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株主の優先順位は4番目 インフレが日銀を追詰る 干上がる国債 FRB、市場対話のイノベ AI時代、労働の無い社会が成立か
http://www.asyura2.com/17/hasan120/msg/449.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 3 月 24 日 18:24:36: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


【第7回】 2017年3月24日 新 将命
株主の優先順位は4番目

ステークホルダーには優先劣後の順位がある
王道経営においては、株主よりも社員の幸福や顧客満足のほうが優先される。社員満足、顧客満足というプロセスの結果が、株主満足だからだ。株主満足を実現することができれば、満足した株主が現経営者に引き続き経営を委ね、結果として正の循環が生じる。こうして「黄金のループ」は完結する。


よい卵が欲しければ、ニワトリを大事にせよ

 王道経営は、ステークホルダー主義であるといっても、ステークホルダーは全員が横一線で同列かというとそうではない。そこには、わずかながら優先劣後の順位がある。

 王道経営におけるステークホルダーの優先順位は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのクレード「我が信条」が見事に示している。すなわち、1番目は顧客や取引先、2番目は社員、3番目は社会、そして最後の4番目が株主である。

 社員の幸福や顧客満足のほうが、株主よりも先行するのである。

 なぜならば、「黄金のループ」で説明したとおり、株主満足は、社員満足、顧客満足というプロセスの結果であるからだ。よい果実を手に入れるためには、実をつける木が健康であり健全でなければならない。健康で健全な木が育つには、土壌が滋味豊かでなくてはならない。虫に食われないための手当も必要だ。

 株主よりも、顧客満足が優先されるのは仕方ないとしても、社員が株主より優先されるという議論には、違和感を覚える人がいるかもしれない。しかし、黄金のループをしっかりと理解すれば、社員満足が株主満足よりも優先されるというのは道理であり、当然のことだとわかるだろう。

 よい卵がたくさん欲しいのであれば、ニワトリを大事にするしかないのである。

 近年、AI(Artificial Intelligence=人工知能)の進歩が著しい。チェスや将棋、囲碁の名人たちが人工知能を備えたコンピュータと対戦し、コンピュータが勝利するということも珍しくなくなった。最近では、いずれ人の仕事のほとんどは、AIやロボットに取って代わられるという主張も聞く。AIがこのまま進歩・発展すれば、現場の判断はAIが行うので、現場の社員の熟練や創意工夫の重要度はどんどん小さくなるというのである。人の判断業務はなくなり、一部接客など身体を動かすだけの仕事になるという。

 AIやロボットの技術が進歩すれば、現場の人間の仕事が、機械に取って代わられるということは、可能性としてはある。では、AIの技術が進歩した場合でも、株主よりも社員優先という黄金のループは変わらないだろうか。

人を感動させることができる社員の重要性は不変

 チェスや将棋、囲碁の名人とコンピュータの対戦を見ていると、機械は、その場そのときで最善の選択をすることに長けているようだ。したがって、ロボットでも、そのときどきでスタンダードなサービスはできるだろう。つまり、ぎりぎり及第点の顧客満足(事前期待=事後評価)を果たすことは、AIやロボットでも可能かもしれない。

 しかし、たとえば一泊5万円の高級旅館をお客さまが選ぶのは、満足を超えた感動に対して一泊5万円にバリュー・フォー・マネー(支払った金額に対し、手に入れることのできる価値)を認めるからである。お客さまは、旅館の設備に感心することはあっても感動することはあまりない。

 旅館の細やかな心配り、サービスに対して感動を覚え、そこにバリュー・フォー・マネーを感じるから、お客さまは高額の料金を支払うのである。人の心を動かせるのは、同じ心を持つ人だけだ。機械に感動は起こせない。文字通り機械的サービスに終わってしまう。

 また、商品・サービスをコモディティー化させず、高付加価値を維持するためには、お客さまの期待に応え続けることが必須である。

 期待というものは、満足すればするほど膨らんでいく。事前期待が大きくなれば、事後評価のレベルも高めなければならない。

 ダントツのリピート率を誇る東京ディズニーリゾートが、常に新しいアトラクションの導入にチャレンジするのは、来場するたびに膨らみ続けるお客さまの期待に応えるためである。だからこそリピーターが生まれる。これが機械にできるだろうか。

