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スーパーの「顆粒だし」は使ってはいけない!化学調味料まみれ、料理をしないのは命を脅かす
http://biz-journal.jp/2017/04/post_18615.html
2017.04.07 文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 Business Journal
農林水産省が2016年6月に発表した「果樹をめぐる情勢」という調査によると、日本人の果物の消費量が年々落ちているようです。年代別に見ても、70代を除くすべての年代で、ここ10年の消費量は落ちています。
果物を毎日食べない理由の第1位は「日持ちがしないので買い置きができないから」、第2位は「値段が高いから」、第3位は「皮をむく手間がかかるから」となっております。
果物の皮をむくのが面倒なのか、とあきれる次第です。果物の皮をむく行為を面倒だと考える人は、料理するのはもっと面倒だと考えることでしょう。実際、旭化成ホームプロダクツが20〜30代の女性500名を対象に行った、「料理」に関する意識調査には、それが明確に表れています。なんと、夕食を自分でつくる頻度が「週に0日」と回答した人が、全体の25%もいました。つまり、若い女性の4人に1人は、まったく自炊していないのです。
筆者の友人にも、そんな女性の1人がおります。30代で美しくとても有能な薬剤師ですが、つい先ごろまで「リンゴの皮もむけない女性」でした。そのことを母親にあきれられたと語っておりました。ちなみにこの女性は、筆者が主宰する一般社団法人「日本オーガニックレストラン協会」の「オプティマル・クッキング・アカデミー」に通い、わずか数カ月で、みごとな料理がつくれるようになりました。
このように、最近は料理をしない人がずいぶん増えているようです。さらに、料理をする人のなかにも、「豆を煮るのが面倒」「だしをとるのが面倒」という人は多いようです。そのため、工業製品化された顆粒の「だし」が売れるようになっているのでしょう。しかし、だしをとることは、まったく面倒ではありません。多くの方々が、顆粒だしを販売している企業に洗脳されているのです。
ヨーロッパなどでは、動物の肉や骨、野菜などをじっくり煮だしてスープをとり、それを「だし」として使うので、これを面倒と感じるのもわかります。しかし、日本のだしは魚介類などからとることが多く、そもそも「インスタント」のようなものです。
昆布をしばらく水につけておいて、火にかけて沸騰するのを待つだけなのに、どこが面倒なのでしょうか。鰹節や干しシイタケでだしをとる場合でも、ただ火にかけて、だしが出た頃合いを見計らって具材を引き出すだけです。
■複数のだしを組み合わせると、うま味が数倍に
だしというのは、食材を水や熱水に浸して、その食材の成分を溶け出させたものの総称ですが、私たちがだしを「おいしい」と感じるのは、そこに「うま味成分」と呼ばれるものが入っているからです。うま味は、塩味、苦味、甘味、酸味と並ぶ「基本五味」のひとつで、ほかの4つの味を組み合わせてもつくり出すことができないもので、ほかの4つの味と同様に、舌にある味蕾細胞で認識されます。
日本のだしによく使われる昆布に含まれているのが、アミノ酸の一種である「グルタミン酸」です。グルタミン酸は、お茶、トマト、白菜などにも多く含まれています。また、鰹節に含まれている「イノシン酸」や、シイタケに含まれる「グアニル酸」は、核酸系のうま味成分といわれます。
きちんととった昆布だしはとてもおいしく、味噌汁やお吸い物などの汁物に使ったり、煮ものや炊き込みごはんにも使われます。しかし、その昆布だしに鰹節が加わると、そのおいしさが幾倍にもなることが知られています。それは、私たちの味覚がグルタミン酸とイノシン酸を同時に摂取した時に、味覚受容体が急激に活性化することで味覚神経に刺激を与え、脳が強くうま味を感じるからです。違ううま味成分が同時に存在すると、感じ方が何倍にもなるのです。
しかも、グルタミン酸に対して、20〜80%のイノシン酸が加わった時に、最高のうま味が感じられるということもわかっています。多くのおいしいといわれる料理は、その割合を守っています。20〜80%の間のどこをとるかについては、料理をする人と食べる人が決めるのです。要するにそれが「好み」です。
また、うま味成分がしっかりあると、塩味の感じ方も変わってきます。きちんととっただしを使った料理は、塩の量が少なくてもおいしいと感じられるのです。一方、筆者の経験では、化学調味料を使うと塩の量は増える傾向にあります。それは、化学調味料には、天然のだしに存在しているグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸以外の複雑なうま味成分がないため、どうしても薄っぺらい味にしかならないからだと考えられます。そうなると、味を調えるためには塩味や甘みを加え、それでも足りないのでさらに化学調味料を加える、といった具合にどんどん濃い味付けになってしまうのです。
■だしをとった後も食材になる
和食の本などでは、おいしい昆布のだしをとるためには沸騰直前で昆布を引き上げなくてはいけない、などと書かれています。確かにそうなのですが、家庭で味噌汁をつくる時にまで、そんなことをする必要はないと筆者は常々申し上げております。味噌汁をつくる時には、昆布もひとつの具材と考えて一向に差し支えありません。むしろ、そのほうが昆布の持つ栄養成分をすべて摂取することができてよいと思います。実際に筆者は、自宅で料理する際には、そのようにしております。
干ししいたけのだしは、水に浸して5時間程度経過させ、そのまま使ってもいいですし、それを火にかけじっくり煮だしてもおいしいです。無論、煮だしたほうがよりよいだしがとれます。
どうしても、いちいちだしをとるのが面倒だという方は、きちんととっただしをストックしておくことも可能です。だしを濃い目にとって保存し、使う時に薄めるのです。
普段、料理をしていない方々も、思い切ってだしをとってみませんか。難しく考える必要などありません。今は、ネットで調べればだしのとり方を動画で確認できます。一度見れば、やり方はすぐにわかります。問題は、“料理をつくらない”という習慣を変えることができるかどうかです。
料理をするという小さな日常が、自分を良い方向に導いてくれることは自明の理です。あとは、初めの一歩を踏み出すかどうかです。おそらく、「自分を変える必要がない」と思っている人は、一人もいないでしょう。今までやらなかったことをやってみると、がらりとものの見方が変わる、ということはよくあります。あなたが小さな決意をなさることを願ってやみません。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)
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