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次世代リーダーの転職学(画像=PIXTA)
プロが教える! 40代で転職に成功する人の「3つの法則」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170323-00010004-nikkeisty-bus_all
NIKKEI STYLE 3/23(木) 16:12配信
「未経験の分野に転職できるのは20代まで」。そんなふうに考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、実際のところ、30代や40代で異分野に転身し、キャリアを大きく飛躍させている方もいらっしゃいます。40代でのキャリアチェンジが、エグゼクティブクラスまで上るきっかけとなった方も。しかし、やみくもに異業界を目指してもうまくいきません。キャリアチェンジを成功させるポイントを、事例を交えてご紹介します。
■経験を生かす「キャリアチェンジ」は3パターン
20代であれば、これまでの経験をリセットし、まったく異なる業界や職種に転職するチャンスが豊富。しかし、30代以上でキャリアチェンジを成功させるためには、これまでの経験を何らかの形で生かすことが重要です。
経験を生かしての「キャリアチェンジ」には大きく分けると3つのパターンがあります。
(1)「業界経験」を生かし、同業界の異職種に転職する
たとえば、「営業」から同業界の「販促企画」や「マーケティング」へ、「エンジニア」から同業界の「プロデューサー」「コンサルタント」へ、「店長・支配人」から同業界の「スーパーバイザー」へ、といったパターンです。前職の経験が生かせるので「チェンジ」の振れ幅はもっとも小さいといえるでしょう。
これまでより上のランクや、責任範囲が広いポジションに就くパターンが多いため、前職より規模が小さい会社により多くのチャンスがあるといえます。
(2)「職種経験」を生かし、これまでと同じ職種で異業界に転職する
特に、経理、人事、法務、広報・IR、経営企画といった管理部門のスペシャリストにとって、これまでと異なる業種の会社に転職するのは一般的。また、IT(情報技術)業界でキャリアを積んだ人が、事業会社のシステム部門に転職するケースも多数あります。営業であれば、商材、ターゲット、販売チャネルなどが似ている業界に移る人も多数見られます。
これまでの経験がほぼそのまま生かせますが、慣習やカルチャーが異なる業界に移ると、「変化感」を強く感じることになります。給与水準にも差があるため、仕事内容は変わらなくても、業界が変わることで収入の大幅アップ、大幅ダウンにもつながります。
(3)「ポータブルスキル」を生かし、異業界・異職種に転職する
「課題分析力」「企画力」「マネジメント力」といった「ポータブルスキル(持ち運びできるスキル)」を生かすことで、異業界・異職種に転身するパターンです。
一例を挙げると、IT業界でエンジニアとしてプロジェクトリーダーを務めていた人が、クライアントの課題分析力、プレゼン力、折衝力を評価され、コンサルティング会社にコンサルタントとして迎えられるようなケースです。
上記のうち、(1)、(2)については、皆さんも自分に置き換えてイメージがしやすいかと思います。しかし、(3)の「ポータブルスキルを生かす」については、ピンと来ないかもしれません。
(3)のパターンでのキャリアチェンジに成功した人の事例を、いくつかご紹介しましょう。
■得意なマネジメント手法を生かし、異業界へ
Fさんは、金融業界で営業部門のマネジャーを長く務めた方。しかし、スタッフ部門に異動となり、「営業の現場に身を置きたい」という思いから転職を決意しました。
「営業マネジャー」の求人案件が複数ある中、Fさんが選んだ転職先は、ホテルやレストランを運営する会社でした。
今まで経験してきた業界とはまったく異なる世界ですが、Fさんの経験が生かせる共通点がありました。それは「女性スタッフが主力の組織」であること。Fさんは前職で女性を対象としたマネジメントを経験しており、女性メンバーへの接し方、モチベーションの高め方などを心得ていました。そのスキルが買われたのです。
このように、業界が異なっても、マネジメントスタイルが共通していれば、歓迎されるケースは多数あります。Fさんの武器は「女性のマネジメント力」でしたが、「若手中心の組織」「正社員・契約社員・派遣など多様な雇用形態が混在する組織」など、自分がどんな組織、手法のマネジメントが得意かを意識してみてください。思いがけない業界にフィットするかもしれません。
■「仕組み作り」の経験を生かし、異業界へ
ネットサービスの開発を行っていたKさん。40代になって強く意識するようになったのが、「子どもの目に、父の仕事はどう映っているのか」ということでした。「お父さんはよりよい社会をつくるために頑張っている」――。そんな姿を見せたいという思いが強くなり、転職活動を開始。選んだのは、地域の活性化を支援する会社でした。
観光やレジャーの知識はなかったKさんですが、「新しい仕組みを作る」「すでにあるものに新たな付加価値をつける」といった経験が地域活性化の施策に生かせると期待され、採用に。入社後は、「事業開発室長」のポジションで活躍されています。
■「海外ビジネス」経験を生かし、異業界へ
大手メーカーで海外事業部門のマネジャーを務めていたSさん。大きな組織では根回しや稟議(りんぎ)に時間がかかり、スピーディーにプロジェクトを推進できないことに不満を抱き、中小ベンチャーへの転職に踏み切りました。
そこで出合ったのは、レジャー用品メーカー。ちょうど海外市場の開拓に乗り出していました。そのメーカーの商材は、Sさんがこれまで扱ってきた法人向け商材とは異なり、最終ユーザーが手に取る商品です。しかし、Sさんの海外市場のマーケティング経験、現地企業との交渉スキルに期待が寄せられ、COO(最高執行責任者)として迎えられました。
このように、「海外ビジネス」の経験は、思いがけない業界で活かせるチャンスがあります。
――以上、ここでは3つのケースをご紹介しましたが、もちろん他にもさまざまなキャリアチェンジのパターンがあります。
「自分のキャリアなら、転職先はこういったところだろう」と、自分のイメージが及ぶ範囲内だけで選んでしまうのはもったいないこと。視野を広げてみると、意外な業界に活躍の場が見つかるかもしれません。
(エグゼクティブ専門の転職エージェント 森本千賀子)
NIKKEI STYLE
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