 AIは“Assisting Intelligence(人の智慧を補助する)”技術として活用してこそ、社会に役立てることができる。将来、AI技術が進歩しても、社員品質が企業の格差を決定づける主たる要因であることには何ら変わりはない。
http://diamond.jp/articles/-/121702


 

インフレに向かう世界で追い詰められる日銀
「異次元の財政政策」で出口は見えるか

2017.3.24(金) 池田 信夫

世界的にインフレの見通しが強まってきた中、日銀は「出口」を見つけられるのか?
FRB(米連邦準備制度理事会)は3月15日、政策金利を0.25%ポイント引き上げて0.75〜1%とした。利上げの最大の原因は最近の物価統計がFRBの目標とする年率2%前後になったことで、世界的にインフレの見通しが強まってきた。

そんな中で、日銀は「出口」が見つからない。400兆円以上に積み上がった国債は、インフレで金利が上昇すると大きな評価損が出るので、へたに動けない。しかし黒田総裁が危機を脱する方法がある。それは日銀が「財政政策」でインフレを起こすことだ。

財政ファイナンスが「デフレ予想」を生み出した

黒田総裁が2013年4月に就任して4年たつが、日本はインフレに向かう兆しがない。その最大の原因は皮肉なことに、日銀のやっている財政ファイナンスにある。国債市場のうち、日銀の保有するシェアは4割を超える。日銀が国債を買い支えて「イールドカーブ・コントロール」で長期金利の上昇を防いでいるため、国債は「ゼロリスク」の資産になっているのだ。

最近の10年物国債の金利は平均0.08%。小さいようにみえるが、1000億円買うと8000万円もうかる。地方ではこんなに楽にもうかる融資は少ないので、地方銀行や信用金庫は長期国債を買う。こういう現象をクラウディングアウト(押しのけ)と呼ぶ。

日本国債はあまりにも魅力的なので、リスクの高い民間融資を押しのけている、というのが最近話題になったクリストファー・シムズ(プリンストン大学教授)の指摘である。

国債に押しのけられて投資が減り、企業貯蓄(いわゆる内部留保)が増えて長期金利が低下した。黒田総裁の「異次元緩和」が国債のリスクを減らして民間投資を減退させ、デフレを促進したのだ。

日銀のやっている457兆円の「財政政策」

あまり知られていないが、日銀は財政政策を行っている。日銀法43条は「この法律の規定により日本銀行の業務とされた業務以外の業務を行ってはならない」とその役割を金融に限定しているが、「ただし、この法律に規定する日本銀行の目的達成上必要がある場合において、財務大臣及び内閣総理大臣の認可を受けたときは、この限りでない」と例外を設けている。

この但し書きにもとづいて日銀は、国債だけでなく、ETF(上場投資信託)が9.7兆円、株式が1.2兆円など、合計456.8兆円の資産を保有している(2016年9月現在)。これは日銀が総需要を増やす財政政策である。

資産の規模があまりにも大きいので実感がつかめないと思うが、その評価額が2%変動しただけで約9兆円の評価損が出る。これは日銀の自己資本(約6兆円)を上回るので、債務超過になる。これは一般会計で埋めるしかないので、政府と日銀の統合バランスシートでみると、日銀は(国会の承認なしに)巨額の公共投資をしているのだ。

今まではデフレで評価益が出たのでリスクが見えなかったが、これからインフレになると逆転する。世界的に金利が上がると、日銀は評価損をこうむるので、バランスシートを縮小しなければならない。これが出口政策である。

アメリカは出口政策の第1段階であるテーパリング(量的金融緩和の縮小)から、金利を引き上げる第2段階に入っているが、日本は第1段階にも入れない。それは日銀が財政ファイナンスで国債を買い支え、民間投資をクラウディングアウトしたからだ。

黒田総裁の任期はあと1年。それまでに出口への道筋をつけないと、いずれ国債が枯渇して、財政ファイナンスは絶対的な限界に逢着する。しかし日銀が国債を減額してバランスシートを縮小すると、投資家が国債を売って金利が上がり、大きな評価損をこうむる――というジレンマに日銀は陥っている。

