善するため、宅配便の基本料金を27年ぶりに引き上げるとともに配達時間指定サービスの見直しや再配達の受付時間を短くすること、荷物量を適正な範囲に抑えることなどを決めた。
この問題については様々な議論が巻き起こっているが、私はすでに約20年前からラストワンマイル(最後の1マイル)の配送を1社に集約する「宅配公社」構想を提案している。なぜなら、日本の住宅は不在率が高いため、宅配便にしろ郵便にしろ、ラストワンマイルにお金と手間がかかりすぎているからだ。近年はタワーマンションや大規模マンションが増えたため、ますますラストワンマイルが遠くなっている。
一方、ユーザーの側からすると、宅配便だけでなく新聞や郵便物、投げ込みチラシなどを届ける業者が、入れ代わり立ち代わり玄関やポストにやってくるのは、時に煩わしいものだ。お中元やお歳暮のシーズンは、1日に何枚も不在連絡票が入っている家も珍しくない。そこで、このラストワンマイルの配達を1社に集約すれば、物流の効率は飛躍的に向上する。その具体的な方法が宅配公社の設立だ。
私はもともと「公営」や「官営」は大嫌いな人間だが、ラストワンマイルだけは公営あるいは協同組合にすべきだと思う。やり方は二つある。一つは自治体ごとに宅配公社を設立するという方法で、これは自治体の財源にもなる。
もう一つは、公営とはいえヤマト運輸や佐川急便、日本郵便などの民間企業が共同運営するという方法だ。つまり、ラストワンマイルを届けるためのデポは地区ごとに宅配会社のうちの1社を決め、各社はそこに配送する。そこから先は、クール便などの特別な荷物以外はその地区を任された会社が“右代表”で1日1回(場合によっては朝・夕2回)、各家庭にまとめて届けるのだ。
新聞や牛乳なども一緒に配達すればよいだろう。そうすれば宅配会社のドライバーの負担は大幅に軽減されるし、ユーザーも1日に何回もインターホンを鳴らされずに済む。
そして宅配会社間の競争は、ラストワンマイル以外のところでやればよい。たとえば、よりきめ細かい顧客対応やドライバーの負担を増やさなくてもできる配達時間指定・再配達のシステム作りなどである。
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