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中国の回復基調が鮮明化、景気過熱への懸念は?
中国経済の回復基調が鮮明、景気過熱への懸念は?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170406-00010001-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 4/6(木) 17:00配信
足元の中国経済は回復基調が鮮明となってきた。国家統計局、中国物流購買聯合会は31日、3月の製造業PMI(景況感指数)を発表した。結果は51.8で、2月の51.6と比べ0.2ポイント改善しており、市場コンセンサスである51.7を0.1ポイント上振れした。景気判断の分かれ目となる50を8か月連続で上回っている。
詳細指数の状況をみると、在庫は原材料、製品共に50を下回り縮小、前月を下回り悪化している。在庫調整が続いているが、内外の受注、購買量、生産は50を上回り拡大、前月を上回り改善している。企業経営者が思う以上に需要は強いようだ。
さらに、就業人員が拡大に転じている。50を超えるのは2012年5月以来、4年10か月ぶりである。稼働率が高まっている上に、企業経営者は人員を拡大させるほど、景気の先行きに自信を持ち始めているといえよう。
一方、急騰の続いていた原材料価格については、購入価格、出荷価格ともに拡大・悪化となり、価格上昇はひと段落している。
製造業だけでなく、サービス業も好調である。3月の非製造業商務活動指数は55.1で先月と比べ0.9ポイント上昇、2014年5月以来の高水準となっている。
実質経済成長率ベースの予想では、2017年1-3月期について、多くの市場関係者が2016年10-12月期と比べ穏やかに回復すると予想している。
1、2月の工業用電力使用量、鉄道公道水路による貨物輸送量、民間投資、輸出入などはいずれも増勢が加速しており、企業利益、財政収入なども伸び率が高まっている。交通銀行の連平チーフエコノミストは、「需給両面の要因から生産は加速、サービス業も発展の勢いが強まっている。最近、経済の好転を示す指標が増えており、今年1-3月期の成長率見通しを引き上げた」などと発言している。
ただし、今後、景気がさらに過熱することはなさそうだ。
というのも、3月後半、北京、広州、佛山、中山、東莞、厦門、鎮江、成都、滄州、句容、嘉興、長沙、廊坊や、国家クラスの貧困県である安徽省臨泉県に至るまで、多くの都市で不動産購入制限政策が発動されている。
その地方で納税していない者に対して不動産購入を制限するなど購入者資格に制限を加えたり、銀行借入の条件を厳しくしたりするといった政策である。たとえば、不動産価格上昇の目立つ北京では1週間の間で複数回の購入制限政策が打ち出されており、オフィス用物件を個人に売ってはならないといった史上最も厳しい政策が打ち出されている。
2016年における全国固定資産投資に占める全国不動産開発投資の比率は17.2%である。不動産投資が固定資産投資の大きな部分を占めるが、これが過熱することはなさそうだ。
今年も供給側改革が進展すると予想され、製造業の投資の伸びは鈍いだろう。全体として設備投資が過熱する可能性は低いだろう。
金融面では、人民銀行は資金供給を絞り始めており、金融政策は緩和から中立にシフトしつつある。金融当局は景気過熱懸念を意識し始めている。
全人代が終わり、各中央系部局、地方政府における具体的な経済運営方針は固まっている。一帯一路戦略、供給側改革が進展し、産業レベルでの政策などが打ち出されるだろうが、同時に、資源価格、素材価格がさらに上昇しないように当局は細かな関与を行うであろう。
設備投資は安定する一方で、所得水準の向上、消費の高度化、農村部の活性化などにより、消費は底堅く推移する。昨年5月、中国人民日報は、「中国経済はV字回復することはない。L字回復になるだろう」との見方を示したが、今はL字の縦の部分が終了し、横の部分に移行している。当局のマクロコントロールの下で、消費が景気を下支えすることで息の長い安定成長が続きそうだ。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサル ティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」、メルマガ「週刊中国株投資戦略レポート」も展開中。
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