「インフレ税」で所得分配は公平になる

このジレンマを脱却する方法はあるだろうか。1つは政府が財政赤字を減らして国債の発行を減らすことだが、これは逆効果になるかもしれない。政府が財政赤字を縮小すると投資家が予想すると、彼らは安全な国債を買うので物価が下がり、実質債務(借金÷物価)は増えるおそれがある。

もう1つは、インフレ税をかける(政府がインフレにして借金を踏み倒す)ことだ。日銀が保有している国債を売れば、長期金利は上がり、国債が投げ売りになって債券市場が崩壊する・・・というのがよくある話だが、今まで日本国債ではそういう大パニックは起こったことがない。2003年の「VaR(バリュー・アット・リスク)ショック」(国債価格の歴史的な暴落)では長期金利が0.43%から2%近くまで急上昇したが、その後は落ち着いた。

今度もその程度でおさまると想定すると、日銀が400兆円の国債を売れば、インフレを起こすことができる。このとき日銀=政府は、シムズの表現でいうと、政府債務をインフレで返済すると約束することが大事だ。

物価が2%上がると実質政府債務は20兆円ぐらい減るので、消費税8%分ぐらいだ。税法上は日銀が「課税」を行うことは許されないので、日銀法43条のオペレーションとしてやればよい。ただ政府の同意は必要で、日銀に説明責任はある。

これはケインズの赤字財政とは違う異次元の財政政策である。日本経済新聞はそれを「無責任」だと批判しているが、財政の責任とは何だろうか。歳出が税収の2倍にのぼる国で、増税と歳出削減だけで1100兆円もの政府債務をなくすという不可能な約束をすることが責任ある態度だろうか。

シムズの理論は奇想天外にみえるが、1930年代にもケインズ理論は奇想天外だった。インフレ税が消費税や所得税より有害かどうかは自明ではない。少なくとも理論的には、インフレで預金が目減りするので、それは金融資産への一律課税となり、最も損するのは富裕層だから所得分配は公平化する。徴税コストはゼロで、捕捉率の違いもない。

さらに年金などの社会保障債務も減額できるので、世代間の所得分配も公平になる。インフレ予想が定着して金融資産が減価すると、人々は金利などの「不労所得」に頼らないで、生産的な労働をするようになるだろう。これはケインズの推奨した「スタンプ付き貨幣」と同じである。

もちろんこれは危険なギャンブルである。国債の暴落が暴落を呼び、リーマンショックのような大パニックとハイパーインフレが起こる可能性もある。通貨価値を毀損すると、日常的な取引のコストも大きくなる。わざわざ日銀が危ない橋を渡る必要はない、という反対論が多いだろう。

しかしシムズも指摘するように、このまま問題を先送りしていると「急激な変化」が起こるリスクが大きい。それを100年後まで先送りできると考えるのは楽観的だが、20年後ならいいだろうか。そのころは高齢化で、ショックに耐えられないかも知れない。インフレ税は壮大な社会実験だが、少なくとも検討する価値はある。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49523


 

 

干上がる国債市場に異例の一手 日銀、8年ぶり供給
2017/3/24 14:39
 日銀が市場に流れるお金の量を調節するオペレーション(公開市場操作)で「異例の一手」を繰り出した。約8年ぶりに「国債売り現先オペ」という手法を使い24日、約1兆円もの国債を市場に供給したのだ。金融緩和を続けているはずの日銀が国債の売却により市場から資金を吸い上げたとの誤解を生みかねない異例の対応は、国債不足が「飢餓状態」にまで達していることを如実に映し出している。

■国債1兆円分、市場に供給

 国債売り現先オペとは、一定期間後に再び買い戻す条件付きで日銀が保有する国債を金融機関に売却するオペの手段の1つだ。このオペを実施したのは2008年11月28日以来。金融機関からは2兆601億円の応札があり1兆2億円を落札した。今回のオペの対象期間は年度末をまたぐ3月27日から4月3日までの1週間だ。

 このオペが長らく実施されていなかったのは、大規模緩和のもとで日銀が市場との間で手がけてきたオペと真逆の方向感を持つ手法だからだ。これまで日銀が頻繁に実施してきたのは金融機関から国債を買い入れる代わりに資金を供給する「国債買い入れオペ」。今回のオペは国債を供給することで見かけ上、市場から資金を吸い上げる形になってしまう。

