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子供の「教育資金」調査 小・中・高・大学……大人になるまで1000万円で足りる?(写真=PIXTA)
子供の「教育資金」調査 小・中・高・大学……大人になるまで1000万円で足りる?
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170325-00000007-zuuonline-bus_all
ZUU online 3/25(土) 10:10配信
「子どもの教育資金に関する調査2017」がソニー生命から発表され、教育資金に不安を感じる親は、「非常に不安を感じる」「やや不安を感じる」を合わせて75.0%であることが分かった。同様の質問で15年は80.2%、16年では79.4%。ここ数年減少傾向にあることが分かる。
徐々に景気が回復しているからだろう。収入の維持や増加がある程度見込める状況であれば、将来への不安も軽減されるからだ。
とはいえ、不安を感じる親が4人に3人というのはやはり多い。不安要因のトップは、「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」で57.2%であるが、教育にも格差が広がる昨今、選択肢が多すぎて見通しが立てづらい現実が浮かび上がってくる。
■子どもが社会人になるまでに必要な教育資金は平均1194万円
同調査では毎年、未就学児の親に、子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金がいくらくらい必要だと思うか調べている。2017年の平均は1194万円だったが、2016年は1136万円、2015年は1156万円とやや減少傾向だった。さきほどの、不安を感じる割合が減少傾向にあることと合わせて考えると、将来に明るい兆しが出てきたと言えるのではないだろうか。
■小学校 公立約193万円、私立約921万円
文部科学省「2014年度子供の学習費調査」によると、公立小学校にかかる教育費と給食費は6年間合計して約61万円。差額の約132万円は学習塾や習い事などの学校外の活動費用だ。学校内の費用の実に倍以上かかっている計算になる。学校の勉強に遅れないように通う補習塾、中学受験のための進学塾、英会話、スイミング、ピアノ、絵画教室など、今の小学生は忙しい子が多い。
小学3年生ごろになると、塾の時間が夜になり、親にお迎えに来てもらう連絡を入れるために携帯電話を持ち始める子が増えてくる。携帯電話の利用ルールや費用のことまで、親の悩みも増えてくるが、共働きで乗り切る家庭も少なくない。
私立になると、学校内の費用が約559万円、学校外の費用は約362万円で、小学校だけで1000万円近くかかることになる。私立の小学校は一人一人をとても面倒見よくケアしてくれるが、学校の勉強などについていけないと転校を勧められるケースもあり、公立以上に学習塾などの学校外の支出が多い。
■中学校 公立約145万円、私立約402万円
中学校になると、学校外の費用に公立と私立の差があまりなくなり、3年間合計して約94万円。中学生になると部活動などが活発になり、学校外の活動にかける時間が少なくなるためでもある。
教育費と給食費は、公立と私立で約257万円の違いだ。私立中学校はほとんどが高等学校も併設していて進学が容易になっているが、公立と私立の差額を高額と見るか少額と見るか、意見が分かれるところだろう。
■高等学校(全日制) 公立約123万円、私立約299万円
高等学校になると、さらに公立と私立の差が縮まってくる。5年ほど前に筆者の子どもが高校進学する時に、「公立高校で塾に通うより、私立高校のほうがトータルでは安い」とママ友の噂で聞いたが、実際は様々なケースがある。
文科省の調べでは、学校教育費は公立で約73万円、私立で約222万円。学習塾の費用は、公立で約40万円、私立で約61万円。平均値ではあるが、決して私立のほうが安いとは言えないのだ。それに加えて、子ども本人の実力と将来の希望のバランスや、やる気によってもかなりの開きがある。
■大学までかかる費用はすべて公立で700万円以上
大学にまでなると、本人がアルバイトをすることもできるので親としては少し気持ちが楽になってくる。それでも学費は国公立でも約242万円必要だ。小学校から大学まですべて公立だと、単純に合計しただけでも約703万円になる。
さらに大学院に進学したり、資格取得などのためにダブルスクールをしたり、大学生の選択肢は幅広い。私立大学の学費の平均は、文系で約339万円、理系で465万円。大学の学費は大きな山場になる。
小学校から高校生までの学費は月々の収入から捻出し、大きな資金が必要な大学進学のためにはコツコツと準備をする、というのが一般的なスタイルだ。
今回のソニー生命の調査では、大学生等の親に、「大学等での進学のための教育資金をどのような方法で準備してきたか」についても調べている。銀行預金が1位で49.8%、学資保険が2位で38.4%という結果にも、堅実な傾向が見てとれる。
わが子の独立の日まで、しっかりサポートできるよう準備は万全にしておこう。子どもの後ろ姿が、ますます輝いて見えるはすだ。
タケイ啓子
ファイナンシャルプランナー(AFP)。36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe(https://fpcafe.jp/)登録FPパートナー
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