■「国債がどこにもない」

 日銀がこのオペの実施に踏み切ったのは資金の吸収が狙いではなく、3月の決算期末を控えて金融市場で国債不足が極端に強まっていたことが背景にある。

 「国債がどこにもない」――。年度末に向け、市場では国債の奪い合いとも言うべき状況が起こっていた。最も顕著に表れていたのは、銀行などが国債と現金を一定期間交換する債券貸借取引。日本証券業協会が23日公表した指標金利(東京レポ・レート)は1週間物(期日は3月27日〜4月3日)の取引が前日比0.686%低いマイナス0.788%と、過去最大のマイナス金利に沈んだ。「わずか1日でこれほど金利が低下したのは初めて」(野村証券の中島武信氏)という。

 金融機関の間では決算期末の貸借対照表上に余分な現金を置いておくより国債で運用しているほうが決算上、「見栄え」が良くなることなどから国債の需要は期末に高まりやすいとされる。さらに国債は様々な金融取引の担保としても使われている。「期末越え」を控えて金利を払ってでも国債を一定期間確保したいというニーズが膨らんだことがマイナス幅の拡大につながった。

 日銀の対応は早かった。同市場で23日に取引金利が急低下したのを受け、長らく実施していなかった国債売り現先オペの実施を含む対策を同日夕刻に発表した。日銀の異例の対応を受け、市場は急速に落ち着きを取り戻しつつある。24日の同市場では1週間物の金利がマイナス0.145%と大きく戻した。

■金融緩和の副作用強まる

 ただ、市場の国債不足は日銀自身が金融緩和のため「国債を買いすぎた」ことに根本的な原因がある。日銀は長期国債の新規発行額のほとんどを買い入れているうえ、短期国債も毎月、数兆円単位で市場から買い続けている。

 東短リサーチの寺田敏明氏は「緩和が長く続いていることで、流通市場の国債不足は累積的に深刻化している。年度末のような一時的な需要が加わっただけでも、大きな変動が起きやすくなっている」と指摘する。

 日本では物価上昇が見通せないなか、金融緩和の状態は当面続く見通しだ。3月末を越えれば市場の動きはいったんは収まるとみられるものの、構図は変わらないだけに期末ごとに市場では国債の「飢餓状態」という副作用が繰り返される懸念がある。

(浜美佐)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24HAS_U7A320C1000000/



日銀総裁「金融緩和緩める理由ない」 都内で講演
2017/3/24 13:56
 日銀の黒田東彦総裁は24日に都内で講演し、現在の経済や物価の情勢を踏まえれば「金融緩和度合いを緩める理由はない」と語った。ゼロ%程度に誘導している長期金利の目標について、早期の引き上げを否定。2%の物価安定目標に向けた勢いは「なお力強さに欠ける」とした。景気の下振れリスクもあるため、粘り強く緩和を続ける姿勢を強調した。

 景気や物価の現状について「ひと頃に比べて好転している」と評価したうえで、2%目標には「なお距離がある」「特に中長期的な予想物価上昇率の動向には注意が必要」などと先行きに慎重な見方を示し、緩和を継続する根拠とした。

 金融政策の判断にあたっては、景気と物価の見通しに加え「金利環境が金融仲介機能に与える影響についても考慮する」と発言。「保険や年金などの運用環境は幾分改善した。銀行は積極的な貸し出し態度を維持している。これまでのところ金融仲介機能が低下していることはない」と語った。

 市場の一部では、海外の長期金利の上昇圧力が国内に波及するのに対応し、日銀も金利誘導目標をいずれ引き上げるのではとの見方が出ていたが、講演ではこうした見方を改めて一蹴した。

 また市場で国債が品薄になることで購入が難しくなり、金利操作ができなくなるのではとの見方についても「需給が逼迫する状況では、より少ない金額の買い入れで金利低下の効果を実現できる」とし、政策の持続性は高いと述べた。金利操作のために実施している国債買い入れに関しては「毎回の金額などは市場状況に応じ変化するが先行きの政策スタンスを示すことはない」と語った。

 講演後の質疑で、円安が日銀にとって望ましいかとの問いに対しては「安定的に注視することが重要。具体的に予想しないことにしている」とかわした。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC24H0X_U7A320C1000000/


日銀総裁「長短金利の操作目標上げる理由ない」 都内の講演で 
2017/3/24 13:43

 日銀の黒田東彦総裁は24日、今後の金融政策運営のスタンスについて都内で講演し、「長短金利の操作目標を引き上げる理由はない」と述べた。2016年9月に導入した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」については「円滑に機能している」との見方を示した。

 国内の物価情勢について、2%の安定目標には「なお距離がある」と指摘した。経済・物価の両方については上振れするよりも下振れするリスクの方が大きいとの認識を示し、「任期中に(目標に)達するかどうかはわからない」と述べた。黒田総裁は18年4月に任期を迎える。

 経済・物価情勢という観点からは、現時点で「金融緩和度合いを緩める理由はない」として、物価安定目標の早期達成に向けて大規模な金融緩和を進める考えを改めて示した。海外の長期金利の上昇に応じて、長期金利の操作目標を引き上げることはないとの考えを強調した。

 金融仲介機能に対する影響という観点からも、昨秋以降の金利上昇で「保険や年金の運用環境は幾分改善している」ことなどを指摘し、短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度する現状の操作目標を維持する考えを示した。

 世界経済については、「2016年前半がボトム」で、成長のモメンタムは着実に高まっているとの見方を示した。日銀は現状の金融政策を維持し、「世界的な経済情勢の好転を生かしていくべき局面にある」と述べた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL24HZB_U7A320C1000000/

1月の景気一致指数改定値、0.4ポイント低下
2017/3/24 14:01

 内閣府が24日発表した1月の景気動向指数(CI、2010年=100)改定値は、景気の現状を示す一致指数が前月比0.4ポイント低下し、115.1となった。8日発表の速報値は114.9(前の月比0.7ポイント低下)だった。数カ月先の景気を示す先行指数は0.1ポイント上昇の104.9。

 内閣府は、一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を「改善を示している」に据え置いた。

 CIは、指数を構成する経済指標の動きを統合して算出。月ごとの景気変動の大きさやテンポを示す。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL22HP9_S7A320C1000000/

 


 

FX Forum | 2017年 03月 24日 17:22 JST
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コラム:FRBが挑む市場対話のイノベーション=井上哲也氏


井上哲也野村総合研究所 金融ITイノベーション研究部長
[東京 24日] - 米連邦準備理事会(FRB)は、14―15日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り利上げを決めたが、その2週間前の2月末時点でも、市場で利上げを見込む向きはむしろ少数だった。
その後、小売売上げなど冴えない経済指標が散見された中でも、FOMCメンバー17人のうち11人が講演などの発信を行い、かつそのほとんどが利上げ容認を示唆した結果、市場がごく短期間で利上げを織り込んだわけである。しかも、こうした強引な誘導を招く要因は今後も強まる可能性が高い。
FOMCが今回示した予想によれば、2017年末時点の政策金利は1.4%に達するが、これはFOMCが長期的目途と考える金利(中立金利)である3%と、ゼロ金利の概ね中間に当たる。つまり、FOMCによる利上げも「アクセルの踏み方を弱める」ものから、「ブレーキをかける」ものへと意味合いを変えていくことになる。
約10年ぶりの本格的利上げであることも考えれば、家計や企業の借り入れやそれによる消費や住宅投資、設備投資に生ずる反応のパターンや大きさ、あるいは内外金融市場のリスクテークやその結果としての資本フローへの影響にはなお不透明性も残る。
しかも、本来であれば景気循環の点で緩やかな減速が見込まれていた米国経済には、足元の「オバマケア」の見直しを巡る政治的混乱に象徴されるように、経済政策の規模やその発動のタイミングに無視し得ない不確実性が残る。つまり、今後の経済指標にはこれらの要素を反映して上下双方の力が同時に働くとみられる。
加えて、FRBによる経済・物価見通し(SEP)のパフォーマンスは、少なくとも金融危機後は必ずしも良好ではない(下図参照)。見通しが上下いずれの方向に外れた場合にも、FRBは「ブレーキのかけ方」を慎重に調節する必要がある。

http://static.reuters.com/resources/media/editorial/20170324/fxforum.gif

これらを踏まえれば、FRBが多様な指標を含む金融経済の状況を毎回のFOMCで丁寧に点検し、虚心坦懐に利上げを決めるという、いわゆる「データ依存」の金融政策には合理性がある。
<日銀金融政策の正常化にも貴重な先例に>
「データ依存」の政策運営を行いつつ、次の利上げ時点で市場に「予想通り」と思わせる状況を作り出そうとすれば、FRBは今回のように「強引な織り込ませ」を繰り返さざるを得ない。
確かに今回は、内外金融市場もさほど動揺しなかったが、その理由の一端には今回(3月)の利上げを次回(6月)からの繰り上げと考えるハト派的理解があったと思われる。しかし、上に見た金融経済の不確実性を踏まえれば、今後は、FRBによる市場の誘導と政策決定の方向が事後的に齟齬(そご)をきたすリスクは否定できず、結果として市場のボラティリティを高めることもあり得る。
だとすればFRBには、利上げに関する市場の強力な誘導を徐々に後退させ、市場自身の柔軟な予想形成を促す選択肢が浮上してくる。一見、市場の見方が一様でないとボラティリティが高まるように思えるかもしれないが、実際の利上げ後には市場の見方の修正が打ち消しあう面もあり、必ずしも市場の不安定化を招くとは言えない。
市場に円滑に予想を形成してもらう上では、FRBの経済・物価見通しがどの程度外れる可能性があるかを事前に示すことが重要だ。実際、FRBが今回(3月)のFOMC議事要旨(4月7日に公表)から添付を開始する「ファン(扇型)チャート」は、過去20年間の官民双方による経済・物価見通しの予測誤差をもとに、将来の経済成長率やインフレ率がFOMCメンバーによる予想を中心に一定の確率(90%)でたどる経路の上限と下限を示すものである。
FRBは、政策金利の予想経路についても上記と同様な考え方に基づく「ファンチャート」を添付するようだ。しかし、こちらには検討の余地もある。例えば、政策金利はFOMC自身が直接に決定し得る変数であるだけに、「ファンチャート」によって示す経路の上限と下限もFOMC自身の確率分布を活用することが考えられる。そうすれば、FOMCとしての政策金利の予想経路に上下どちらの方向のリスクが大きいか推測しやすくなる。
また、個々のFOMCメンバーによる政策金利の予想経路を示す「ドットチャート」も、日銀の「経済・物価の展望」のように、個々のメンバーが上下どちらのリスクを意識しているか分かるよう工夫する余地もある。
このように、FRBが今後に利上げを進めていく際には、市場との対話についてのイノベーションとその効果にも着目することが重要である。なぜなら、それらは内外金利や為替相場といった市場の重要変数に大きな影響を持ち得るだけでなく、将来のいずれかの時点で日銀による金融政策の「正常化」にも貴重な先例を提供するからである。
*井上哲也氏は、野村総合研究所の金融ITイノベーション研究部長。1985年東京大学経済学部卒業後、日本銀行に入行。米イエール大学大学院留学(経済学修士)、福井俊彦副総裁(当時)秘書、植田和男審議委員(当時)スタッフなどを経て、2004年に金融市場局外国為替平衡操作担当総括、2006年に金融市場局参事役(国際金融為替市場)に就任。2008年に日銀を退職し、野村総合研究所に入社。主な著書に「異次元緩和―黒田日銀の戦略を読み解く」(日本経済新聞出版社、2013年)など。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
(編集:麻生祐司)
*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。

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http://jp.reuters.com/article/column-tetsuya-inoue-idJPKBN16V0BT

 


 


AI時代の大問題、労働のない社会は成立するのか?
カギは「分配」のデザイン
2017.3.24(金) 篠原 信
この先、どのような社会が待ち受けているのだろうか。
JBpressの記事「人工知能に奪われない最後の2つの仕事とは」にショックを受けた人は多いのではないか。なにせ「人間に残される仕事はイノベーションとコミュニケーションの2つしかない」というのだから。もしその仕事に就けなかったとしたら、失業者になってしまうということになる。

今の漫才師を見ても、売れるのは一握り。売れ続けるのは奇跡。コミュニケーションで食べていこうとしても、漫才師と同様、食べていくのは相当に難しいだろう。イノベーションにしたって、現時点でも成功者は一握り。つまり、「ほとんどの人が失業する」というご託宣を受けた印象だ。

失業者だらけの社会は成り立つか

そこでふと、不思議に思う。ほとんどの人が失業した社会って、本当に成立するのだろうか?

ドローンが運送業をするようになり、自動運転でタクシーの運転手も要らなくなり、多くの企業で人工知能やロボットが働いて人がいなくなり、失業者だらけの社会。

失業者にはお金がない。お金がないから買えない。せっかく自動化して商品をこれまでになく安く提供できるようになっても、その安い商品さえ購入できない人ばかり。すると、その自動化システムを維持するだけの売り上げも確保できないのではないか。

コストカットしようとして雇用を減らしたら、商品を買ってくれるはずのお客さんもいなくなるという皮肉。自動化社会は、もしかしたら自滅システムなのかもしれない。

お金持ちは買い物を続けられるかもしれない。だが、お金持ちは数が少ない。巨大化したネットショップを維持できるほどの売り上げが可能だろうか? お金持ちはお金をあまり使わないからお金持ちなのだ。ということは、結局、自動化社会は崩壊してしまいかねない。

巨大化した自動化社会を維持するには、大量の消費者が必要だ。しかし、消費者にお金を分配する根拠の「労働」は、自動化社会では失われてしまう。つまり、自動化すると労働者がいらなくなり、ひいては消費者が消えてしまう。自動化社会は、儲けを増やそうとしたらお客さんをなくすという妙な矛盾を抱えたシステムだと言える。

ならば、「労働」していなくてもお金を配る仕組みを作らざるを得なくなるだろう。働いているかどうかを問わず、一定のお金を配り、みなさんに消費を続けてもらう。ベーシックインカムというやつだ。お金を渡す条件が「労働する義務」から「消費する義務」に変わるという、現在の私たちにはちょっと想像のつかない大転換となる。

だが、これには投資家が大反発するだろう。「なんで働きもしない人間に金を渡すんだ! その原資は、俺たちの税金だろう? 怠け者に渡す金なんてない!」。まあ、これまでの常識に照らせば全くその通り。働かざる者食うべからず、と言われてきたのだから。

しかし、そんな話になるほど自動化が進むのだとしたら、農業も非常に少人数で行われる産業になるだろう。戦前は人口の半分以上が農家で、食糧生産を支えたが、今や先進国では1〜2%の農業人口で食糧を生産している。かつては農家1人が2人分の食糧を作っていたのだが、現在は100人分の食糧を作る時代なのだ。

これからはもしかしたら、1人の農業従事者が1000人分の食糧を作る時代になるかもしれない。しかし大量の食糧を作っても、それを購入できる購買力のある消費者がいなくなる時代が来たとしたら、いったい何のために食糧を作るのだろうか?

「分配」が社会を運営する基礎

食糧問題の視点から見ると、「分配」という考え方はカギになる。

江戸時代に大量の餓死者を出した大飢饉でも、実は「分配」さえ完全に機能すれば餓死者を出さずに済んだと言われている。凶作でコメが高く売れるとみた投機家が市場にコメを出そうとせず、食糧確保に失敗した藩で大量の餓死者が発生したのが実態だった。もし余裕のある藩がコメを供出していたら、餓死者は発生せずに済んだろう。

食糧危機は、食糧生産の絶対量の不足で起きるというより、分配がうまく機能しないことによって起きるのだ。

これまでの経済システムは、「労働」を分配の条件としてきた。しかし人工知能が労働を消してしまったら、分配不全による食糧危機が発生する恐れがある。

糖尿病で足を切断せざるを得なくなる場合と似ている。十分な栄養を口から採っても、病気で足の先に血がめぐらないと切断せざるを得なくなることがある。逆に血流がよいのなら、食事の量が少々不足気味でも長期間健康を保つことはできる。しかし血流が悪くなれば手足が壊死し、内臓が機能不全になり、ついには命を落としかねない。社会も分配が滞ると、社会の一部が崩落するだけでなく、社会全体が機能不全に陥りかねない。

分配をいかにスムーズに進めるかということが、社会を健全に運営する基礎となるのだろう。

むろん、共産主義の失敗を忘れてはならない。ソ連などの共産国家は公平な分配だけを心掛けるあまり、頑張って働こうというインセンティブが失われ、列車の中でイモが腐り、都会では配給が来ずに飢える、ということが起きた。「公平に分配しよう」とするだけでは分配不全が起きる、という皮肉な教訓を忘れてはいけない。

資本主義社会は「労働」を分配の対価として位置づけることで成功してきた。だが、近年は一部の投資家や起業家にだけお金が集中し、分配不全が起き始めている。このままでは、治療を施さない重い糖尿病患者と同じになってしまうだろう。

新しい「分配」のデザイン

新しい時代の「分配」は、「労働」以外のどんな根拠で行えば、機能不全に陥らずに済むのだろう? ここからは「ソーシャルデザイン」の仕事になる。そしておそらく、ソーシャルデザインには「生きがい」という視点が重要になるだろう。

自動化社会では労働が大幅になくなってしまうから、誰かの役に立つという「貢献感」を得にくい。誰かの役に立っている、だから私は生きていて構わないんだ、私の居場所はここなんだ、という「居場所感」も持ちにくい。それらがないと、たとえベーシックインカムで生きていくことができるとしても、なんだか生きる甲斐がない。人間というのは「パンのみに生くるにあらず」という、実に面倒くさい生き物なのだ。

貢献感、居場所感を確保しつつ、生きるのに十分な食料を分配し、行き渡らせる。これらの課題にどう辻褄を合わせて社会を設計するのか。人間心理を知悉した、ソーシャルデザインを本気で考えなければならない時代に来ているのかもしれない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49458  

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コメント
 
1. 2017年3月24日 18:38:53 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[3816]

>インフレに向かう世界で追い詰められる日銀 「異次元の財政政策」で出口は見えるか 池田 信夫

ま、慌てなくても、じきに2%達成し出口にいたる


何度も言っている通り、そもそもQEはFTPL同様、期待に働きかける政策であり

出口が遅れたのは、グローバル化が限界に達し経済危機で、ユーロ危機と新興国バブルが弾けて資源安になったせい

それが異次元緩和を凌駕し、デフレ期待を強化した

日銀レビューのVAR解析を見れば明らかなことだ
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2016/wp16j13.htm/

問題は、日銀の債務超過時に、愚民と政治家が騒いで円安投機リスクを高め、投資抑制に働くことだな

ただし、通貨安インフレの加速自体が、長期的には財政構造改善に導く確率は高いし

そもそも日本は、そんなことより遥かに大きな災難が待っているw

>国債に押しのけられて投資が減り、企業貯蓄(いわゆる内部留保)が増えて長期金利が低下した。黒田総裁の「異次元緩和」が国債のリスクを減らして民間投資を減退させ、デフレを促進した

ここは間違い

そもそも民間投資が、BS不況と超少子高齢化を主因とする長期デフレ圧力と、海外発経済危機により慢性的に下がっていることが

異次元緩和を生み出したのだから、原因と結果が逆

ただし、異次元緩和による景気押し上げ効果が、供給構造改革を遅らせたことは、間接的なデフレ圧力の長期化につながったとは言えるだろう



2. 2017年3月24日 18:48:33 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[3817]

>AI時代の大問題、労働のない社会は成立するのか?

AIとロボットが労働の大部分を引き受け、BIが実現すれば、当然、3Kを始めとした、ほとんどの労働は不要になる


>ソーシャルデザインには「生きがい」という視点が重要
>自動化社会では労働が大幅になくなってしまうから、誰かの役に立つという「貢献感」を得にくい。誰かの役に立っている、だから私は生きていて構わないんだ、私の居場所はここなんだ、という「居場所感」も持ちにくい。それらがないと、たとえベーシックインカムで生きていくことができるとしても、なんだか生きる甲斐がない

これは単に本人のメンタルの問題であって、大した問題ではない

本来の佛教の僧侶(サマナ)は労働などしてはならないものだし

昔の貴族階級は、まさに労働などしなかった

つまり、他人の役に立つかどうかなど考える必要はなく

自分の好きなこと、したいことを死ぬまでしていればいいし

逆に、何もしたくなければ、何もしなくてもよいということだw


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